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*愛逢い月
題名:愛逢い月
作者:篠田節子
発行:集英社 1994.7.25 初版
価格:\1,400(本体\1,359)
恋愛小説短編集、というだけで尻込みしそうなのだが、そこはさすがに篠田節子で、初めて恐る恐る開いて見た短編の世界、この人巧いのであった。中年以上の女性でなければ書けない二十代の世界、といったものもある。ある種の修羅を創造できる年齢に達した作家でなければ、こういう世界は書けないのだ。
小説家は若い時期にしか書けない作品というものもあると思う。若くして傑作をものにした山田正紀などは、ぼくはその代表格だと思う。逆に年齢を経ないと出てこない面白さというのもきっとあるのだ。篠田節子の作品集の面白さというのは、そういう種類のものだと思う。
とりわけ男女の機微みたいなものを、汚らしい現実の中で、熱帯魚のように動かしてみたとき、それを日常から少し逸脱した形で、小説的な冒険を忘れずに書きあげると、きっとこういう小説集になるのじゃないだろうか。
とにかく読むたびにウマミを感じてしまう作家なのであった。結構タフな女 (ひと) なんだろうなあ、とつくづく思ったりもするのだ。
(1995.06.12)
*愛逢い月
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題名:愛逢い月
作者:篠田節子
発行:集英社 1994.7.25 初版
価格:\1,400(本体\1,359)
恋愛小説短編集、というだけで尻込みしそうなのだが、そこはさすがに篠田節子で、初めて恐る恐る開いて見た短編の世界、この人巧いのであった。中年以上の女性でなければ書けない二十代の世界、といったものもある。ある種の修羅を創造できる年齢に達した作家でなければ、こういう世界は書けないのだ。
小説家は若い時期にしか書けない作品というものもあると思う。若くして傑作をものにした山田正紀などは、ぼくはその代表格だと思う。逆に年齢を経ないと出てこない面白さというのもきっとあるのだ。篠田節子の作品集の面白さというのは、そういう種類のものだと思う。
とりわけ男女の機微みたいなものを、汚らしい現実の中で、熱帯魚のように動かしてみたとき、それを日常から少し逸脱した形で、小説的な冒険を忘れずに書きあげると、きっとこういう小説集になるのじゃないだろうか。
とにかく読むたびにウマミを感じてしまう作家なのであった。結構タフな女 (ひと) なんだろうなあ、とつくづく思ったりもするのだ。
(1995.06.12)