※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

スクープ 水谷建設元会長"知人女性"の返金訴訟に発展!!「石原ファミリー」に現金授受疑惑 消えた500万円と料亭「吉兆」秘密会合の中身

「命がけでやる」。3選に向けた出馬表明で大ミエを切った石原慎太郎東京都知事(74)周辺に、不透明な現金授受疑惑が浮上した。舞台は超高級料亭、登場人物は大物政商も――。都議会で公私混同問題が噴出している最中、これは「石原ファミリー」のもう一つの爆弾になりかねない。 本誌・青木英一/日下部聡


  昨年9月11日の前回衆院選は全国で小泉チルドレン旋風が巻き起こり、石原慎太郎都知事の三男・宏高氏(42)も東京3区で初当選を果たした。銀行マン(旧日本興業銀行)からの華麗なる転身。長男・伸晃元国土交通相(49)を加え、石原家が「政界の名門」といわれるゆえんである。

  ところが――。

  宏高氏の当選から3日後の9月14日午後7時ごろ、東京・銀座の料亭「吉兆」には、高級国産車のセンチュリーをはじめ、黒塗りの車が次々と集まっていた。センチュリーからさっそうと降り立ったのは慎太郎都知事だった。

  ちなみに、吉兆といえば、「超高級料亭の一つで、長年、政財界の要人たちがひいきにしている老舗です」(永田町関係者)
慎太郎都知事以外にそこに参集したのは、12月8日に法人税法違反(脱税)事件の初公判があった水谷功・水谷建設元会長(61)、糸山英太郎・新日本観光会長兼社長(64)、そして宏高氏ら5人と、その関係者たちだった。

  水谷元会長は今年7月、総額11億円余を脱税したとして東京地検特捜部に逮捕・起訴されたが、政治家や暴力団との幅広い人脈から長年"政商"と言われてきた人物。糸山氏も、かつて衆参両院議員を務める一方、現在は日本航空やテレビ東京などの大株主として自身のホームページで"物言う株主"ぶりを発揮する「経済フィクサー」とでも呼ぶべきおヒトだ。慎太郎都知事とは40年来の付き合いがあるという。

  そんな「大物」が一堂に会した秘密の会合。目的は一体、何だったのか。

  その中身に触れる前に、石原ファミリーをめぐる最近の騒動について、おさらいをしておこう。

  発端は、四男で画家の延啓氏(40)による公費での海外・国内出張が発覚したことだ。舞台は、知事の肝いりで01年に始まった「トーキョーワンダーサイト事業」。古い都庁舎を改装して美術館にし、若手芸術家に発表の場を提供しようというものだ。館長は、建築家で都の文化行政部門の参与も兼ねる今村有策氏。
「もともと、都知事が延啓氏の友人だった今村氏を連れてきた」(元都幹部)

  文京区にある1号館のステンドグラスは延啓氏の作品だ。これは都知事自身が「君、やってみろ」と言ったためだという(11月24日の記者会見)。そんな中、延啓氏が計5回の海外・国内出張に公費で出かけていたことが最近、共産党の調査で発覚した。加えて、その報酬も公金から支払われていた疑いが浮上し、都政が混乱の兆しを見せているのは、ご存知の通り。

  疑いの目を向けられたのは「息子」だけではない。

  01年0月の米国出張の際、知事は典子夫人とともに、なんと1泊26万3000円のホテルに宿泊したが、この宿泊費や往復旅費について、夫人の分まで公費で負担したのは違法だとして、返還を求める住民訴訟が現在、東京高裁で係争中だ。

  石原ファミリーの「公私混同」批判が強まる中で、今度は、延啓氏の兄である三男・宏高氏に「現金授受疑惑」が浮上したのだ。

  会食の参加者が証言する。
「宏高氏の当選を祝うため、糸山氏が『メシを食おう』と声をかけた。かかった費用は約68万円ですが、それも糸山氏の会社が支払いました」

  また、別の参加者は
「ほとんど糸山さんと都知事がしゃべっていた。芸者も呼んでいて、『日本の伝統は大事にしなきゃ』とか、そんな話題でした」

  だが、コトはそれだけではなかった。
「実は、この会食に参加した水谷元会長の知人の女性社長が、会食の当日、糸山氏の秘書(当時)のA氏から、『宏高氏の当選祝いをするのでカネを用意してほしい』と頼まれ、銀行から現金500万円を引き下ろし、紙袋に入ったカネをA氏に渡した。A氏はそれを別の糸山氏の秘書に渡したという。会食は宏高氏の当選祝いが目的だったので、500万円は宏高氏に渡ったと考えるのが自然です」(関係者)

「さらに1500万円」の怪情報

  当選したばかりの国会議員に現金500万円――。

  水谷建設事件を発端に、佐藤栄佐久・前福島県知事らの贈収賄事件を摘発した東京地検特捜部ならずとも、「キナ臭さ」を感じるのは当然だろう。

  そこで、本誌が宏高氏の資金管理団体「石原ひろたかの会」や、宏高氏が支部長を務める自民党東京第3選挙区支部の政治資金収支報告書を調べたところ、女性社長が経営する会社が選挙区支部に対し、「昨年8月31日付」で「125万円」のけんきんをしていた。

  となると、500万円を受け取った宏高氏側が金額を少なくして届け出たのではないかとの疑惑も浮上する。

  それについて、関係者はこう言うのだ。
「125万円は『表』のカネだから、収支報告書にきちんと載っている。一方、500万円はそれとは別の『裏』のカネ。宏高氏が受け取っているとすれば、なぜ収支報告書に記載がないかという問題が出てくる」

  政治資金規制法上の「不記載」にあたるのではないかというのだ。そして、この事実に不信を抱いたのが当の女性社長である。

  女性社長の知人が話す。
「宏高氏の収支報告書に500万円の記載がないことを確認した彼女は、『宏高氏が受け取っているなら規制法違反だし、逆に受領していないのなら、誰かが着服したことになる』と判断したようです」
「500万円を宏高氏のために糸山氏サイドに渡した」

  という女性社長の主張が正しければ、くだんの500万円は、どこかに消えてしまったことになる。

  そこで、女性社長は糸山氏を相手取って500万円の返還を求める民事訴訟を起こす予定だが、女性社長本人は本誌の取材に対し、「訴訟準備中なので、何もお話できない」と答えた。

  疑惑はそれだけにとどまらない別の関係者が、声をひそめてこう明かす。
「糸山氏が集めたカネは、女性社長の500万円のほかにも1500万円あった、という情報があるのです」

  その内訳はというと、糸山氏自身が1000万円、やはり会食に参加した埼玉県内の会社社長B氏が500万円だという。ちなみに、B氏も宏高氏の選挙区支部に昨年8月26日付けで「10万円」を献金している。
「1500万円のカネは、慎太郎都知事が好きな高級焼酎『森伊蔵』の空き箱に入れ、都知事自身に渡したという話がまことしやかに流れているのです」(同)

  にわかには信じがたいが、事実とすれば、宏高氏の比ではない。福島、和歌山、宮崎の各県知事に続き、首都東京の一大スキャンダルに発展しかねない事態だ。加えて、「女性社長の500万円の趣旨も、宏高氏ではなく都知事のために用意したという話もある」(A氏の知人)というのだ。

渡された焼酎「森伊蔵」の中身

  訴訟騒動にまでなった石原ファミリーを直撃する現金授受疑惑――。では、当事者たちはどう答えるのか。

  まず、慎太郎都知事は兵藤茂特別秘書を通じ、
「水谷元会長とは初対面だった。B氏は糸山(氏が主催する)政経塾に属しているので(知事が)講師として同塾で話をした時に会ったことがあるかもしれないが、会長は初めて」

  糸山氏から1500万円を受領したのではないか、という点については、
「バカバカしくてお答えする必要はない」

  との回答だった。

  次に、宏高氏ご本人。
「糸山さんに『食事をしよう』と言われて会食しました。費用は払っていません。水谷元会長とは初対面で、糸山さんから『中堅の建設会社の会長だよ』と紹介されました。(女性社長のことは)覚えていません」

  と、会食の事実は認めたうえで、500万円の授受については、
「受け取っていませんし、それ以外のご祝儀もありません。(女性社長の会社からの)献金については、糸山さんがいろいろなところに声をかけていただいた一つだと思います」

  B氏は「そのようなカネのやりとりはなかった」と話す。最後に、会食を主催した糸山氏の話を聞こう。
「ボクが当選祝いをしたのは事実だが、企画したのは(当時秘書の)Aと女性社長。ボクは直前まで米ロサンゼルスの病院に入院していたが、帰国したら(会食の)スケジュールが入っていた。宏高が選挙で水谷元会長とB氏に世話になっていたので、お礼をしたということだ」

  問題の500万円について、糸山氏は「見てもいない」と全面否定。また、焼酎「森伊蔵」の空き箱に現金1500万円を入れたという件については、
「ボクは日本航空の大株主だから(「森伊蔵」を)送ってくる。慎太郎と食事した時は、帰り際にいつも『森伊蔵』をあげている。吉兆での会食の時も、慎太郎と宏高に一本ずつあげた」

  渡すには渡したが、中身は「現金」ではなく、ホンモノの「焼酎」だというのだ。憤激した口調で、糸山氏がこうも続ける。
「ボクを訴えれば、Aが着服したか、ウチの会社の誰かが関係したかすべて分かる。ボク自身、そんなカネは見ていないが、いずれにせよ、(500万円は)宏高に渡っていないし、水谷元会長やB氏から(都知事への)陳情も一切なかった」
「今回の一軒の裏には、ある恐喝事件が存在する。ボクは右翼団体会長ら複数の人物に『3億円よこせ』と脅かされ、要求をけったことがある。それで、今回のようなデタラメな話が流れているんじゃないか」

  東京地検特捜部も、捜査の過程でこれらの一件を把握している模様だ。首都を揺るがす「森伊蔵」疑惑。返金訴訟を機に、その真相の一端が見えてくるかもしれない。