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<p>誕生日会。<br> 何やら小学生くさく聞こえるのは俺だけだろうか。<br> 誕生日会とは、その人が生まれたことを祝う会であって、決してその人が<br> 王様になれる日ではないことはウチの妹でも知ってるだろう。いや、<br> そう信じたいと言うか、現代用語の基礎知識にも載ってないぐらい常識的<br> なことだろう。我々一般人にとっては。</p> <p> 三学期も始まり早一ヶ月がたつこの馬鹿みたいに風が強く寒い日。通学路の<br> ハイキングコースを駆け足であがっても汗一滴としてかかないぐらいだ。<br> しかし、遅刻もせず毎日通学している俺はそれが当たり前のことでも自分を褒めてあげたい。<br> 冬の日差しはなんとも心地よいもので、授業と言う退屈な時間から睡眠と言う快楽の扉への<br> 案内役をしてくれる。<br> ちょうど今ぐらいからか?明日の惨劇へのカウントダウンが開始されたのは。<br> 放課後、もう日課となってしまった朝比奈さんとのオセロ。その可愛らし~顔と正面から<br> 向き合える至福の時間ともなっていたが、その大切な時間を壊す奴は一人しかいない。<br> そう、それは涼宮ハルヒ、変人と気持ちよく言い切れる変人だ。<br> 正義のヒーローばりの堂々としたドアの開け方。手を腰に当て逆行だったのでなおさらだ。<br> 「キョン?みくるちゃん?有希?明日の土曜暇よね?」<br> 文法がおかしいのはさておき、長門、喋らなきゃいるのかわからんぞ。<br> まぁ確かに明日はなんの予定は入っていないが。<br> 「まさか、また宇宙人(以下略)を探す旅にでる~とか言うんじゃないだろうな?」<br> 答えがYESならば二つ返事でNOと答えたところだが、ハルヒはその大きな瞳を<br> 輝かせて両手を腰に当ててはっきりと言った。<br> 「ウチのアスカの誕生日会よ!」</p> <p> アスカとは、ハルヒの妹で現在中学三年生だ。って俺は誰に説明している。<br> さすがハルヒと同じ血族であるからにして、顔はなぜか似ていないが性格はハルヒと酷似している。<br> なんか外人くさいが・・・。<br> やはりハルヒでも姉妹のことになると違うな。などと感心しつつあまり乗り気ではない。<br> なぜならハルヒ姉妹の三女である翠星石が苦手なんです。僕は。<br> 性格はハルヒたちに比べて素直なところがあるが、なんか人間ぽくないと言うか<br> 人形みt<br> 「明日六時に私の家に来てね!プレゼント忘れたら死刑!もちろん遅刻も同罪よ!<br>  それじゃ私シンジ君とかその他もろもろ誘ってくるから先に帰るわね!」<br> まるで嵐のように去って行った。えっと・・・どこまで言ったっけ?<br> そうそう、なんか人ぎょ<br> 「キョン君?これから長門さんとアスカさんのプレゼント買いに行くんですが、<br>  一緒に行きませんか?」<br> 台風の通った後は落ち葉などですごい状態になっているが、さっきまでやっていたオセロ<br> がひっくり返っている。それを拾う朝比奈さんはけな気でなんとも可愛らしい。<br> 「ぜひ行きましょう、ぜひ!」<br> よくやったぞ、ハルヒ。</p>

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