Angler  3年:中川・多田・他大学生26名


~平塚浅八丸~



立教さんからお誘いを受け、他大学との合同釣行に、中川氏とふたりで参戦してきた。釣りものはサバ。メタルジグを使った簡単な釣りであり、引き味を十分に楽しめる。

今回竿を出すにあたり、気をつけた事があった。それは酔わない事。この日の海は風波がたっていた。この点に関しては他大学のベテランの方(芹沢さん似?)にも

「僕はよく乗ってるから大丈夫だけど今日は揺れるよ。船酔い気を付けろ〜」


と釘をさされていたので、余計にナーバスになっていた。あとはおまつりしないこと。この日私はFGノットを組んでおり、仮におまつりでメインラインから切らなければならなくなると、船上でラインシステムを組み直すのは骨が折れる、というか不可能だからだ。それこそ船酔いしてしまう。

海は荒れていた。到着までに、私と中川氏は大いに波をかぶった。他大学の方々も笑顔にしぶきを張り付けている。ポイントに付くと一斉に各々のジグを落として行く。小さなボートに26名。青物はかかれば走る。周囲で当たり前みたいにおまつりが起きた。私は急いでピックアップすることで難を逃れたが、同士中川のラインがもっていかれた!中川氏のラインは芹沢さん似ベテランの方のラインと絡んでいた。中川氏はメインラインからすぱっと切ってもらうことで事なきを得た。ノ プロブレーマ!


いきなりおまつりから始まり、波も歓迎ムードとはほど遠い、そんな状況下でも我々はコンスタントにサバを釣りあげていった。甲板のあちらこちらでサバが小気味よく踊る。しかししばらくしてある違和感が私を捉えた。波の音、魚の躍動、その隙間に染み入るノイズ。

ふと芹沢さんに目をやる。




吐いていた





それはもう、コマセを海中へマシンガンキャストするかの如く、幾度も幾度もである。これには私も中川氏もすっかり感心してしまった。海はときに恵みを与え、ときに大変な苦難を与える。小説「老人と海」では海が女性として捉えられるくだりが出てくるが、まさにこの日の海はじゃじゃ馬娘であった。

結局この日我々は40upを含む20以上のサバを釣りあげた。しかし我々が得たものは魚だけではない。むしろ、フラグが立って、後に見事に回収されていく様をしかと見届けた事、これこそが我々が得たかけがえの無い経験である。

というわけで、何度も乗っていればわかると思うが、今度ボート釣行に行く際は、経験の無い者は十二分に船酔いに気をつける事だッ!(フラグ成立)


船上の写真がなくてすみませんそれほど蟹工船だったのであります
最終更新:2010年08月03日 04:11