アセン講座 重量効率特論

重量効率研究室へようこそ

( 津) やぁ、思い余ってヤッタッタんだ。

本家wikiのアレ のようにパーツのアルファベットに忠実なステータス評価もいいけれど、近頃のパーツのおかげでユーザー人気とは違ったパーツが高い評価にある傾向。
ここいらでちょっと手を込んだ計算式を作り、「載せて一番得する重量に対して性能の密度の濃いパーツはどれだ?」という疑問を解決するのが本旨。

一時的にアップローダーに「.xls(エクセル)」形式でうpしておくので全体を見たい人はこちら→ 2010/12/22まで公開
各項目はタブで参照できます。
一応全部載せることができたのですが、膨大なのでご注意を。

注意書き

各ステータスに入れるのは本家wikiやBudget's Border Breakにある実数。アルファベットはアテにならない(例:杖38と毛42のSP供給C(1.2倍と1.1倍の内部スペック差))ので。

基本的には『(項目A+項目B+項目C+項目D)÷重量(×桁数調整)』の公式に仕上がっています。

1項目の最高点(A+)が200になるように設定。

脚部に関しては「重量」がほぼ死にステータスなので重量で割るのを避け、総得点のみを表記した。

これはあくまで総合点なので「汎用」であって「最強」を決定している項目ではありません。

A方式

各ステータスに重みを付けないバージョン

頭:(装甲/129*200+射撃補正*100/1.37*2+索敵*2/3+ロックオン*2*5/4)/重量*4
胴:(装甲/129*200+ブースト量/1.3*2+SP供給*100+(10-エリア移動)/7*100)/重量*10
腕:(装甲/129*200+反動吸収/1.4*2*100+リロード/1.45*2*100+(武器変更/1.5*2)*100)/重量*10
脚:(装甲/129*200+歩行*100/9.54*2+ダッシュ*100/27*2+重量耐性-2880-重量+700)/30*2)

B方式

各ステータスに倍率を掛け、重要視されるステータスの点数を伸ばしたバージョン

※被弾しやすい部位の順に装甲の点数を 胴(1.2倍)>頭(1.1倍)>脚(1.0倍)>腕(0.9倍)とした。


頭: 装甲:射撃補正:索敵:ロックオン = 1.1:1.1:0.8:1.0 倍
胴: 装甲:ブースト量:SP供給:エリア移動 = 1.2:1.2:1.1:0.5 倍
腕: 装甲:反動吸収:リロード:武器変更 = 0.9:0.9:1.2:1.0 倍
脚: 装甲:歩行:ダッシュ:重量耐性= 1.0:0.7:1.3:1.0 倍


結果考察

パーツ名 A方式 B方式
クーガー1 4.01 3.63
クーガー2 3.59 3.34
クーガーS 4.32 3.87
エンフォーサー1 4.42 4.01
エンフォーサー2 5.35 4.65
エンフォーサー3 4.38 4
ツェーブラ38 4.08 3.78
ツェーブラ39 3.82 3.6
ツェーブラ41 4.12 3.75
E.D.Gα 4.04 3.71
E.D.Gβ 3.81 3.58
E.D.Gδ 4.16 3.75
ディスカス=プロト 3.41 3.16
ディスカス=ダート 4.28 4.03
ヘヴィガード1 2.91 2.63
ヘヴィガード3 2.93 2.61
ヘヴィガード4 2.9 2.67
ケーファー42 3.31 2.96
ケーファー44 3.7 3.23
ケーファー45 3.44 3.09
シュライク1 5.08 4.5
シュライク2 4.69 4.23
シュライク5 5.61 4.94
ヤクシャ  5.01 4.49
ヤクシャ改 5.53 4.82
セイバー1 5.4 4.66
セイバー1R 5.47 4.65

想像通りの軽量機種無双。
重量の格差の割合が一番大きな部位であるというのも最も重量差の大きいカテゴリである理由の一つ。

軽量型はB方式では全機種4点越え。特にシュライクVは二位の夜叉に対して圧倒的なスコア差を作って独走している。続いてヤクシャ改、セイバー系列へと続く。
対して人気機種「ツェーブラ41」「クーガーS」は中堅どころとなった。軽量機種の機能面の充実に対抗できるはずが、さすがに重量で割を食った感。

ちなみに、ワースト3はへヴィガードⅢ系列がA・B両方式共にランクイン。重量機はすべて下位に追いやられた。

ちなみに、CS、狙撃耐性といった特殊な要素を勘案したが、倍率やボーナスを設けると主観性が強くなると思われたから避けた。

パーツ名 A方式 B方式
クーガー1 3.84 4.13
クーガー2 3.81 4.11
クーガーS 4.02 4.34
エンフォーサー1 4.24 4.57
エンフォーサー2 3.87 4.19
エンフォーサー3 3.87 4.19
ツェーブラ38 4.15 4.44
ツェーブラ39 4.11 4.44
ツェーブラ41 4.03 4.3
E.D.Gα 3.91 4.02
E.D.Gβ 3.83 3.95
E.D.Gδ 4.14 4.25
ディスカス=プロト 4.08 4.41
ディスカス=ダート 3.99 4.27
ヘヴィガード1 3.54 3.95
ヘヴィガード3 3.3 3.71
ヘヴィガード4 3.44 3.87
ケーファー42 3.67 4.04
ケーファー44 3.69 4.05
ケーファー45 3.52 3.88
シュライク1 4.34 4.42
シュライク2 4.12 4.22
シュライク5 4.32 4.43
ヤクシャ  4.18 4.41
ヤクシャ改 3.89 4.12
セイバー1 4.14 4.27
セイバー1R 4.2 4.37

パーツごとの重量差が少ないこのカテゴリは比較的今回の計算方式がハマり、実質人気に近い数値を得ることができた。

方式Aではなんと「シュライク1型」がトップ・・・あれ?ちなみに方式Bでは6位に入る程度。
方式Bでは「エンフォーサー1型」がトップを記録。方式Aでも3位であり、軽量機と同じ1150の重量に中量級のステータスが内蔵されている点の優秀さが数値となって現れた。
方式Bはエンフォーサーに続いて4.4pt台の杖38・39、修羅V、I等が続く。また、面白いことにディスカス=プロトが4.41pt台とクーガーSの4.3ptを上回る大健闘している点も無視できないだろう

とはいえ、依然人気のあるへヴィガードIVが下位クラスである等、数式の修正(ブーストへの倍率を増やす、等)が必要と思われる。

パーツ名 A方式 B方式
クーガー1 6.7 6.67
クーガー2 6.71 6.62
クーガーS 6.89 6.81
エンフォーサー1 7.36 7.37
エンフォーサー2 6.88 6.87
エンフォーサー3 7.03 7
ツェーブラ38 6.55 6.56
ツェーブラ39 6.56 6.67
ツェーブラ41 6.51 6.43
E.D.Gα 6.65 6.75
E.D.Gβ 6.47 6.68
E.D.Gδ 6.99 7.01
ディスカス=プロト 6.65 6.58
ディスカス=ダート 7.44 7.47
ヘヴィガード1 5.85 5.7
ヘヴィガード3 5.27 5.08
ヘヴィガード4 5.82 5.73
ケーファー42 6.25 6.14
ケーファー44 6.58 6.53
ケーファー45 6.21 6.05
シュライク1 8.32 8.42
シュライク2 8.96 9.15
シュライク5 7.96 8.03
ヤクシャ  7.9 7.93
ヤクシャ改 8.2 8.33
セイバー1 8.57 8.62
セイバー1R 8.79 8.72

相変わらず軽量なほど重量効率が図抜けており、特にシュライク2のB方式に至っては9ptの大台に乗っかっている。
中量シェアでは軽量なディスカス=ダートがトップ、続いてクーガーS、E.D.Gδの順となっている。特に、方式Bというリロード重視型の計算方式でもこの順位が変わらないということも注目すべきと言える。

ただし、ケーファー45、E.D.Gβ等、各方面のスペシャリストといえるパーツが低ランクなだけに、やはり『特化型』を評価するには向かない数式であるのは確かである。

パーツ名 A方式 B方式
クーガー1 534 541.05
クーガー2 554.55 553.11
クーガーS 583.46 600
エンフォーサー1 563.79 565.17
エンフォーサー2 563.48 573.36
エンフォーサー3 569.17 589.67
ツェーブラ38 573.44 568.66
ツェーブラ39 582.75 571.18
ツェーブラ41 573.46 581.01
E.D.Gα 544.9 555.78
E.D.Gβ 561.1 566.32
E.D.Gδ 542.58 559.62
ディスカス=プロト 630.03 625.25
ディスカス=ダート 614.73 605.3
ヘヴィガード1 625.47 631.31
ヘヴィガード3 641.67 650.9
ヘヴィガード4 626.37 640.27
ケーファー42 633.38 639.92
ケーファー44 640.6 638.65
ケーファー45 627.95 641.79
シュライク1 535.54 536.49
シュライク2 556.32 548.78
シュライク5 540.55 549.67
ヤクシャ  555.31 569.53
ヤクシャ改 566.88 575.43
セイバー1 578.84 572.74
セイバー1R 575.84 578.23
個人的にはまだ未完成の項目だが、自身の判断だけで妥当な計算式を構築できないと判断して公開。
 理由は重量余剰の大きい脚部ほど優位になること。最後尾の数式である、
『 重量耐性-2880(上半身最軽量のときの重量=必須重量)-自重+700(必須重量から脚部分を抜く)』
 これで出てくる数値は3000~800という大きな幅があり、その格差がこのような結果につながったといえる。

中量シェアもディスカスやエンフォーサー2がエンフォーサー3を凌ぐ高得点という現状を考えると、ユーザー人気を反映した実践的な数式ではないということが明らかである。

速さに関する要素を二次関数的に評価しつつ、重量耐性の影響を小さくするために、各兵装の装備重量ごとに項目をわけて計算するなど、ある程度複合的な対処が必要となる。
兵装に踏み込むと複雑化するため、皆にわかりやすい式にすべくあえて今回の暫定式を公開した。
ちなみに、「多く積載ができる=(あらゆるパーツが積める)汎用性がある」という意味で間違っていないという点も考慮に入れてもらいたい。

総括

「重量に対して機能がどれだけ充実しているか」という当計算式が軽量機種に優位に働いている傾向。
逆にいえば軽量級は装甲以外は中量級と同等であるのに対し、重量級は装甲の他は中量級に及ばないという問題を露見させた形となった。
『パーツの人気度』という形の評点にするには、単純に重量の商(割り算)を取るのではなく、分母を調整し、より純粋に性能部分(分子)での評価が色濃く出るようにすれば良いと思われる。

ボーダーブレイクは単なるゲームではなくボーダー達のロボットに賭ける情熱と思い入れで成り立っていることを忘れてはいけない。

  • ゲーム的側面:リスク(重量)に対して正当なリターン(性能)があるべき
  • ロマン的側面:重量機と軽量機では明確な個性が存在すべき
  • リアル的側面:兵器の全重量のほとんどは装甲でできている

こんな三すくみの中で懊悩した結果がこのような形に表れているのではなかろうか。
確かに、ゲーム的側面を進めれば負荷に見合った機体……たとえば、ケーファー44を凌ぐ高速挙動の重量腕部があったとて不思議ではないのだが、そんな「重量級パーツ」を我々は容認できるのか、という疑問が生まれるのだ。

事実として全体的に重量級が不遇措置ということが分かるような展開となったが、ある意味ユーザーとゲームの一体感を求めた結果ともいえる。
やや好意的に偏った見方をしたかもしれないが、個人的にはゲームデザインの妙を少し読み取れたと感じられた部分も多い。
そして、アセンブルの参考になったならば幸いである。



最終更新:2011年05月06日 08:26