522 :1/2:2006/11/23(木) 02:57:17.80 ID:R1QvojBM0
女「男君、待って、逃げないで」
男「えーい、いい加減にしてくれ、追いかけてくるな」
幼(・・・もう我慢できない)
   ガシ
女「え、幼さん、何の真似ですか?
  これから、男君とお昼を一緒するので、その手を離してください」
幼「いいえ、離しません。男君だって嫌がっているじゃないですか」
女「そんなことありません。あれは恥ずかしがっているだけですよ」
男「幼、すまん、そのまま捕まえておいてくれ」スタコラサッサ
幼「まあ、男君が嫌がっていようといまいと、関係ないんですけどね」
女「どういうことよ」
幼「今までずっと我慢してきました。でも限界ですっ」
女「え、ちょっと何?」
幼「女さん、私貴女のことが好きです。
  だから、あんな男の事なんて忘れて私だけを見てください」
女「ちょ、何言ってるひょ、んっ」
幼「・・・チュル、ああ、美味しい。これが女さんの唾液の味なんだ」
女「嫌ーーーー」タッタッタ
幼「あ、待って~」



523 :2/2:2006/11/23(木) 02:59:30.92 ID:R1QvojBM0
 翌朝、教室
女「男君」
男「な、何?」
女「えと、いままで、ごめんなさい。
  男君のことが好きなあまり、やりすぎてたね。」
男「そうか、分かってくれたんだ。それなら、付き合うか。
  あんなことしなければ、女さんかわいいし。」
女「ありがとう。でも、今はだめ。」
男「え、なんで?」
女「男君と付き合ったら大変なことになりそうだから・・・」
幼「女さん、おはよう」
女「おはよう。幼さん、お願いだから夜に私の部屋に忍び込まないで」
幼「あら、好きな人とは、なるべく一緒にいたいじゃない。
  それとも、女さんは、私のこと嫌いかな、かな?」
女「え、ええと、そ、そんなことないです」
幼「じゃ、今夜も行くからね。
  それと、今日はお弁当作ってきたから、お昼一緒に食べようね」
女「う、うん」
男(・・・女、いつか助けてやるからな。でも、今は俺の味わった苦しみを
  味わってくれ)


 よし、人が来ないうちに退却。



542 :VIP村人r:2006/11/23(木) 08:34:10.14 ID:EwkHh7xzO
「あ、おかえりなさい男くん」

女さんに見つからないように駆け足で帰宅した俺を迎えたのは、女さんだった。

「な、なんでここに……?」
「なんでって……私がいちゃ駄目なんですか?」
「そりゃ駄目だろ?!鍵かけてたのになんで中に……」
「うふふ、愛のパワーです」

頭を抱えている俺の耳に、ぱさっ、という音が聞こえた。
「ぱさっ……てうわぁっ!?」
「どうですか?私意外にナイスバディでしょ?」
「何故服を……」
「愛し合うために決まってるじゃないですか」

目がマジだ。
あっという間に全ての衣類を脱ぎ捨てた女さんは、美しかった。
そして、その完成された美しさがとても怖かった。


543 :VIP村人r:2006/11/23(木) 08:36:05.10 ID:EwkHh7xzO

「さあ、ひとつになりましょう……」
「い、嫌に決まってるだろ!」
「……私の愛を、拒否するんですか?」
「え……いや、拒否っていうか」
「どうして私はこんなに男くんを愛していてなんで受けとめてくれないの
そうかあの泥棒猫あの女の仕業そうよそうに違いないわ殺す殺してやる
男くんを騙して自分の物にしようなんて甘いんだから男くんは私だけのもの
私だけのものそうよ男くんも私を愛してるの愛し合う二人は誰にも邪魔できない
男くんの目を覚まさせてあげないと可哀想よ優しく私の愛を伝えてあげなきゃ」

女さんは、突然うつ向いて呟きはじめた。
内容は聞き取れない。聞き取りたくない。
ただひとつ分かっているのは、このままでは危ない、ということ。


544 :VIP村人r:2006/11/23(木) 08:38:23.13 ID:EwkHh7xzO
「け、警察に……!」
俺は瞬時に受話器を取り、ダイヤルした。
「もしもし警察ですか?!早く来てください、大変なんです!」
「……詳しく説明してくれ」
「その、ええと……」

「……男くん?どこに連絡してるんですか?」
――――殺される!
「警察?なんで警察を呼ぶんですか?答えてください男くん」
「は、早く!とにかく早く来てくださいっ!」


545 :VIP村人r:2006/11/23(木) 08:41:00.00 ID:EwkHh7xzO


「……嫌だね」

――え?
俺は自分の耳を疑った。
今、この警官はなんと言ったのだ?
「嫌だ、って……?」

「彼女の愛を受け入れろ。そうすれば楽になる」
「わ、わけが分かんないですよ!愛って、そんな無茶苦茶な」
「現実を受け入れろ。じゃあ、末永くお幸せに」――ガチャリ、ツー、ツー、ツー……

「さあ男くん、目を覚まさせてあげます」
「なんで……なんで俺がこんな……」
「安心して下さい、すぐに私の虜になりますから……んっ」
「現実を……現実って……ははは……」
「はあっ、男くん、男くぅんっ!出てます、熱いのぉっ!」

☆HAPPY END☆

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最終更新:2006年11月23日 17:22