タクシードライバー 一匹狼の歌




題名:タクシードライバー 一匹狼の歌
作者:梁石日
発行:幻冬舎アウトロー文庫 1997.10.25 初版
価格:\495




 元タクシードライバーということで1993年に書いた『タクシードライバー ほろにが日記』改題のタクシードライバーの実情や問題に関する本。

 小説は凄いけど、この本は極めて真面目にタクシードライバー業界を考えて世に問うたような一冊のため、はっきり言って、タクシードライバーに関心でもない限り面白くないと思う。

 幻冬舎アウトロー文庫と奇才・梁石日の名で買ってしまったけれど、まあそれなりに軽く読みはしたけれど、他のエッセイストのエッセイに比べてしまうとあまりオススメできない。

 逆にこうした本を書かせる原因になり、梁石日を作家にさせた『タクシードライバー日誌』のような元本の方はどうなんだろう。映画『月はどっちに出ている』の原作『タクシー狂躁曲』はどんななんだろう。この本のレベルではあるまい。そんな興味ばかりが先走ってしまうのだった。

(1998.07.27)
最終更新:2007年07月11日 19:06