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2008 大賞 - (2010/03/23 (火) 21:17:27) のソース

**クリムゾン・エンパイア 〜Circumstance to serve a noble〜
***製作:QuinRose (公式サイト &nolink(http://quinrose.com/))
#amazon(B001E7GTKS,image)


***製品概要
|タイトル|クリムゾン・エンパイア 〜Circumstance to serve a noble〜|
|ジャンル|ファンタジー・恋愛アドベンチャーゲーム(全年齢対象)|
|対応機種|Windows2000/XP/Vista|
|定価|7,900円(税込み8,295円)|
|発売日|2008年12月13日|


***選評
>据え置き・携帯機ともに良クソゲーに彩られた2008年。
>華やかとは言えずとも、スレ住人の五感を満たすものであったと言えるだろう。
>だが、穏やかな年末を迎えた乙女ゲーKOTYスレに、究極の感覚崩壊ミサイルがやって来る。
>
> 2008年12月13日 QuinRose製作 クリムゾン・エンパイア  発  売
>
>赤・紺・黒の極彩色に身を包み、煌びやかな経歴を隠すことなく躍り出た本作。
>昨年度大賞であるクローバーの国のアリスを越えるか否かが焦点となった本年度KOTYにとって、
>「最も大賞に近い作品」として大きな期待を一身に背負って登場した。
>
>肝心の中身も外見(パッケージ)の毒々しさに違わず、思わず目を背けたくなるほどの素晴らしい出来である。
>まず驚かされるのがソフトインストール前のプロテクト。
>業界大手ならば絶対回避のStarForceを使いこなし、まさかのプレイ前再起動要求という心憎い演出だ。
>静かにOSよりも下に組み込まれるというそのスマートな戦法は、対ユーザー地雷とでも呼ぶべきか。
>
>起動ごとに雄叫びを上げるウイルスバスターをたしなめつつの起動も、緊張の一瞬。
>吊り橋理論を証明しようとでもいうのか、高鳴る鼓動は攻略前に収まることを知らない。
>その後のOPはボイスを飛ばして進めてもニ時間を易々と超え、嫌と言うほど主人公の身上を学ばせてくれる。
>主人公の心理描写に定評のあるQuinRoseらしく、今回の膨大な自分語りテキスト量は“汚名挽回”と言えそうだ。
>シナリオと呼んでいい物か迷うほど高尚な文体には、毎度のことながら辟易すること枚挙に暇がない。
>言い回しを変えながら、何度も同義語を織り交ぜる会話の趣き深さも特筆に値するだろう。
>
>前作と大きく異なる点であるRPG部分。
>こちらには「ゲーム性があるなら…」という希望を持った方もおられたのではないだろうか?
>もちろんその要望に応えるのがQuinRoseだ。
>(インターフェイスがもろに大手RPGの)戦闘を交えながら、主人公のレベルの上がりにくさは異端の一言。
>ユーザビリティの確立にも力を入れたのか、取得・目標経験値の表示を隠すという小粋さにも目が点だ。
>また、この戦闘をこなすものが大半であるクエストは、攻略対象との絡みゼロ。
>哀愁を漂わせ、たった一人で旅に出る序盤の勇者を髣髴とさせる。
>
>その他、アイテム説明と効果が異なる、“深紅に沈め”のテーマと一線を画すモンスターデザイン、
>受けるまで分からないクエスト難易度、虚弱体質のセーブロード頼みのレアアイテム等々、
>究極の斬新さを求めるならばこのゲーム以外に “選べる道なんて、いくつもない―――。”
>
>更にこのクエスト、大きなバグを抱えた重症患者も兼ねている。
>連続クリックなどの絶妙なタイミングでフリーズするというリズム感の巧妙さは、QuinRoseにしか為せぬ技だ。
>また、バグと言えば言及すべきは特典であろう。
>強固過ぎる本体プロテクトによって特典が弾かれる、というユーザーの心を砕く嬉しいオマケ。
>その上デバイス破壊報告も上がっており、筆者もPCの奇妙な動作に目から冷や汗が一向に止まらない。
>時折画面上を縦横無尽に駆け回る、サンドストームによる視覚かく乱にもご注目。
>1677万色描画を贅沢に使用した美麗な描画は、迷彩服もかくやと言わんばかりの美しさである。
>
>大ボリュームを謳っただけのことはあって、凄まじいまでのプレイ時間を要求することも忘れない。
>クエスト一本10~15分(フリーズ時を除く)、ぶった切りイベントを読み返し進めねばならず、
>尚且つ  全  2  4  0  タ  ー  ン  という抜け目のなさ。
>
>時折箸休めにイベントスチルが挿入されるものの、萌える前に
>『宣伝用は出来の良いものを厳選して公開していたのだな』、などと要らぬ思案に暮れてしまうこと請け合い。
>妙に前面に押し出された主人公に目が惹きつけられ、多くの攻略対象が(せり出した乳房によって)薄らぐ有様。
>「どんな作業もこのイベント、このスチルのため。」そう信じて突き進んだユーザーならば、
>ずっと抑えて来た何かがこみ上げてしまうかもしれない。
>
>まさに絢爛豪華なクソの宴、その誉れに相応しいキングオブクソゲーと言えるだろう。
>
>最後に、本年も乙女ゲーKOTYでの勝利を確信し、QuinRose社員、ポエマーの方々と共に高らかに叫びたい。
>
>   「トラ・トラ・トラ ワレ奇襲ニ成功セリ」