命を尊ぶ暗殺者
【はるか♪病院に向かう道】
ヒネノ 「
キシュージ大分よくなったかな?」
〃 「今日はアイスを持ってきてやったぜ。
キシュージ喜ぶだろうな。」
????? 「おい!そこのトサカ頭!」
ヒネノ 「あ!
ナギ!」
ナギ 「どこに行く?」
ヒネノ 「見舞いだよ。って、それより俺はトサカ頭じゃないって!」
ナギ 「お前の名はトサカ頭ではなかったか?」
ヒネノ 「
ヒネノだよ!
ヒネノ!」
ナギ 「そうか。
ヒネノだったか。
ヒネノ待ちわびたぞ。」
ヒネノ 「何か調子狂うなこの
娘・・・。」
ナギ 「また見舞いに来てくれたのか。礼を言うぞ。」
ヒネノ 「あ、ああ。どういたしまして。」(・・・・違うんだけどな・・・・)
ナギ 「それは何だ?」
ヒネノ 「これか?これはヒウンアイスだよ。知ってるかい?」
ナギ 「私それ嫌いじゃないぞ。」
ヒネノ 「え?・・・いっしょに、食べるかい?」(・・・・
キシュージ許せ・・・・)
ナギ 「うん。ちょうどいい所がある。」
ヒネノ 「いい所?」
ナギ 「病院の裏手に見晴らしのよい誰も来ない静かな所がある。」
ヒネノ 「じゃあ、そこでいっしょに食べよう。」
ナギ 「うむ。」
【見晴らしのよい静かな場所】
ナギ 「美味であった。」
ヒネノ 「
ナギは、アイス好きなのかい?」
ナギ 「嫌いではない。」
ヒネノ 「こんなときは「好きだ」って言ってくれた方がうれしいけどな。」
ナギ 「そ、そうか。わ、私はアイスが好きだ・・・。」
ヒネノ 「ふふ。」(・・・・案外かわいいとこあるな・・・・)
ナギ 「私はアイスが好きだ。ありがとう
ヒネノ。」
ヒネノ 「どういたしまして。」
ナギ 「お前も好きだ。」
ヒネノ 「ふふ。今日は病院から出られたのかい?」
ナギ 「ああ。週に1度位は外出許可が出る。」
ヒネノ 「ふ~ん。ということは回復に向かってるんだな。」
ナギ 「あ、ああ・・・・・。」
ヒネノ (・・・・あれ?何だこの暗い表情・・・・)
ヒネノ 「・・・・
ナギは、何で入院しているんだい?」
ナギ 「襲われた。」
ヒネノ 「ええ?」
ナギ 「暴漢に襲われたのだ。」
ヒネノ 「誰に襲われたんだよ?!!!」
ナギ 「わからない。」
ヒネノ 「え?」
ナギ 「闇討ちにされたらしい。」
ヒネノ 「それでケガをしたのか・・・。でも卑怯な奴だな!そいつ!」
ナギ 「というより覚えていないのだ。」
ヒネノ 「ショックが大きかったんだな・・・・。」
ナギ 「思い出せないのだ・・・・。」
ヒネノ 「暴漢め!許せない。」
ナギ 「怖いのだ・・・・。」
ヒネノ 「ど、どうしたんだよ?
ナギ!」
ナギ 「怖い。」
ヒネノ 「
ナギ。」
ナギ 「私が誰なのか。それすら忘れてしまいそうなのだ。」
ヒネノ 「
ナギ。しっかりしろよ!」
ナギ 「愛する者よ。」
ヒネノ 「え?」
ナギ 「私を強く抱きしめてくれ。」
ヒネノ 「え?ナ、
ナギ。」
ナギ 「怖い。愛するお前のことすら忘れてしまいそうで怖いのだ。」
ヒネノ 「
ナギ・・・・。」
ナギ 「強く抱いてくれ!」
ヒネノ (・・・・ええい!なるようになれ!・・・・)
ナギ 「お前のこと、私の体に強く刻み込んでくれ!」
ヒネノ 「
ナギ!俺もお前のこと好きだ!」
:・・・・・・・・・・・・・・・・
:・・・・・・・・・・・・・
:・・・・・・・・・・
:・・・・・・・
:・・・・
ナギ 「・・・・・・・・・・・・・・・。」
ヒネノ 「・・・・・
ナギ。」
ナギ 「・・・・そろそろ病室に戻らねば。検診の時間だ。」
ヒネノ 「あ、ああ。」
ナギ 「
ヒネノ。」
ヒネノ 「・・・・・・・・・・・。」
ナギ 「お前のこと忘れない。」
ヒネノ 「・・・・俺もだよ。」
ナギ 「また見舞いに来てくれ。」
ヒネノ 「もちろんさ。」
ナギ 「ではまたな。」
ヒネノ (・・・・俺初めてだったけどうまくできたよな・・・・)
ヒネノ (・・・・
ナギはどっちだったんだろ?・・・・)
びゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!
<<命を尊ぶ暗殺者>>
(2011.4.24up byはるか♪)
最終更新:2011年04月23日 06:49