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*絹の変容 題名:絹の変容 作者:篠田節子 発行:集英社 1991.1.25 初版 価格:\1,200(本体\1,165)  小説すばる新人賞受賞作ということで、要するにデビュー作でしょう。200ページに満たない小じんまりした作品だけど、贅肉のない、スピーディでサスペンス満点の展開のパニック小説であった。 一番似ている作品は『夏の災厄』。むしろ『夏の災厄』よりはるかに皮膚的な生理的嫌悪感を感じてしまう内容。  と言っても表現はエグいわけじゃなく、むしろ格調高い。『夏の災厄』のようなコミカルなゆとりみたいなところ、明るいキャラクターたちがほとんど登場せず、どちらかというと冷たく、離れた視点で描かれた、硬質のパニック・サスペンスと言っていい。  それなりに非常に奇怪な世界を作っているのは、さすが篠田節子の原点ともいうべきで、モダンホラーの亜流といっていいだろう。 (1995.05.02)
*絹の変容 #amazon(4087480631,text,image) #amazon(4087727742,text,image) 題名:絹の変容 作者:篠田節子 発行:集英社 1991.1.25 初版 価格:\1,200(本体\1,165)  小説すばる新人賞受賞作ということで、要するにデビュー作でしょう。200ページに満たない小じんまりした作品だけど、贅肉のない、スピーディでサスペンス満点の展開のパニック小説であった。 一番似ている作品は『夏の災厄』。むしろ『夏の災厄』よりはるかに皮膚的な生理的嫌悪感を感じてしまう内容。  と言っても表現はエグいわけじゃなく、むしろ格調高い。『夏の災厄』のようなコミカルなゆとりみたいなところ、明るいキャラクターたちがほとんど登場せず、どちらかというと冷たく、離れた視点で描かれた、硬質のパニック・サスペンスと言っていい。  それなりに非常に奇怪な世界を作っているのは、さすが篠田節子の原点ともいうべきで、モダンホラーの亜流といっていいだろう。 (1995.05.02)

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