カプグラの悪夢


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題名:カプグラの悪夢
作者:逢坂剛
発行:講談社 1998.5.25 初版
価格:\1,600

 逢坂剛の定番といえば、やはり作者等身大の価値観を持った岡坂神策シリーズであろう。その岡坂神策シリーズとしては最新短編集ということで、ひさびさにそのバリエイションを堪能。

 逢坂短編はぼくは実は初期の頃からとても好きであり、独特の密度を伴って、ある意味日本的ではない部分大変買っている。だから彼の短編はずっと読んでいきたいと日頃心がけているし、時にはそれはイージィ・リーディングというこちら側の意図を嬉しくも裏切ってくれたりすることだってあるのだ。とりわけ初期短編集はそうした濃いものが多いので、未読の方は講談社文庫、集英社文庫等で取り寄せてお読みになることをお勧めしておきたい。

 さて本書も、心理サスペンスあり、現代史サスペンスあり、御茶ノ水界隈での宝捜しありと、冒険心溢れる多種多様な、逢坂剛ならではの一冊となっている。その独特の切り口を、ある意味頑固、ある意味ソフトな岡坂神策というフィルターを通して楽しむべき本であろう。

 いつもながら楽しい一冊である。

(1999.03.01)