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今日も元気だおなかが痛い。

・・・・・・ここんとこ生理不順で困る。何よ、何なのよ私の身体?
朝っぱらからムカツキっぱなし。一応シャワー浴びて、服着替えて、 ・・・・食欲ない。

ハルヒ「こらちょっとアスカ!あたしが折角作った朝ごはん食べてきなさいよ!」
うるさいバカ。万年花丸のあんたには分んないんだろうけどね、この痛み。
翠星石「ほらちゃんと座って、翠星石特製ジャムトーストを味わうですぅ!」
黙れ能無し。それはごはんですよだ。あたしを妙な実験台にするんじゃない。
『行ってくるっ!』  バ ン !

ハルヒ「ったく・・・・・困ったものね」
翠星石「全く気の荒いボケ姉ですぅ。 モグモグ」                    ・・・・・「ブハァ!?」


学校でも気分は治らない。授業中はずっと突っ伏したまま。
いつからこうだったんだろ?前にシンジやミサトと一緒だったときはこうじゃなかった。
渦巻く脳内を必死にさ迷う。乱流の中浮き沈みする障害物。
涼宮ハルヒ。翠星石。
私はたった一人で筏をこぐ。目指すべきモノはある。いつも、対岸に見え隠れして追いかけてくる人影。

・・・・・・・シンジ・・・・・・・・・

シンジ「どうかした?」
びっくりして顔を上げる。居た。目の前に。ちょっと呆けて、さっと顔が熱っぽくなる。

シンジ「やっぱり調子悪いんじゃないか?・・・・・ちゃんとご飯食べてる?」
うっさいわねバカシンジ、あんたには関係ないでしょ。何食べようと勝手でしょうが。
シンジ「そうだけど・・・やっぱり心配だしさ」
いいから黙りなさいよ。熱が冷めない。気分が高揚する。でも、イライラは残る。

シンジ「同居人と上手くいってないの?ホラ、ハルカさんとかスイ何とかって子とか────」
大丈夫よ。あんたの心配することじゃないわ。上手くいってる。
  ────そう、上手くいってる。上手くいってる。そうでなきゃ。
私が、出て行くことを望んだんだから。そうでなきゃ。

シンジ「ほら、アスカ。  ・・・・・作ってきたよ」
何。それは何。シンジがカバンから何か包みを出す。何────弁当?
シンジ「少し作りすぎたけど、ホラ、アスカの好きなのもいっぱい入ってるし」
何?何なの?またシンジに頼るの?あたしが?このあたしが?惣流=アスカ=ラングレーが?
シンジ「栄養取れば少しは元気になるよ。ね?」
一人で十分立てるのに?またシンジを頼る?駄目だ。それは駄目だ。全然駄目だ。 駄 目 だ !

シンジ「アスカ」
『いらないっ!!』

跳ね上げたあたしの手の下、床の上を、弁当箱が転がっていった。

翠星石「ハル姉、アス姉大丈夫ですか?早退してきたと思ったら上に上がったまんまです」
ハルヒ「さあ・・・・・  少し、そっとしときましょ。ね」


バカだバカだバカだバカだ。あたしとんでもない大馬鹿者だ。
シンジの弁当台無しにした。シンジの心も台無しにした。あの時のシンジの顔。シンジの瞳。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。あたしが嫌だ。あたしを嫌だ。
嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ。傷つけた傷つけた傷つけた傷つけた。

どうしようもない濁流が襲う。対岸を走る目印はもう見えない。
筏のへりに手がかかる。泥にまみれた、涼宮ハルヒと翠星石。何人も、何体も、何匹も。
やがて浅瀬に乗り上げた。砂地の砂州。私はそこに投げ出される。

目の前に、小さな樹の苗。幹が途中で切られながら、何とか枝を伸ばそうとする樹。
その枝も、枯れかかっている。見て取った瞬間、ふっと分かった。

この樹、あたしだ。

翠星石「そうです!その樹はアス姉の樹ですぅ!」

びっくりして声も出なかった。────何で?なんで翠星石、此処に居んの?
翠星石「ここはアス姉の夢の中です!夢ならなんでもありなのですぅ!」
と、脚をピタピタ触る感触。さっきの泥まみれのハルヒと翠星石だ。追って来たの!?
翠星石「ハル姉も翠星石も、こんな小汚いカッコはしてないのです!!」
翠星石が突然出した如雨露から水をまくと、泥にまみれた連中は溶けてなくなった。
川の水も、少し引いたように見えた。

翠星石「アス姉の樹、かわいそうです。こんなに折れて、強風でひんまがって・・・・・」
あたしの樹を優しくなでている。とてもあのクソガキと同じとは思えない優しい表情。
翠星石「あの根性ひんまがったクソアス姉そのまんまですぅ」
 前 言 撤 回 。そのまんまだわこの性悪幼児が。

翠星石「気休めかもしれないけど、元気出すです」
如雨露の光る水を樹にかける。樹が少し、元気を取り戻した。私の中も少し、満たされたみたいだ。

薄明るくなった砂州で、翠星石にお礼を言った。
『  ・・・・・・・ありがと、翠星石』

クススと笑って、翠星石が返した。
翠星石「ファイトですよ、アス姉」

翠星石「・・・・・ふぅ。全く手の掛かるメンヘル姉ですぅ」
ハルヒ「どこ行ってたの?」
翠星石「!!!!?フキッ!?イヤコレハソノナントイイマスカイワユルヒトツノタビノトビラトイイマスカ」
ハルヒ「・・・・・アスカの事?」
翠星石「ぅ・・・・・    ・・・・・そうです・・・・・」
ハルヒ「ならいいわ。うなされも止んだみたいだし。ご苦労さん」
翠星石「あの・・・・    ・・・・ハル姉」
ハルヒ「大丈夫、秘密にしとくわ。人のプライベートには突っ込まない主義だしね。それより・・・・」
翠星石「?」
ハルヒ「ちょっと捕獲作戦、手伝ってくれる?」


夢から覚めたら、妙にすっきりした。
何か妙にハレバレした結末だったような気がしたが、コレは気のせい?
気分は落ち着いた。問題ない、  ・・・・・・そうだ。明日シンジに謝らなきゃ。
ふっと不安が心をよぎるが、すぐに覆われる。うん、そう。大丈夫だ。
あのバカシンジだ。きっと明日もヘラヘラ笑って学校に居るって決まってる!うん!

くう。
お腹が鳴った。今丁度6時半────そうだ、丸一日何にも食べてない。
とりあえず下に下りて、手伝いしながらつまみ食いでもしよう。うん、そうだ。
階段を下りる。台所から楽しげな話し声が聞こえてきた。
『ほ~い、何か手伝う事あるぅ?』

シンジ「あ、アスカおはよう」

・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・な、
なんであんたがここに居んのよっ!!!!!??

ハルヒ「ふっふ~ん、説明しよう!私が帰ってきたらこの家の前でうろついてたのよ!」
翠星石「両手にスーパーの買い物袋下げて、まさに戦闘準備万端だったのですぅ!」
ハルヒ「インターホンで迷ってる所とっ捕まえて、晩御飯作らせてんの!」
翠星石「包丁裁きはまさにマニエストロ級!マポロチョコ半分あげたい位ですぅ!」
ハルヒ「しかもこの子おとなしいし言うこと聞くしかわいいしおねーさんもー萌え萌え~!」
翠星石「ずるいですぅ~翠星石もシンジにだっこしてほしいですぅ~!」

シンジはヘラヘラ笑ってる。
ハルヒはシンジの顎に指を這わせてる。翠星石は脚に抱きついてニヤニヤほお擦りしてる。
                     

  ・・・・・・・この・・・・・・
『シンジから離れなさいこのバカ姉妹!!!』

皆でいっしょにバカ騒ぎ。シンジもいっしょにバカ騒ぎ。
何だ。
楽しいじゃんこういうのも。うん。

<<終>>