湿原



 死刑囚問題から発展して、これは冤罪とか安保闘争とかをバックにした恋愛小説。釧路、霧多布、風連湖と道東の自然が美しく、ぼくはこの作品のモデルとなった風連湖の民宿にも行ってきました。取材の話もちゃんと宿の親父から聞いてきました。これもドラマチックで壮大な冒険小説なのです。

(1992.07.19)

 『湿原』は、やっぱしすごくヒューマンな話なんだけど、『宣告』ほど追い詰められた状況の連続するものではなくて、むしろ素敵な物語なのだ小説のことをフランス語で「ロマン」というのだけど、これはそれを間違いなく実感させてくれる作品だと思います。ぜひ読んでください。

(1992.07.19)
最終更新:2007年12月16日 00:18