Fortressesについて

要塞[Fortresses]は軍事拠点であると共に、領土運営の要です。

各要塞のデータはP.40にリストされていますが、それらの内、管理力[Admin]が運営能力を、防御力[Defense]と備蓄[Supply]が防衛力を意味しています。管理力が0の要塞は、
行政上の意味を全く持たない、純粋な軍事施設と言えるでしょう。


要塞[Fortresses]の機能

行政施設として

  • 要塞は、交易を振興させ収入[Income]を増やします。

  • 要塞は、効率的な収集分配を行うことで近隣州の補給事情[Supplies]を改善させます。

  • 要塞は、その所在地と隣接州の主に活用されていない資源[Resources]を集めます。

詳細は後に回します。

軍事施設として

  • 要塞では、Magic Siteを条件としない固有ユニットを雇用出来るようになります。ただし、加えて寺院[Temple]や研究所[Lab]が前提条件となっているユニットもいます。

  • 要塞は、敵軍の攻撃から城壁内のユニットを守ります。危険にさらされるのは州防衛部隊[Local Defense]だけで、もし州防衛部隊と共に迎撃にあたりたいのであれば、パトロールを選択させる必要があります。

  • 要塞がある限り、州防衛部隊[Local Defense]とパトロール部隊の敗退は州の支配権喪失とイコールではありません。

  • 要塞は、その防御力[Defense]の続く限り敵の城内への進入を防ぎ、備蓄[Supply]が続く限り篭城部隊に食料を供給します。

  • 要塞は、城門が破られた後の要塞強襲戦[Storm Castle]においても防御塔からの射撃によって守備兵を援護します。またその防壁は双方の移動を制限します。

詳細は後に回します。


要塞の構築[Build Fortification]

要塞は他の建築物と同じように、建築[Construct Building]から要塞の構築[Build Fortification]を選択することで建築出来ます。他の建造物、寺院[Temple]や研究所[Lab]とは異なり建設者に条件はありませんが、3~6ヶ月の期間と800~1400の費用を必要とします。

要塞には各種ありますが、建設対象を選ぶことは出来ません。P.97 VIII.NATIONSにある各国家の項を参照して下さい。Default、Farmland、Mountain、Swamp、Forestなどなど、その国家が要塞を建築可能な地形とその種類が表記されています。要塞のデータについてはP.40をご覧下さい。
なお、どの国であっても地上の州であれば地形問わず要塞を建設できます。それに対し、水中の州に要塞を建てられる国は、水中に首都を持つ国を除けばごく一部しかありません。

儀式呪文[Ritual]の中には、指定した州に即座に要塞を建設できるものもあります(Wizard's TowerLiving CastleThree Red Seconds)。この場合、建設される要塞の種類はその魔法に依存します。
またMagic Siteの一部は、発見された際に直ちに要塞を設置するものがあります。この場合も、建設される要塞の種類はMagic Siteに依存します。


要塞の機能の詳細

管理力[Admin]

要塞は、交易を振興させ収入[Income]を増やします。
増加する収入は、管理力 / 2%です。

要塞は、効率的な収集分配を行うことで近隣州の補給事情[Supplies]を改善させます。
各州の補給力を(管理力 * 4) / (要塞からの距離 + 1)だけ増やします。要塞所在地は管理力 * 4、隣接地は管理力 * 2……、4つ離れた州は管理力 * 0.8だけ補給力が増え、それ以降に影響は及びません。距離0=400%、1=200%、2=133%、3=100%、4=80%です。

ただし、複数の要塞からの補給支援が重なることはありません。使用されるのは、その州に影響している中で最も効果が大きいものだけになります。

要塞は、その所在地と隣接州の主に活用されていない資源[Resources]を集めます。
各州で利用可能な資源は限界まで活用されているとは言えません。実際の所、50%だけしか使用されていないのです。それを流通加工拠点としての要塞を築くことで改善します。

まず、要塞を築いた州の利用可能資源は2倍になります。そして、管理力の割合だけ隣接州からも資源を集めるのですが、未活用の50%から優先的に収集するため、複数の要塞が築かれているかGrate Cityのように管理力が50を超えるような要塞でもない限り、それ1つで収集先に悪影響を与えることはありません。

隣接州から資源を集める際は、表示されている資源の値ではなく、その州の利用可能限界 = 資源 * 2を基準にして考えます。管理力50の要塞であれば、資源 * 2 * 50%、つまり隣接州の表示資源そのままの値が増えます。

なお、既に要塞がある州からは資源を集めることはありません。また地上の要塞は地上から、水中の要塞は水中からしか資源を集めません。このため、沿岸部に存在する要塞は資源収集の面ではやや不利になります。一方で、地上の要塞に水中の要塞を隣接させても互いに影響を与えることはないとも言えます。

他、要塞が包囲されている場合には、その要塞の管理力%分の税収が防御側に、残りが包囲側に分配される形になります(もし管理力が0なら全て包囲側に取られます)。ただし税率を設定するのは包囲側の権利となります。

防御力[Defense]

要塞は、その防御力[Defense]の続く限り敵の城内への進入を防ぎ、
防御力は城壁であり、この値が0になるまで突入[Storm Castle]されることはありません。包囲側は城壁を破壊しようとし、防衛側は城壁を修復します。戦力が拮抗している限り、防御力の値が減ることはありません。

標準的な筋力[Strength]10を持つユニットは、防御力を1増減させる能力があります。これに特殊能力による修正が加算されます。

城壁破壊力 or 修復力 = 筋力 * 筋力 / 100 で、これに各種ボーナスを加えます。
飛行[Flying]:+1
包囲ボーナス[Siege Bonus]:包囲側において()内の数値分加算
防衛ボーナス[Castle Defence Bonus]:防御側において()内の数値分加算
無心[Mindless]:防御側において計算結果を10分の1にするペナルティ

防御力100の要塞は、標準的な人間100人からなる部隊の攻撃ならば無防備でも一ヶ月は持ちこたえます。守備兵のいる防御力500を超えるような要塞になると、陥落まで数ヶ月要することもあるでしょう。そうなると篭城側の補給が問題になってきます。

#地[Earth]の儀式呪文の中には、防御力に作用するものがいくつかあります(Iron WallsCrumble)。

備蓄[Supply]

備蓄[Supply]が続く限り篭城部隊に食料を供給します。
要塞の持つ備蓄は、純粋に篭城戦でのみ使用されます。要塞から供給される備蓄は月を経るごとに減っていきます。

その月の備蓄 = 備蓄 / (経過月数 + 1)です。 篭城初月は100%で、以降50%、33%、25%、20%と減っていきます。

備蓄が消費を満たしきれなくなった時が、飢餓の始まりです。十分な食事にありつけなかった守備兵は、病気に罹る可能性があります。また直接ダメージを受けることもあり、既に病気になっていれば回復できないままダメージが累積します。

また飢餓の影響は、食料が不足している限り、徐々に全ての兵士に広がります(その速度は不足度合に依存します)。一度発生してしまえば、要塞内が病気で満たされるのもそう遠いことではないでしょう。


とは言え魔力溢れるDominonの世界では、食料に関してもある程度の融通が利きます。まず緑[Nature]の魔法の使い手などは補給[Supply Bonus]能力を持っていますし、補給能力を持つマジックアイテムも存在します。守備兵がそういった能力を所持していなくても、研究所経由でマジックアイテムを差し入れることだって可能です。

そもそも食事不要[NNEat = Need Not Eat]能力を持つユニットも珍しくはありません。食事不要の代表者は魔法生物やアンデッドですが、儀式呪文は包囲中でも研究所さえあれば使用可能なため、城壁修復 / 解囲[Break Siege]の応援としても使えます。


要塞の建設場所

様々な利点を持つ要塞ですが、設置には高いコストと時間を要求しますし、時にはその存在が邪魔になることもあるため、あらゆる州に建てるわけにはいきません。
では、実際にどこを優先して建てるべきかとなると、どうしても状況に左右されてくるため、なかなかに難しい問題です。しかし、多少の目安になるであろう要素を以下に示します。

資源豊富な地域

隣接する州が多く、またそれが森林や山岳、あるいはMagic Siteの鉄鉱山を含むなど、建設することによって多大な資源を集められる州は、兵の養成のために要塞を建てるに最適な場所と言えます。
とくに要塞をいくつも用意する余裕が無く、兵力もまだ乏しい時期においては、兵の雇用スピードの差は戦況を左右します。自国固有の兵が優秀な国であれば、さらに優先すべき事項となるでしょう。

建設する州そのものは、平地や農地であれば高い管理力を持つ要塞が多いですが、管理力の高い要塞は高コストで工期も長い傾向にあるため、序盤はあえて避けてしまう場合もあります。
森林や山岳の要塞であっても、少なくとも最低限の管理力は持っていますし、より早い段階で機能できます。戦況が苦しい場合は優先する価値があるでしょう。
ただし、沼地に要塞を建てると、大半の国が管理力0の要塞を建設してしまいます。これでは資源が全く集まらないので、建設前には確認しておきましょう。

優秀な土着雇用

中立軍の利用する兵は、基本的に各国固有の精鋭には質で及ばない傾向にありますが、国によっては正規軍の性質が極端で、明らかな穴を持つ場合があります。とくに多いのは騎兵、あるいは弓兵の欠如でしょう。
そういった穴を補うため、扱いやすい兵を雇用できる州に資源を集める目的で要塞を建てることがあります。Magic Siteの機能で優秀な兵を得られる場合も狙う価値があります。
もちろん、要塞無しでも土着の兵は雇えますが、雇用速度には大きな差が出るでしょう。国固有の兵も雇えるようになるのは変わりないので、無駄になることもまずありません。

地形に関する注意点は、資源を重視して建てる場合と同じです。やはり沼地に資源目当てで建てるのは効率的とは言えません(少なくとも、その州の産出量だけは最大限活用できますが)。
また土着雇用は州1つ1つで異なるため、お目当ての兵が両方の州に居る場合でもなければ、要塞を隣接させて資源を分散してしまうのは避けたいところです。

最前線

要塞を敵国との国境に建設し、敵を牽制します。要塞は少なくとも2ターンかけなくては完全に制圧できませんし、また平時には有力な兵や指揮官が雇用されていくため、奇襲的に陥落させるのは困難です。
もちろん、最初から勝ち目が無いほどの兵力差があっては焼け石に水でしょうが、互いの国力が拮抗している場合、要塞が前線に睨みを効かせている状況は敵にとって歓迎しがたいものです。
また要塞の中に隠れている兵や指揮官は、Ghost RidersSend Horrorのような襲撃派遣魔法による被害を受けません。敵本隊との交戦前に兵力を削られるのをある程度は避けられるでしょう。

前線に建てる場合、当然ではありますが、敵が無視できない位置に配置するように心がけるべきでしょう。要塞そのものを通らないとこちらに入りこめないのが理想ですが、その横を通るのを強要するだけでもある程度の影響力があります。
前線が広すぎて手が回らない状況では、要塞の時間稼ぎ機能を利用し、複数の要塞で互いに支援し合うのも有効です。パトロールが突破されても、陥落前に支援部隊が到着して追い払えれば十分と言えます。
その際、敵があえて要塞を無視してくるなら、退路を塞ぎつつ追い詰めるようにすると良いでしょう。要塞が手薄になる可能性はありますが、敵に十分な余剰戦力がなければ防ぎきれるはずです。

なお、敵の戦力が明らかに強力な場合は、このような建て方は避け、既にやってしまっているならいっそ取り壊すことも考えましょう。敵に要塞を贈ることになっては、自分の首を絞めるばかりです。

研究用

通常は他の目的のおまけで十分な役目ですが、魔術師の毎ターンの雇用数を増やし、研究力をブーストするために用いることもできます。
わざわざ研究のためだけに要塞を用意することは稀でしょうが、高レベルの魔法を急ぐ必要がある場合には、比較的安価な要塞が建てられる地形を狙っていくつか建設することもあり得ます。

上記した目的とは異なりますが、Magic Siteの恩恵で研究向けの魔術師が雇える州があれば、その州に要塞を建てておくのも手です。雇用だけなら要塞は不要ですが、敵の襲撃で魔術師を始末されるのを防ぐには要塞が有効です。
もっとも、この場合でも近郊に別の要塞がある場合、そちらに移動して匿ってもらうことでも代用できます。移動の手間を惜しむ場合などに限定して利用することになるでしょう。



その他の情報

  • 要塞が包囲されている場合、防御側から包囲側の偵察は常に行われますが、逆はSpy技能を持つ指揮官か魔法による偵察が必要になります
  • 要塞が包囲されている間、防御側からは包囲側の暗殺[Assassinate Enemy Commander]が可能ですが、逆は行えません
  • 要塞が包囲中であっても、潜伏技能[Stealthy]を持つ指揮官は戦闘無しに要塞を出入りできます
  • 要塞が包囲されている州は、移動時には包囲側が占領しているものと見なされます。たとえば、防御側の援軍が他の州から駆け付ける場合、敵の州を攻める際と同じ制限(基本的に隣接した州からしか移動できない)を受けます

  • 他の州から要塞のある州に移動する際、移動命令を出した後で命令一覧を出すと、「Move and Patrol」が選択できます。これを指示しておけば、そのターンでも要塞外での迎撃に参加できます
  • 解囲[Break Siege]と通常の移動の処理は同じタイミングで行われます。このため、他の州からの援軍が来るターンに合わせて解囲を指示すれば、協力して包囲軍に挑むことができます
  • 要塞強襲[Storm Castle]の処理は、解囲や通常の移動よりも必ず後に回されます。たとえ城門が突破されても、その次のターンに援軍が間に合えば侵入される前に解囲を試みることができます
  • 移動不能な兵士は、そうでない指揮官に率いられればパトロールに加わることができます。該当する兵はWatcherなどごく一部ですが、有益な固定砲台となります

  • 包囲中の要塞に自動召喚能力を持つ指揮官(要塞の所有者とは別陣営)が潜伏していると、解囲戦に勝利できても直ちに再包囲される状態に陥り、事実上のハメが成立します。バグ利用に当たるので利用は避けるべきでしょう
  • 上記のハメへの暫定的な対応策として、ショートカットのバグを利用する手があります(解囲を行うターンで適当な指揮官にShift + X(パトロール)を指示しておく。普通は指示できない)が、これも本来は使うべきではありません
  • Shift + Xには別のバグがあり、移動不能な指揮官にまでパトロールを指示できてしまいます。高い魔力を持つ固定型の神が迎撃に出るなどという恐ろしい事態も起こせますが、やはり利用は避けるべきです


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最終更新:2012年11月05日 23:34