ある晴れた日の午後、それは何の前触れもなく襲来した。ハルヒ「やっほー、有希!妹達連れて遊びに来たわよ!」アスカ「ファースト、あんたの事はウワサで聞いてるわよ~。」綾波「……。」アスカ「あんた、家事全然出来ないんですってね~。」綾波「……。」アスカ「全く情けないったらありゃしないわ。それに比べて私は家事全般ソツなくこなしてるわよ!ここら辺があんたと私の格の違いよねぇ~。」綾波「……確かに私は家事は不得意。でも……。」アスカ「でも?」綾波「でも、そんな私を心配して碇君が様子を見に来てくれるから大丈夫。」アスカ「な 、何 で す っ て ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ !」綾波「……(´,_ゝ`)プッ 」ハルヒ「有希、3人での生活はどう?うまくやってる?」長門「……ユニーク。」ハルヒ「そう、よかったわね!私の方はバカな妹達に振り回されて大変よぉ~。なんで姉の言う事を素直に聞けないのかしら!」長門「……。」ハルヒ「ほんっと、あいつらときたら……っと!そうだ!大事な話があったのよ。」長門「?」ハルヒ「キョンの妹から聞いたんだけど、先週の日曜日、私達にも内緒でキョンとみくるちゃんが二人きりで買い物に行ったらしいのよ!」長門「!」ハルヒ「べ、べつにアイツのことなんか何とも思ってないんだけどさ。ただ、SOS団の団長としては規律を守らせるために罰が必要だと思うのよ!どう思う?有希。」 長門「賛成。しかるべき処罰が必要。」ハルヒ「やっぱそうよねぇ~!それで考えたんだけど、全裸で校庭10周+奉仕活動30日間とかはどうかしら?」長門「やや甘い。全裸で校庭10周を町内10周に変更する事を申請。」ハルヒ「おぉ!有希、今日は冴えてるわね~!じゃあさ、じゃあさ~……。」二人の『キョン処罰会議』はまだまだ続く。騒がしい二人の姉から少し離れた所で翠星石とルリは紅茶を飲んでいた。翠星石「ルリが入れてくれる紅茶はなかなか美味しいですぅ。」ルリ「ありがとう。安物なんだけど、そう言ってもらえると嬉しいです。」翠星石「……それにしても翠星石のバカ姉共はどこに行っても糞やかましいですぅ!」ルリ「元気のいいお姉さん達なんですね。」翠星石「元気過ぎですぅ!たまには静かにしやがれですぅ。それに比べてルリの姉達は静かそうでうらやましいですぅ。一人交換してくれですぅ。」ルリ「ハハハ……。私の姉達もかなり変わり者なのできっと苦労されますよ。」翠星石「そうですかぁ。全く末っ子は損ですぅ。出来の悪い姉達に振り回されて苦労が絶えないですぅ!」ルリ「ホント、そうですね。……だけど……。」翠星石「ん?」ルリ「だけど私はそんな出来の悪い姉達が好きなんです、たぶん。」翠星石「ルリ……。」ルリ「翠星石だってきっと姉さん達の事、好きなんでしょ?」翠星石「べ、別に翠星石はアイツらの事なんか!す、好きなんかじゃ……ゴニョゴニョ。」ルリ「ふふふ……。それに世話のかかる姉達をほっておく訳にもいかないでしょ?」翠星石「そ、そうですぅ!あのメンヘラ姉達をほっておいたら大変な事になるですぅ!翠星石がしっかり世話してあげないと危なかしくて見ておけないですぅ!」そんな二人の会話の外で姉達はまだ騒いでいる。ルリと翠星石は肩をすかしながら姉達を見た。ルリ「ほんと、バカばっか……ですね。」翠星石「そうですぅ。バカばっかですぅ。」言葉とは裏腹に二人は小さく幸せそうに笑っていた。
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