忘れ去られた者たち暗躍を始める
KTナンバ 「
ウエロク様ーーーー!!」
ウエロク 「おお!
KTナンバじゃないか!」
KTナンバ 「
ウエロク様どないしはったんですか?鋼鉄の雷帝と恐れられたお方をそんな目に遭わせたんはどいつでっか?わてが仇とったるさかい。教えてください。」
ウエロク 「
あい♪さんよ。やっぱり車椅子だけは勘弁してくれ。後生だから頼む。」
あい♪ 「そうですか。少し残念だけど・・・。」
ウエロク 「
KTナンバよ、俺はなんともない。それより
お前は、
ウジヤマダと一緒に行かなかったんだな。」
KTナンバ 「あたぼうでんがな。見くびらんとってください。わては
ウエロク様に死んでも付いてきます。あ、そうそう、情報ぎょうさん仕入れてきましたでぇ。」
ウエロク 「そうか。俺は幽閉されてたから、
ウジヤマダがクーデターを起こしたということ以外は、今がどんな状況なのか全くわからん。順を追って説明してくれ。」
KTナンバ 「わかりました。ほな最初から説明しますわ。」
ウエロク 「なるほど、そういうことか・・・。で、その爆発事件ってのは。」
KTナンバ 「これは、いま入ったばっかしホヤホヤの情報や。せやけど真偽のほどが全然わからへん。」
ウエロク 「幹部を狙ったテロってとこが真相だろうな。で、元俺の部隊、今の反乱軍はどうなっている。」
KTナンバ 「淀川を挟んで
HSウメダ隊と対峙中ってことらしいです。」
ウエロク 「そうか。やはり
ウジヤマダは所詮神官だな。」
KTナンバ 「せやけど、あれだけ兵力差があるんやったら正面衝突しても勝ち目ないんちゃいますか。」
ウエロク 「そのとおりだ。しかし持久戦は援軍の見込みがあるときの手段。反乱軍は、夜襲やゲリラ戦で強行突破するしか勝ち目はない。それを封じられたってことだ。
HSウメダにうまく立ち回られたな。」
KTナンバ 「さすが、武の
ウエロク様と並び称される智の
HSウメダ様や。」
ウエロク 「ああ。しかし逆にそこが問題だ。」
KTナンバ 「え。どういうことでっか?」
ウエロク 「
HSウメダの戦い方は合理的すぎるのだ。つまり義に薄く利に聡い。この混乱時、どういう動きをするのかが読めん。」
KTナンバ 「ほな
HSウメダはんが反乱軍に加担することもあるっちゅうわけですか?」
ウエロク 「いや、今のパワーバランスだとそれはありえない。反乱軍につくメリットはない。ただし、
R団が何らかの理由で温存戦力を消耗すれば、無傷の
HSウメダ隊の帰趨によって、優劣は完全に逆転する。利に聡い
HSウメダがこれを計算しておらぬわけがない。」
KTナンバ 「するってーと、
R団幹部のテロ事件ってのは。」
ウエロク 「そうだ。これを狙って仕組まれたものだ。」
KTナンバ 「じゃあ、このテロの黒幕も・・・。」
ウエロク 「もちろん
女王だ。そして、もし
HSウメダがその爆破事件を免れていたのならば・・・。」
KTナンバ 「え・・・。」
ウエロク 「偶然じゃなければ、100パーセント
はるか♪と通じている。」
KTナンバ 「ほな、どないしたらええんでっしゃろ・・・。」
ウエロク 「俺は
はるか♪に会う。」
KTナンバ 「会ってどないしますねん?」
ウエロク 「わからん。わからんが、無性に
はるか♪に会いたくなった。この女狐がどんな女か直接見たくなった。」
あい♪ 「あのぅ。長々とお話されてますが、私の台詞がないのです。私、3分以上黙ってられないタイプなんですよ。今、のどの辺がイーーーー!!ってなってるんですが、どうしてくれます。」
ウエロク 「ああ、すまん。それでは、少しお願いがあるのだが、俺を
はるか♪に会わせてもらえんだろうか?」
あい♪ 「
はるか♪様にですか?いいですけど、私あんまりコネがないですよ。」
ウエロク 「
ウエロクが会いたいと言っていると伝えてもらえないか。」
あい♪ 「わかりました。じゃあ、その前にキズの手当をしましょうね。」
ウエロク 「え?いや、このキズはもう治ったからいいよ。」
あい♪ 「お返事はハイでしょ。」
ウエロク 「ハ、ハイ。」
KTナンバ (・・・・
ウエロク様を手玉にとるこの女、新たな
はるか♪の刺客か・・・・)
<<忘れされた者たち暗躍を始める・おしまい>>
(2009.10.4)
最終更新:2009年10月04日 20:39