クリアリングソナー運用講座

はじめに

+ 中二注意・クリアリングソナーの歴史
偵察機とレーダーユニットが遊撃に移る中、流星の如く彼らはやってきた。
「音」の力を得ることで、投てきできるほどの軽さを得た新たな索敵装備…その名はクリアリングソナー(以下ソナー)。
しかし、音という索敵には信用ならざる力、その力の代償に見合うほどの軽さを持たないことから、多くのボーダーから産廃と声を揃えて叫ばれ、武器庫へとぶち込んだボーダーも、見捨てられたソナー達も互いに絶望していた。

ある日、神々は猛毒を撒き散らす凶悪な銃に裁きを与えると共に、絶望の淵に追い込まれているソナー達を哀れみ、力を与えることにした。
そして、さらなる軽さと索敵の力を得たソナーは身軽さを欲したボーダーの目に止まり、採用されることが多くなっていった。
だが、ソナーに寄せられていた信頼を裏切る事件が起こる。凶悪な銃によって封印されていたブラストが目を覚ましたのだ。
彼らは鋭い爪旋風の力、そして異種族の力を得た新たな脚を得てベースへと迫る。その驚異の素早さは出会ってからでは捉えることは容易ではなく、索敵のありがたみを再認識、そして索敵の安定性に欠けるソナーの弱点を露呈することになった。

さらに同時期、ソナーを始めとする偵察装備に悲劇が起こった。遊撃兵装に魔神の力を込められた蚊が作り出され、その力が多くのボーダーを魅了したのだ。
幾多の戦場では蚊の放つ光線ばかりで後ろの敵の姿が見えないと言われる中、それでも偵察のありがたみを知る者は偵察を試みた。
多少重くても「一瞬で、漏らさず、広範囲」を偵察する「信頼できる力」を持つ偵察機を用いて

こうして、信用を失ったソナー達は現在、最低限の貢献ポイントと速さを求めるボーダーを除いて武器庫に閉じ込められている。その武器庫では、夜な夜なバンシーの如くソナー達がバナァァァジィィィィィ!と高らかに声を上げて泣いているという…。





この文章を読んでソナー達をかわいそうに思ったそこのアナタ!
その優しき心を持つアナタがソナー達を救う勇者となるのである!

この講座では、強化されたけど正直あまり使われていないクリアリングソナー系統(以下ソナー)について解説します。
長所と短所、それらから導き出される使用法を正しく理解して、敵影が1つでも多く、少しでも長い時間見える豊かなソナーライフを過ごしましょう。

特徴

系統共通の特徴

  • クリックすると手榴弾のように投てきする。時間が来ると炸裂し、音波が出る。途中で壁にぶつかっても炸裂しない。
  • 音波が出てから1秒間、炸裂点から球形の範囲内の敵機を索敵する。結構間がないので、炸裂した瞬間に範囲内にいた敵機を索敵するという認識でいいかも。
  • センサーや偵察機はキチンと映る。これ大事。
  • 敵の索敵状態は共通で12秒間続く。

系統内の違い

初期型。索敵半径は110mとアウルにもそこまで劣らない。弾数は5で、炸裂までの時間はゆかりおにぎり変則起爆弾Aモードと同じ1.5秒。
インボS試験ECMのように、すぐに炸裂するタイプ。索敵半径が縮まっている代わりに弾数が6個と最も多いため、手数で索敵するタイプか。
41おにぎりのように炸裂までの時間が長く、弾数が4と少ない代わりに、索敵半径が140mとアウルを上回っている。1発で遠くを広く索敵するのに長けている。

つまりざっくり言うと、
  • 重量
  • 装弾数
  • 索敵範囲
  • 起爆時間
が変わってくる。
要するに違い方は偵察機と同じだが、系統内で使い方がまるっきり変わるということは少ないと思われる。

こいつの長所はこれだ!

索敵武器としては激軽、これこそ最大の長所である。
例としてアウルから初期ソナーにすれば160も軽量化できる。ブルートからワイショXCに変えてもまだ100余る!ついで感覚で君のV55ボーライドにできるぞ!連射レートやアンスタの関係から変えない方がいいかもしれないけど
肩先生たれぞうにするならば、ブルートをアシュヴィンにしてもまだギリギリ10余る!
もちろん他の武器を変えずに軽量化を図ることも可能。強襲の時点で積載猶予がカツカツな軽量機でも、重い武器を積んでもある程度セカセカ動くことができるようになる。
重くて強い他の武器を積んでも難なく動くために補武器枠で軽量化したいけど、ナイフで枠を潰したくないの攻撃に慣れない、スタグレのスタンを生かせない、それより索敵が薄くて負けることが多々あるから索敵がしたいという人には救世主となる武器なのだ!

何気に装弾数も多いため、索敵継続時間自体はアウルと初期ソナーはほぼ同じ。前線を照らすだけなら簡単に軽量化を決行できる。
ソナーs「「「軽いから産廃、じゃない!それが俺たちだ!」」」
素敵V「………」←お前産廃じゃないだろいい加減にしろ!!

そして軽い軽いと肉抜き装備的に言われているが、まだ利点はある。
索敵時に足を止めないで済むのだ。
どういうことか。
偵察機での索敵の場合、偵察機を選択すると同時にその場で足を止め、偵察機を射出する。
そして、自機が空中にいるときはわざわざ地面まで降りてから、ダッシュ時もダッシュを止めて索敵する。
一方、ソナーでの索敵は、Aクリックで1個投げるという方式。
つまり、ダッシュしながらだろうが浮遊中だろうが投げることができるのだ。
つまり加速巡航時に加速を切る必要もないし、空中ルートを進行中にも索敵にポイ、などということもできる。

さらに、水上からの索敵という芸当も可能にしてしまうのだ。
ホバーが遊撃で鬼ごっこしているとき、水中に沈まずに索敵できる装備というのは事実上これしかないのだ。


そして、最後に。目立たない
偵察機の場合、どうしても偵察機を打ち上げなければならない。
偵察機はどこを飛ぶか。それは上空に決まっている。
そしてその軌跡には飛行機雲が。
さらに、被索敵状態の偵察機は、その索敵範囲ごとマップに映ってしまう。
つまり、「ロビンが飛んでる!!→やり過ごしてリスポン」などということが可能なのだ。
このように、上空を見たり、マップを見たりすれば「あ、偵察機が飛んでいる」と偵察機が飛んでいることがバレてしまう。

一方、ソナーの索敵行動は「投げる→小さく炸裂」。これだけである。
離れたところにいる敵どころか、壁越しの敵にも「索敵されたことすらわからない」のである。
仮に投げたり炸裂したところを見られていたとしても、その敵には既に赤いコンテナがバッチリ映っているため敵側は対処しようがない。
さらに、「一瞬」という効果時間の短さも有利に働く。
マップにほとんど映らないのだ。

ゆえに、マップをそこそこ見ている人でもソナーの索敵というのは見逃してしまう人が多い。

このような隠密性も偵察機に対する利点である。

こういう点から、潜入中のクリアリングという要素に関しては偵察機に勝るとも劣らないといえる。


なんで弱い弱い言われてるの?

偵察機、レダユニ「「「「あ、そうなんだ。で、重いのが何か問題?」」」」
そんなに軽量化を図ってまで、索敵範囲や索敵判定時間、それらから生まれる信頼性を犠牲にする必要がないことが問題。

まず索敵半径自体は初期でも130mとアウルと変わらないが、索敵範囲は球形。高低差の大きいマップだと、ギリギリ映らない場合もある。
次に索敵判定時間。ラークですら索敵判定時間の合計は10秒ある。10秒もあれば撃ち上げて3秒後くらいにすり抜けようとやってきた敵機を映すことも可能だが、こちらはロビンよりも短い一瞬。1秒でも索敵がずれればフリーパス確定となってしまう。
それなら索敵回数を重ねる、つまりソナーの投げる個数を増やすことで克服することができるが、投げるたびに炸裂を待ち、リロードを待ち、隠れては投げて、また炸裂を待ち…と完璧に近い索敵を行おうとすると時間がかかる。偵察機なら構える→撃つで3秒かからない上、範囲内なら「一瞬」よりもずっと長い時間索敵ができる。
また、本格的に索敵をするために複数個セットで消費するとなると、2個ずつでも初期ソナーで2回+余り1個。信頼性を上げると結局偵察機の個数と同じ2個になる
一瞬で広範囲を漏れなく索敵したいならロビン、範囲が狭くてもずっと索敵していたいならストークレダユニ、両立をしたいならアウルと、他の索敵装備で事足りてしまう。しかもこれらの索敵装備は索敵判定時間も「一瞬」よりはずっと長い。

つまり、

1発投げたからといって索敵が完璧である保証はない

偵察機と同じくらいの索敵をするとなると、数を投げることになるが、時間がかかる上、それができる回数は偵察機と同じく2回が限度。

それなら多少動きが遅くなっても一発で広範囲、長い時間索敵できる装備の方がよくね?

という結論に達してしまうのである。

Q.ソナーの長所は何ですか?
索敵武器としては激軽
Q.じゃあ短所は?
肝心の索敵への信頼性がない

使い方

索敵が薄くて気になるところにポイ。以上。
だと乱暴なので…。

まず当たり前だが、ソナーは索敵装備である以上、敵影が映っていない場所に投げ込むべし
せっかくの弾数が生かせなくなるので、扇状に幅広く、少しでも前に出て遠くに投げると偵察機と差別化できる。

初期ソナーは炸裂までの時間と索敵範囲が平均的であるため、自陣に潜り込んだ敵機をいぶり出す迎撃型アセンに最も向いているか。
ソナーMは炸裂までの時間の短さ、及びそれによる投てき距離の短さから、自分の周りを濃く索敵するのに向いている。
ソナーWは逆に投てき距離が長いため、遠方から敵の最前線プラント周辺を偵察するのに向いている。

敵影が見えている地点に投げる例としては、他の味方のロビンでの索敵効果が切れそうな時に、敵機の溜まっている所に投げる例が挙げられる。索敵判定時間の短いロビンが消えてから5~10秒後、集団に向かってソナーを炸裂させ、索敵時間を上書きするのだ。

防衛用

上でちょろっと書かれているが、「敵凸屋が前線を抜けて行ったのは知ってるが何処にいるのか解らない!」なんて経験、一度や二度ではないはずだ。
そんな時に役立つのがコイツ。
敵がいるのは既にわかっているのだから、場所さえ映せればいい……。
となればコイツの欠点である索敵の信頼性は無視できる。
敵が居そうな所にあたりをつけてポイ。するとあら不思議、敵が丸見えじゃないか!
あとは動向が筒抜けな敵凸屋を煮るなり焼くなりとっととお料理してしまおう。

ただ、この用法は偵察機も得意としている。特にロビン。
あたりを付けるまでもなく周囲一帯見渡せるコイツには1発の範囲では敵わない。
……が、ソナーには軽さはもちろん、段数が豊富なので気軽に使えるという相手にはない長所がある。
ロビンはたった一人の敵を映すために2機しかない偵察機を飛ばさなければならない。が、こちらは最も弾数が少ないモデルでさえ4発は保証されている。
それに凸屋アセンにも充分載せられる軽さなので、普段は凸に勤しみつつリスポンで敵凸が見えたら防衛に向かい、あわよくばそのまま迷彩凸……なんていうプレイスタイルにはガッチリ嵌るはずだ。

凸屋向け

「逆に考えるんだ。索敵の信頼性が低いなら、味方に頼っちゃえばいいさ。そう考えるんだ。先生や蚊より索敵できるし

そうすると、もう一つの側面が見えてくる。単独潜行時のお供だ。
コア凸の一番の障害といえば敵の防衛だ。逆に、それを上手く撒くことができれば、凸の成功率はグッと上がる。
そして遊撃にはかくれんぼ超強化アイテムニンジャソウル迷彩が備わっている。
つまり敵陣に切り込み、クリソナで敵機の配置をいち早く読み取り鬼ごっこやかくれんぼに持ち込んでやるのだ。
これまでの「味方のため」の索敵ではなく、「自分のためだけ」の索敵と考えると、一番狭いクリソナMの90mでも充分な範囲だと言える。
さらに言えば偵察機のように上空に上がるところを見られる心配はないし、レユニのように足を止める必要もない。加えて特定の敵機をしつこく索敵し続けるならば、所持数はそのまま索敵時間へと変えることができる。クリソナMを切らさず使えば60秒は索敵できるだろう。
そしてクリソナのウリである軽さはそのまま機動力へと変換できる。凸に行く上でこれほど心強い要素はない。
こちらの動きを的確に読んでくる高速迷彩凸屋。この字面だけでもどれだけ鬱陶しい存在かは想像に難くないだろう。
あとはコアを削るなり、味方を信じて敵を釣り続けるなり、その場その場で対応を変えていこう。

NDディテクター「あのー・・・その使い方なら、もっといいものが・・・」

凸用法として考えると、意外な伏兵がコイツ。
範囲が狭く、味方より自分自身へのメリットの方が大きい、という意味では全く同じ立場といえる。
目の前のカメラ範囲のみというディテクターに対し、球形索敵360°対応という点ではクリソナのメリットが大きいが、所持弾数(使用回数)ではディテクターが無限で圧勝。最も、7回も8回も索敵するほど敵陣で生き残るのか、と言われると怪しいものがあるが。
そして凸の上で重要なのが、ディテクターは「コンテナ(赤い◇)のみならず、壁越しの敵影が映し出される」という点。
敵が向いている方向はもちろん、慣れてくれば今構えている武器すら判別可能となる。
場合によっては、敵の位置以上に重要な情報となるだろう。
敵のリスポン位置を把握しておけば範囲の低下もデメリットになりづらい、というのもクリソナには向かい風かもしれない。
あとは重量だが、差は50前後でクリソナの勝ち。極限までダイエットした凸機体だと気になる差ではあるだろう。

そして、NDディテクターには致命的な欠点が1つ。
それは
ディテクターは敵のセンサーや偵察機を映してはくれないのだ。
被索敵状態か否か。どこまで索敵の魔の手が及んでいるか。
これがわかるのはディテクターに対する大きな優位点なのだ。

詳細情報のディテクターと使い勝手のクリソナという棲み分けになっている。

PHユニットの登場により、こちらの用法にさらに磨きがかかった。
というのも、PHユニットは占拠と自身の二者の対応を強いることができる装備だからだ(詳細はPHユニットのページで)。
つまり「凸に行く自分を追うつもりなのか」「灰色+PHユニットのプラントに向かうつもりなのか」という相手の選択の様子を偵察してから、さらにいやらしい方法・・・例えば、ベース前を追加で占拠したり、PHユニットに夢中になっている相手にアンブッシュを仕掛けたり、という選択ができるようになるからだ。
迷彩を下ろすことになるのは大きな痛手だが、使い方次第で夢と相手の胃の穴が広がる装備だというのは覚えておこう。

効果的な組み合わせ例

  • 重い武器、機体パーツ
軽量化した分、より重い代わりに高性能な機体パーツや武器が速度低下なしで積めるようになっているはず。より頑丈な機体で、より素早く動いて、より強力な武器で圧倒できるようにするのは、単純だが強力な強化プランになるだろう。

  • 軽い武器
上の項目と相反していそうな言い方だが考え方は似ている。
遊撃をサブで使う兵装としか見ていない、積載猶予が少ない軽量機では、流行りの武器ばかりでアセンを組むと重量がすぐ超過し、脆いくせに遅い兵装となってしまう。生存率を少しでも上げたいならば、迷彩とスピードで攪乱できるように、軽量化案としてソナーを積んでみよう。
高速遊撃凸アセンでは、敵陣の偵察と軽さでよく選択肢に挙がるかもしれない。

  • 投てき適性、パワースロー
投てき武器をパワーアップするチップ2種。
この武器のために積む必要性は薄いが、強襲のおにぎりなどの強化目的のついでに積むと恩恵を受けられる。
  • 索敵継続延長
敵機を索敵した時、敵影が映る時間が延長される。
索敵範囲や索敵判定時間を伸ばせない以上、索敵のリターンを伸ばすしかない。
弾数の多いソナーでは1回あたりの恩恵が多いので特に好相性。

終わりに

個人的に、ソナーは軽量機のために生まれたものだと考えています。
遊撃の強力な武器は強襲と比べるとどれも重く、軽量機では重量超過を発生させざるを得ません。それを抑えつつ索敵をする方法として攻撃性能、さらには索敵性能を犠牲にすることで、生存能力と最低限の偵察を得られる武器でしょう。
最後に一言。
軽量化するついでに索敵したいのならこの武器は合います。しかし、それに対するデメリットも多くつくことも忘れないでください。


最終更新:2017年12月18日 21:06