ハルヒ「あー、新学年になったってのに、なにも変わらないわねー。つまんないわ」
アスカ「お姉、いつもつまんないつまんないって、大変ねぇ」
翠星石「そうです翠星石はいつも忙しいんですぅ。ハル姉のヒマ潰しの相手などしてられんのです」
ハルヒ「…そりゃ発売されたばっかのゲーム「くんくん連続殺人事件～犯人はくんくん～」で盛り上がれるアンタらはいいわよ…
タイトルでネタバレしてるってーのに、結局それって犯人はヤ
翠星石「わー！言うなですぅ！それ言ったらたとえハル姉相手でも容赦しねぇですよ！」
ニヤリ。
アスカ「…あ。今のお姉の笑い、凄いいい感じに凄くイヤ」
ハルヒ「…うふふ。それ、私の暇つぶしには良さそうねぇ？」
翠星石「し、しまったですぅ…翠星石一生の不覚だったかもしれませんです…ア、アス姉、なんとかならんですか！
このままでは翠星石はくんくん連続殺人事件のネタバレとハル姉のヒマ潰し相手というこの世最大の二重苦を負わねばならなくなるですぅ！」
ターゲットはロックオンされた。にじり寄って来るハルヒ。翠星石はこの危機を切り抜けることができるのか！SO次回もSOS！
翠星石「アス姉！なにビール人間みたいにナレーションやってるですか！」
ハルヒ「なにか とれ」
アスカ「！ボ、ボス、なにを…」
翠星石「アス姉こそなにを言ってるですか！」
ハルヒ「なにか やれ」
翠星石「ひぃ！」
すいせいせき は にげだした！
ハルヒ「アスカ！ナレーションはいいから追うわよ！」
アスカ「しかしまわりこまれてしまった！は言わなくて良かったのね…」
まあ、どうもこれ自身が暇つぶしになってるから、いいかー。
ハルヒ「はぁ、はぁ…どこに隠れたのかしら、翠星石ったら…！」
アスカ「小さいと隠れやすいものねー」
ハルヒ「くっ、これじゃあ翠星石の耳元でネタバレ大作戦計画が上手くいかないじゃない！」
アスカ「別にここで大声でネタバレすれば違いないんじゃない？ハル姉？」
ハルヒ「そうよね」
「なんてこと言うですかハル姉！」
「そうですそうですぅ！アス姉も人の心がないですぅ！」
「さすが翠星石ですぅ！わかってるですね！」
「もちろんですぅ！まぁったくドールの翠星石の方が有機生命体より人間の心を持ってるなんて、この世界はどうかしてるですよ！」
アスカ「…え？」
ハルヒ「あ、あれ…？」
「まったくです！こんな可愛い妹を虐待して喜ぶ姉がいるなんて、信じられんことですよ！」
「そうですそうですぅ！姉は妹をその腕の中で優しく包んでくれるものですぅ！」
ハルヒ「ちょ、ちょっと翠星石！」
「なんですかハル姉、翠星石は今翠星石とこの世の不条理について語り合うのに忙しいんですぅ！」
「そうですぅ！このままジリ貧になるのがわかってるならどうかしたいと思うのが真理ですぅ！」
ハルヒ「だから待ちなさい翠星石！なんでアンタ分裂してるのよ！」
アスカ「翠星石…アンタ気付いてないの？二箇所からの声でアンタたち会話してるわよ…？」
「考えたですねハル姉、そうやって翠星石を驚かしておびき出そうとは。
ふふん、しかしそうは翠星石はひっかかりませんですよ。翠星石は一人なのです。
蒼星石と双子ではありますが、立派なドールの一人なのですから！」
「そうです無駄なのですぅ。この空間はほどほどに翠星石の情報制御下にあるのですぅ」
ハルヒ「ちょ、翠星石！アンタ冷静になりなさい！」
アスカ「（…あれ？あの言い回し…？）」
しばらく後の別の場所。
涼子「ただいまー。ああ、お腹すいちゃった」
ヒカリ「お帰りなさい、涼お姉ちゃん。…お腹？珍しいね、お姉ちゃんがそんなこと言うなんて」
涼子「うふふ。ちょっと大笑いしちゃうことがあってね」
ヒカリ「ふーん？あ、もうすぐ夕飯できるけど、早めに食べちゃう？」
涼子「うん、それじゃ待ってる」
巴「お帰りなさい、涼子姉さん」
涼子「ただいま、巴」
雛苺「お帰りなのー。うにゅーは、ヒナのうにゅーはー？」
「はい、雛苺。お土産ですぅ。感謝して食べるがいいですぅ」
雛苺「わーい、ありがとうなの、翠星石ー」
ヒカリ・巴『え？』
