アスカ「ふぁえぁ~……。」翠星石「ふぅ~……。」コタツでぬくぬくと寝転がる三姉妹……おや、長女は学校のようです。まだまだ正月気分が抜けていないようで……アスカ「翠ー。みかん取ってきてー。」翠星石「今~翠星石は~忙しい~のですぅ~。翠星石は、おこたにいなければならないと天からの意志が…ぶぽはっ!!」アスカの投げたみかんの皮が、翠星石に物理的にご挨拶アスカ「ほら、皮あげるから取ってきなさいよ。」翠星石「アホ極まりねーですね、アス姉は。そんな変な言い分は聞いたことがねーです。それよりアス姉、制服来てるけれど学校はどうしたですか?」
アスカ「今日は昼で終わりよ。なんでかは忘れたけど。ハル姉はフツーにあるみたいね。」(ヒュルルルル………ドゴッ!!)アスカ「な、何!?このバールのようなモノで何かが殴られるレベルじゃねーぞ!ってカンジの鈍い音は!?」翠星石「家の外の壁からですね。………って、蒼星石!?大丈夫ですかー!?」
蒼星石「イタタタ…、よそ見してたらぶつかっちゃって。」翠星石「あぶねーですね、ちゃんと前見て飛ぶですよー。」アスカ「蒼星石ちゃん、今日は遊びにきたの?」蒼星石「あ、違うんです。今日はジュンくんに頼まれて、翠星石をジュンくんの家に連れてこいって言われたので。」翠星石「ほあッ?翠星石がですか?」蒼星石「うん。忙しいなら別にいいけどって言ってたけれど。」翠星石「ま、まーたあのチビ人間ですか!正月気分が抜けきってないから、この翠星石の美しさで目を覚ましたいっていう魂胆ですね!」蒼星石「いや、それはどうなんだろ…。」翠星石「なんですか?」蒼星石「ああいや、何でもないよ。で、来るのかい?」翠星石「しゃーねーな、行ってやるですぅ!」アスカ「……天命からの意志はどうしたのよ。」翠星石「んじゃあ、行ってくるですぅー♪」蒼星石「お邪魔しましたー。」(バタンッ…)(バタンッ…)(ギィ…バタンッ…)アスカ「もう聞いちゃなかったわね…。」
(カッチ、コッチ、カッチ…)アスカ「そういえば、この家でアタシが一人ってのも珍しいわね。いつもは翠が必ずって言っていいほど家にいるから……。」アスカ「べ、別に寂しくなんかないわよ!ただ、TVもつまんないしどーせあのバカシンジも暇だろうし、遊びに来てくれたら少し嬉しかったり、なーんて………。」アスカ「って、なんでこのアタシが正月早々バカシンジのことで浸ってなきゃならないのよっ!」アスカ「…………でも、一人ってやっぱ寂しいわね。よく翠は毎日留守番できるなぁって今になって思うわね。アタシって弱いなぁー…。」アスカ「去年は特に賑やかだったせいかしらね。余計に考えちゃうな。ハル姉にも翠にも感謝しなきゃなあ。」アスカ「こんな独り言、ハル姉や翠に聞かれたら…。о(分かったなら、アタシをもっと敬いなさい!というワケで、掃除当番は全部任せたわよ!何?文句あるの? やーーーっと翠星石のありがたみが分かったですか!ほら、バック宙しながら土下座して感謝の意を見せるがいいですー!) ……ろくなことないわね。」ハルヒ「ホーント、ろくなこと考えてないわねー。我が妹ながら情けないわ。」アスカ「そんなこと………ってエエェえぇえェエ工え!?!?!?なんでハル姉がいるのよ!?」ハルヒ「あら、気付かなかったの?ちょうど翠と蒼星石ちゃんとドアですれ違ったから、ドアの音は3回したハズだけど?」アスカ「………!!! (ギィ…バタンッ…)←これのことね!?ちっ、アタシとしたことが迂闊だったわ。」ハルヒ「まあ、独り言でよくもそんな悪姉像が描けるモノね。」アスカ「いや、あの、それは……。」ハルヒ「まっいいわ。心の中でいいから感謝しなさい。聞き耳立ててたのは面白かったけど、廊下が寒くて寒くて…。おこたついてるわね?入るわよ!」アスカ「新年早々で聞き耳ね。ハル姉らしいわ。」ハルヒ「なによ。そんなこと言うのなら………!」アスカ「ヒャッ…!ン……!ハ、ハル姉!コタツで見えないからって足でどこ触ってんのよ!」ハルヒ「どこって…アスカの、シンジくんの場所よ(笑)」アスカ「んなっ!?バカシンジがなんでアタシの…(///)。」ハルヒ「まーまー、それより翠はジュンくんのとこ?」アスカ「そうよ。蒼星石ちゃんも来てたから、この調子だと遅くなるかもしれな」翠星石「ただいまーー!!ですぅ!!!」アスカ「……早かったわね、お帰りなさーい。」ハルヒ「ホント。意外と早かったわね。」
翠星石「まったく、冗談じゃねーです!」アスカ「どうしたの?またツンデレ発揮?」翠星石「違うですー!珍しくあんのチビ人間が『ほら、お年玉だからな』とか優しく言うから素直に受けとったですのに!見てみたら0がいっぱいあって【一兆円】って翠星石はとっても喜んだですのに………!!」 アスカ「プッ!」ハルヒ「ププッ!」翠星石「うぅ~、笑うなですぅ!そしたらですね、蒼星石が教えてくれたですよ!」(蒼星石「それ、三姉妹銀行って書いてあるよ?実際に外じゃ使えないんだけど…。」)(真紅「無様ね……。ジュン、私には通用しないわよ。」)(雛苺「うぃ?ヒナはこれで満足なのよー?」)翠星石「あのチビ人間に騙されたと思うともう悔しくて悔しくて…!」アスカ「で、帰ってきたワケね。」翠星石「ですなのですぅ。まあ、のりからはちゃんと諭吉さんのもらったですけど…。」ハルヒ「翠、ジュンくんのトコ行くわよ!」アスカ「これは行くしかないわね!」翠星石「ひっ!鬼神のようなハル姉に魔神のようなアス姉……!!いくらなんでも、殺しちゃダメですー!!」ハルヒ「何言ってるの?のりには悪いけど、これを口実に晩ごはんをご馳走になるだけよ。それに…。」翠星石「そ、それに……?」ハルヒ「人数は、一人よりも多い方が楽しいみたいなことを言ってくれた、どっかの次女もいるしね!ワイワイ賑わって晩ごはん、ご馳走になりましょ!」アスカ「え…いや、アレは。」翠星石「ふふーん♪こういつも素直だとアス姉も十分可愛いですのに……ま、翠星石には及ばないですけど。」アスカ「なんですってー!」ハルヒ「というワケで、ジュンくんとこ行くわよー!ほら、さっさとする!」翠星石「はーいですぅ。」アスカ「うぇーい。」
…そしてその後、ジュンの家にはみんなが食卓を囲みながら――ジュンと言い争いをする翠星石。のりと楽しく話し合うハルヒ。お互いについて語っている真紅とアスカ。雛苺の食べ方と、翠星石のストッパーとして監視している蒼星石。
そして、三姉妹宅の庭では今年初の侵入を試みた金糸雀が失敗に終わり、ピチカートが金糸雀を起こすのに苦労している姿があったとさ。金糸雀「家ほどもある大きさの卵焼き……♪でも、なんだか寒いかしら……ムニャムニャ……。」ピチカート「……!」
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