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屍体配達人



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題名:屍泥棒
原題:The Profiler (1997)
作者:ブライアン・フリーマントル Brian Freemantle
訳者:真野明裕
発行:新潮文庫 2000.9.1 初版
定価:\667


  とんでもなく残酷な死体をほおっておいて、組織内のいざこざに描写に終始するところが相変わらずのフリーマントルでいやらしい。全編を覆う人間関係のくどさ、粘っこさ。いやあ、本当にフリーマントルの性格を疑いたくなてくる。

 短編集『屍泥棒』とはパラレルワールドになる話。短編で済ませていたシリーズをつい長編化したくなってしまったのだとぼくは推測している。おそらく組織内葛藤をきっちりと書くのには短編形式では不足だったのだと思う。そんな風に意地悪く思えるほどねちねちした作品ではある。ミステリーの核にあたる事件そのものはむしろサブ扱いなので、実はこういう傾向はあんまり有り難くはなかったりする。

 さて内容であるが、基本的には『屍泥棒』と同じキャラクター。当然、同じ世界・お暗示組織を舞台に、ストーリーを別枠で作りなおしたという感じのシリーズである。

 だから、これはこれでシリーズのスタート作品なのである。短編で育てた世界を再構築したかったのだろう。どちらかと言えば行き当たりばったりであったチャーリー・マフィンのシリーズよりは、最初に短編の数々があっただけにしっかりと構築していると思うけれども。この先どこへゆくのか、興味のあるシリーズと言える。

(2000.08.22)