俺の名前は青葉シゲル。特務機関ネルフに勤めている。いつも残業だらけで正直まいっているが今日は珍しく夕方に帰れる事となった。……が、帰り際赤木博士にアスカが無くしたカードを渡してきてくれと言われてしまった。文句を言ったら「どうせ帰っても一人寂しくギター弾くだけでしょ。」と返された。ええ、その通りですよ。そんな訳でアスカ邸に到着。チャイムを押そうとしたら庭先で花に水をあげている少女を発見した。恐らく彼女が3姉妹の末っ子だろう。青葉「こんちわ、お嬢さん。アスカはいるかい?」翠星石「ん?誰ですかお前は?」青葉「俺はアスカの……」翠星石「はっ!そういえばハル姉から最近怪しい人が多いから気を付ける様にと今朝言われたばっかですぅ!さてはお前が怪しい人!?」青葉「いやいや!俺は別に犯罪者じゃ…」っと誤解を解こうとするといきなり俺の後頭部に激しい衝撃が伝わり、俺は激しく吹っ飛ばされた。ハルヒ「大丈夫!?翠星石!ヘンな事されなかった?」この人が後ろから蹴りをかましたらしい。クラクラする頭を押さえながら状況を把握する。どうやら学校から帰ってきた所で妹サンと話している俺を犯罪者と勘違いしてるらしい。青葉「うう……、いい加減にしてくれ。俺はアスカに用事があって来たんだ!」ハルヒ「いいえ、それはウソね!」何故か断定した口調でハッキリ言う。ハルヒ「今時、黒髪ストレートのロン毛なんて危ないオタクしか存在しないわ!!!そんなの世界の常識よ!」……MAGIに判断してもらったら速攻で却下してくれそうな世界の常識を言ってくる。翠星石「やっぱり犯罪者だったですか!今すぐ警察に渡して死刑にしてもらうですぅ」何やら非常に怖い事も言い出した。なんとか説明しようとした、まさにその時アスカ「何やってんの、アンタら?」どうやらアスカが学校から帰ってきたらしい。俺には彼女が天使に見えたね。青葉「おお!アスカ!いい所に帰ってきてくれた。こいつらが俺の事を犯罪者扱いするんだ。なんとか言ってやってくれ!」アスカ「ん?誰、アンタ?」青葉「……へ?」俺の思考が停止した。ハルヒ「ほら!やっぱり知り合いじゃないじゃない。さてはアスカも狙っていたのね!」翠星石「人間のクズですぅ。死んで詫びるですぅ!」青葉「おいおいおいおい!俺だよ!ネルフの青葉シゲルだよ!思い出してくれ」アスカ「う~~~~~ん……」アスカが悩んでいる間、俺は逃げない様に紐でグルグル巻きにされたいた。そして10分後。アスカ「はっ!思い出した!」青葉「おお!このバカ姉妹に言ってやってくれ!」アスカ「パターン青!って言う人だ!」……アスカよ、思い出してくれてありがとう。君が俺の事をその程度にしか認識してなくてもうれしいよ。この涙はきっとうれし涙だ。決して悲しい訳じゃないさ。アスカ「ゴメンね~青葉サン。頭の中で年中核実験してそうなバカ姉のせいで迷惑かけちゃったわね」ハルヒ「うう……今回は反論できないわね」翠星石「本当にハル姉はバカですぅ。このロン毛に土下座するですぅ。」ハルヒ「翠星石!アンタも疑ってたでしょうが?!」翠星石「知らないですぅ。そんな事言ってないですぅ。」そんな姉妹のケンカを憂鬱な気持ちで見ながら早く帰ってこの鬱憤をギターにぶつけたいなぁなんて考えていたハルヒ「お詫びもこめて晩御飯を御馳走するわ!さっ、入って!」青葉「え!?いや、いいよ。アスカにカード渡しに来ただけだし帰るよ。」アスカ「遠慮なんてしなくていいわよ!ハル姉は料理だけは上手なのよ。」翠星石「サッサと家に入るですぅ!」俺は3姉妹に引きずられながら家にムリヤリ入れられたああ、早く帰りたい……ハルヒ「じゃあ料理作ってくるから適当に座ってて。」青葉「ああ、悪いね。ありがとう。」翠星石「礼なんか必要ないですぅ。全てはあの迷惑自動製造機のハル姉が悪いんですから。」アスカ「そうよ、青葉さん。全くあのメンヘラには困ったもんだわ。」俺の事を「死刑にするですぅ。」って騒いでたり、同じ職場の仲間を完全に忘れてた人が平気な顔して言っている。小一時間程経った後ハルヒがハンバーグを持ってきた。上には花形の目玉焼きがのっている。いい匂いがしてたしかに旨そうだ。翠星石「おお!花丸ハンバーグですぅ。ハル姉、褒めてやるですぅ。」ハルヒ「なんで上からの目線で褒められなきゃいけないのよ!」アスカ「まぁまぁ、ハル姉。そんなに怒ると皺になっちゃうわよ。プププ。」ハルヒ「なっ!なんですってー!私はまだそんな歳じゃないわよ!……そういえばアスカ最近太ったんじゃない?ハンバーグなんかカロリー高いの作ってしまってゴメンね♪」アスカ「! ふ、太ってなんかいないわよ!」翠星石「全くギャーギャーうるさい姉共ですぅ。それに比べて翠星石は永遠の美しさですぅ」ハルヒ「ふん!姿は変わらなくてもアンタの性根は腐りきってるわよ!」翠星石「うっさいですぅ!黙りやがれですぅ!」……俺、もう帰っていいかな……食事の最中も延々と口ゲンカは続いていた。…なんか俺の事なんかすっかり忘れられてそうだ。アスカ「ちょっとトイレに行ってくるわ。」食事が終わった後、アスカが席を立ってトイレに向かっていった。ハルヒ「ねぇ、パターン青葉さん。」青葉「ちょっと待ってくれ。何だその名前!俺の名前は青葉だ!」ハルヒ「あ!ゴメーン。うっかりしてたわ。まぁそんな事より聞きたい事があるんだけど。」そんな事って……。全くこの姉妹はそろいもそろって口が悪い。ハルヒ「えっとね、アスカの事なんだけどさ。あの子、EVAにのって使徒と戦ってるんでしょ?命がけで戦ってるのに全然戦いの事を話さないのよ。」翠星石「アス姉は弱い所をちっとも見せない様にしてるですぅ。いっつも楽勝楽勝ばっかですぅ。家族なんだから何でも話しやがれですぅ。」ハルヒ「それで青葉さんからネルフでアスカがどんな感じなのか教えてもらおうと思ってさ。」青葉「う~ん、俺もあんまアスカとは話さないからなぁ。……まぁ本当にがんばってくれているよ。本当は大人の俺達が戦わないといけないのに必死になって子供のあの子が戦ってる。恐らく家で戦闘の事を詳しく話さないのは心配をかけたくないからだよ。」 ハルヒ「そうなのかしらねぇ……。」青葉「それにしてもケンカしててもやっぱり家族だな。アスカの事、心配なんだね。」ハルヒ「ちっ!違うわよ!べ、別にバカアスカの事なんか心配なんてしてないわ!ただあの子だけが朝早く起きれるからいなくなったら学校に遅刻するし困るじゃない!」 翠星石「そ、そうですぅ!ちっとも心配なんかしてないですぅ!アス姉がいなくなったらゴミ捨て係が翠星石になっちゃうですぅ!ゴミ捨てなんてローゼンメイデン第3ドールの翠星石がやる仕事じゃないですぅ!ゴミ捨てなんかは鼻くそを指でほじる不潔なアス姉にピッタリな仕事ですぅ。」アスカ「だ~~~れが鼻くそを指でほじるですってぇぇぇぇぇぇぇぇ!」翠星石「ア、アス姉?!いつのまに戻ってきてやがったですかぁ!」俺は早々に食器の片付けをしてこの危険戦闘領域からグッタリしながら退却をはじめた。
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