ナギと招かれざる客

テンマバシ隊が快速軍のタンバジに襲撃されたのと同じ頃、エンジュシティの近くでナギももたろうと談話していた。

ナギ「なぁ・・・お前に1つ聞きたいことがあるのだが・・・」
ももたろう「んー、何?」

ナギがそうももたろうに尋ねた時、ももたろうは相変わらず、きせきのタネをかじっていた。

ナギ「お前、いつもきせきのタネをかじっているが・・・うまいのか?」
ももたろう「まぁね・・・一緒に食べる?」

ももたろうはそう言って、笑顔できせきのタネをナギに差し出した。

ナギいるかァァァァァ!!!

無論、ナギがきせきのタネを好むはずもなく、彼女は強く拒否した。

ももたろう「あっそう。じゃあボク1人で食べちゃおうっと」
ナギ「好きにしろ、私はいらぬからな!」

ナギがそう言うと、タネを食べ終わったももたろうは再び口を開いた。

ももたろう「ふー、キミってルイズ以上にアレだね」
ナギ「アレだと?」
ももたろう「そう。ツンデレってヤツ。」
ナギ「何だと、私をあんな奴といっしょにするな、バカ者!たかがげっ歯類に私の何がわかるというのだ!」
ももたろう「げっ歯類って言うなぁぁぁ!」
ナギ「げっ歯類でないならお前は何類だ!!」
ももたろうナギ「んぐぐぐぐー!」

ナギももたろうは2匹は険しい表情のまま、にらみ合った。
その時、どこからともなく何者かの声が聞こえてきた。

???「おーいおいおい、何仲間同士でいがみあってるんだ?まぁ・・・、ケンカをするほど何とやらだがな」
ナギ「・・・お前何か言ったか」
ももたろう「言ってないよ!?」

その声が聞こえた途端、周りから大量のゴルバットが飛び立ち、そのゴルバットの中から1匹のクロバットが現れた。キシュージだ。もちろん、ナギももたろうには見覚えの無い連中であった。キシュージナギ達の目の前に現れ、2匹と対峙した。

ももたろう「お前達・・・誰だよ?」
ナギ女王の配下の者だな!?」
キシュージ「・・・何バカなことを抜かしてるんだ。俺達を・・・あんな自分で戦おうともしないチキンな奴と一緒にして欲しくないな」
ももたろう「チキン・・・?ニワトリ?」
ナギ「バカ者、この場合のチキンとは『臆病者』の意味だ!
女王の手下でないというのなら、お前達は何者なのだ!?」
キシュージ「そうだな。名乗る必要がありそうだ・・・。俺達は快速軍。お前達R団と・・・一戦交えに来た者だ」
ももたろう「快速軍・・・?聞いたことないな?だけど、たかだかゴルバットやクロバットの団体さんなんて、ボクのほうでんで、一瞬だー!!!」

ももたろうは飛び上がり、キシュージの目の前でほうでんの体勢をとった。

しかし、その時キシュージが物凄いスピードでももたろうをクロスポイズンで攻撃したのである。ナギももたろうも、全く捉えることができなかった。

キシュージ「・・・遅いっての」
ももたろう「う、ウソだろ・・・?何てスピード・・・だ・・・!?」
ナギ「そ、そんなバカな・・・!!!アイツのスピード・・・ただ者じゃないぞ!」

ももたろうがそのまま地面に落ちて戦闘不能になるのを、ナギはそのまま見ているしかなかった。キシュージはそのままナギの方を見た。

キシュージ「次は・・・お前か?」
ナギ「くっ・・・、仕方あるまい、こうなれば私が相手だ!!!私はあのリスとは一味もふた味も違うぞ、覚悟しておけ!」
ももたろう「酷い・・・。」
キシュージ「そうだ、そうこなければな!自らの手で戦い、勝たないポケモンバトルなど意味がない!!」

キシュージがそう言うと、ナギは彼に尋ねた。

ナギ「・・・お前は何が言いたい!」
キシュージ「それか、それはお前達R団が・・・女王との戦いの中で忘れてしまったモノさ!」
ナギ女王との戦いで忘れてしまったものだと!?そんなものあるものか!!」
キシュージ「いいや、ある!!お前たちはポケモンバトルで最も大切なものを忘れている!!」
ナギ「だからそれは何なのだ!?」
キシュージ「それをわかっていないから、戦うのさ!!」

そう言うとキシュージは再びクロスポイズンで飛び掛ってきた。
ナギはこれを素早くかわし、言った。

ナギ「よく分からんが、お前が戦いを望むのなら戦ってやろうではないか!!」

ナギがそういった途端、上空に雷雲が立ち込め、雷鳴がとどろき始めた。

周りのゴルバット「何だ、急に雷雲が・・・」「雷だ!!」
ナギ「食らうがいい、雷っ!!!」
キシュージ「ぬ・・・うおう!!!」

キシュージは間一髪で雷をかわすが、雷が落ちた地点は焼け焦げていた。
食らっていれば、飛行タイプのキシュージはひとたまりもない。

ナギ「どうだ、お前は飛行タイプ!私の雷が命中すれば一撃だぞ!」
キシュージ「確かに・・・アレを食らえばアウトだ。・・・ 食らえば の話だがな、当たらなければこっちのモンだってことも忘れてないか!!?」

キシュージナギに一気に接近し、接近戦に持ち込んだ。
比較的ひ弱なナギは近距離戦が得意ではなかったのだ。

ナギ「早いっ・・・くそ!!」
キシュージ「雷・・・威力は大きいが、外れたときの隙もデカい!
俺みたくスピードのある奴が相手だと、外したときのリスクは倍増する!
相性だけを考えて、判断を誤ったな!?」
ナギ「くっ・・・、(スピードは私と互角ほどか・・・しかし奴は小回りが効く!ここはひとまず、距離を離すしかない!)シグナルビーム!!!」

ナギが放ったシグナルビームはキシュージに直撃する。だが、キシュージはほとんどダメージを負っていなかった。

キシュージ「へっ、そのくらいヘでも無いさ!クロス・・・ポイズン!!」
ナギ「しまった・・・クロバットへのシグナルビームは・・・うあああうっ!!」

キシュージが放ったクロスポイズンはナギを直撃。ナギは吹き飛ばされるも、キシュージサンダース特有のトゲに触れ、クロスポイズンが使えなくなっていた。

キシュージ「いってぇ、トゲに触っちまった!だが、らしくないね・・・2度も判断ミスとは。毒・飛行にこうかはいまひとつさ」
ナギ「・・・くそ、距離をとろうとするあまり・・・シャドーボールではなくシグナルビームを使ってしまった・・・!」
キシュージ「ポケモンバトルってのは、1つ判断を誤っただけでも敗北に直結しかねない。まさにスポーツだ」
ナギ「(思った以上の強さだ・・・、コイツは一体・・・!?)まだだ、まだ勝負はついていないぞ!!」
キシュージ「おー、しぶといな。流石はR団、か弱い少女でもそう簡単には倒れないか」
ナギ「今度こそ決めてやる、雷っ!!!」

ナギが放った雷は、キシュージの周りを囲むように落ちた。また外れてしまったのだ。

キシュージ「またハズれたぞ、勝負あったな・・・ってしまった、雷で逃げ場が無い!」
ナギ「よし、シャドーボールだっ!!!」
キシュージ「どふえ!!」

ナギが放ったシャドーボールは見事キシュージに直撃。だが、これがキシュージの闘争心に火をつけてしまう結果となってしまった。

キシュージ「・・・やりやがったな・・・、だったらこの一撃で決めてやるか・・・」

その時、キシュージが突如オーラをまとい、ナギに向かって突進してきた。ブレイブバードだ。力をほとんど使い果たしていたナギに、最早これを避ける気力は残っていなかった。

ももたろう「・・・ぶ、ブレイブバード・・・ダメだ、もうナギに避ける力は・・・」
ナギ「・・・だ、ダメなのか・・・!何故ダメなのだ・・・!」
キシュージ「おらぁぁぁぁぁ!!!」
ナギ「何故なのだぁぁぁぁ!!!」

ナギキシュージのブレイブバードが直撃、彼女はそのまま戦闘不能となった。

ナギ「何故だ・・・私たちは女王に勝つために・・・鍛え上げられたというのに・・・!」

悔しがるナギキシュージが近寄ってきた。

キシュージ「何故だはこっちの方だよ・・・」
ナギ「何・・・!?」
キシュージ「お前たちは・・・どうしてポケモンバトルで最も大切なモノを失った・・・。」
ナギ「・・・・?」
キシュージ「今はまだわからなくてもいい。いずれ、俺や俺の仲間・・・快速軍がわからせてやる・・・帰るぞ」

そう言うと、キシュージは大量のゴルバットを引き連れて飛び立っていった。

ももたろう「快速軍・・・アイツらって何だったんだ・・・とんでもない強さだった」
ナギ「わからん・・・、ただ言えるのは、私たちがまだ井の中の何とやらだったということだ・・・!」

ナギは快速軍のキシュージに負けたことが悔しかった。相性のいいはずのクロバットに負けたことが屈辱だったのだ。それと同時に、バトルは相性だけでは決まらないということも学んだのだった。

<<作者は邪神C・ロマノフの的にされました>>