フリーマーケットで誤ってアンティーク・ドールのマニアに翠が売られてしまい、ハルヒとアスカが回収しにいくが玄関を出たらnのフィールドになっていた。意を決してnのフィールドに飛び込んだハルヒとアスカが見たのは、今まさに、きらきーに頭から食べられそうな翠だった。
「ひっ、やめろです!食べちゃいやですぅ!ハル姉、アス姉助けてですぅ!」
「翠!」「大丈夫!?…って」「あ、ハル姉、アス姉!助けてです~~!!」
「はぐ…はぐ…」「すご…」「蛇みたい…」「何を感心してるですかあ!既に翠星石の脚はこいつの胃袋に納まっちまってるですう! 早く引っ張って引きずり出してですう!」
「そ、そうね。アスカ、あんたそっちの腕掴んで!掴んだら一気に引っ張り出すわよ!」「オッケー!いち、にの、さん!」
ずるずるずる.....
「い、一体どこまで飲み込んでんの・・・?」「でももう少しよ、頑張って翠!」「ああ…これでやっと解放され…」
ぺろん
「!?ひゃううっ!」「!?ど、どうしたの翠!!大丈夫!?」「って、そのからまってるものは…!?」「こ…こいつの舌みたい…です…!変なとこ…なめて…ひああっ!」
「もぐ…ぺろ…もぐ…ぺろ…もぐ…」「あっああ!?そんなとこ…なめるな…ですう!…ひゃう!」「「………」」
「ひあっあ…だめ…そんなになめちゃ…ひいんっ!……って、二人とも何顔真っ赤にして固まってるですかあ!! また飲み込まれてってるですう!!」
「だ、だって、翠、あんな…」「あんな色っぽい声出すなんて、意外…」「な、な、なに変なとこに感心してるですかこの初心のド奥手姉どもー! あ、ああ、もう腰まで飲み込まれてるですう!助けてー!」
「の…飲み込む力がさっきより強…引っ張り出せない…!」「このままだとあたし達まで飲まれ…」「だだ、大ピンチですう~!」
「!そうだ、あたしに秘策があるわ、アスカ、ここは何とか持ち堪えて!」「ええ!?って行っちゃったし!あたし一人じゃ…!」「ア、アス姉!手を離すです!このままじゃアス姉まで食べられちゃうですう!」「!なにバカ言ってんの!アタシは飲み込まれたってこの手を離すつもりはないわよ!」「アス姉…!」
「アスカ!翠!大丈夫!?」「ハル姉、何しに行ってたの!?」「最終兵器の作り置きがあったの思いだしたのよ!さあ、そこの胃袋底無し人形!これを見なさい!」「!?」「この花丸ハンバーグが欲しければ、翠を離すのよ!」「ハ、ハル姉!いくらなんでも食い物で釣れる訳が…!」
「…!……!」「…って、物凄い迷ってる!目がキョロキョロしてる!」「……」
…ぺっ どさ
「あう!」「翠!」
「離したわね…、さあ、さっさとこのハンバーグを持って出て…」「…月に一回…」「へ?」「月に一回…それを食べたい…でないと…」
ちらり
「ひっ!」「…あの子を食べちゃいそう…」「わ…わかったわ、月に一回よ。」「本当?嬉しい…お姉さま…♪」「!!!て、て、てめー!!勝手にハル姉の姉妹気取ってんじゃねえですう!」
じろり。
「ひいいい!」
「…あんまり怖がらせないでよ、大事な妹なんだから。」「はーい、お姉さま…♪じゃあ、また…」
「い、行ったですう…」「嵐のような奴だったわ…」「ハル姉みたい…ベクトルは違うけど…」
「…で、あいつにハンバーグ作ってやるですか…?」「約束した手前、しょうがないわね…」「納得いかねーです!何でこっちに急襲をかけるようなやつにハンバーグなんか…」「その日はあたし達も花丸ハンバーグの日って事にすればいいじゃない。 …それに、翠がいなくなるより何百倍もマシよ。」「そうそう。翠がいないと張り合い無いし。いいじゃないの、ご馳走の日が増えたって事で。」「…ハル姉…アス姉…二人とも……ありがと、です…」「「ん、よろしい。」」
「…ところで、翠。」「?なんですか、アス姉?」「あんた、さっき私達になんか言ってたわよねえ?」「!!ななな、なんのことですかあ?翠星石にはなんのことだかさっぱりですう。」「そーそー、初心とか、奥手とか好き放題言ってくれてたわねえ…」「いや、ハル姉、あの、その、あの、いや、あれは」「…どうやらお灸が必要なようね。だーれが初心ですってえ?」「どこのどなたがド奥手なのかしら~~~?」「……………こ、これじゃ、雪華綺晶に飲み込まれるのと同じようなもんですう…」
終。
このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約 が適用されます。
1文字以上入力してください
本文は少なくとも1文字以上必要です。
1文字以上入力してください。