Angler 市毛
Writer 市毛


2011/05/23、知り合いの方に誘われて芦ノ湖へ行ってきました。釣魚会での釣行ではないのですが、あまりの出来事に記事を書かせてもらっています。



前回の芦ノ湖釣行ではラパラF110にこだわり市毛はボウズ。一方、西村後輩がブラウン2匹。非常に悔しい結果だったので、今回こそは絶対ラパラで釣ってやる、待ってろブラウン!と鼻息荒く挑みました。

現地に到着したのは04:00前後。釣り券を購入して飯食ったりしてる間に夜が明けています。急いでタックル準備。

最初に入ったのは、同行者の方イチオシのポイントです。なんでもここでかなりの数のブラウンをあげているんだとか!期待が高まります。



第一投目をほおったのが05:00くらいでしょうか。一応まだ産卵ワカサギのパターン継続ということらしいので、ラパラF110で「ぐりぐり」してたんですが、どうも様子が違う。力無く漂っているワカサギが少ない。泳いでるワカサギはどれも元気でびゅんびゅん系。これは今日は「ぐりぐり」じゃないな、と市毛の勘が判断しました。

フィッシュイーター全般に共通して効く!と自分で勝手に思い込んでいる動きに変更です。強めのトゥイッチを3,4回入れ、すぐさま早巻き。トゥイッチで魚を寄せて&追わせて、早巻きで食わせる、ってイメージです。

結果はすぐに出ました!ずんっ、とロッドに重みがのります!続いて伝わってくる感覚はうねうねうね・・・ブラウンだ!!前回の芦ノ湖ボート釣行では1日狙っても獲れなかった相手。絶対に逃すまいとゴリ巻きです(笑)


しかし、少し寄せた所でフックアウト。なぜだ・・・orz
もしかしたら、トゥイッチから早巻きへの間で食ってきたので若干フッキングが甘かったのかも知れません。非常に悔しい。

でも、悔しがってる場合じゃない。この時合を逃すまいとすぐさま釣り再開です。2キャストしては数歩だけ歩くということ繰り返し、ポイントを刻んで行きます。投げては歩き、また投げては歩く。




「ガツン!」

早巻きをひったくる痛烈なアタリ!市毛の体は反射的に鬼アワセしていました。それと同時に沖へ突っ走るパワー・トルクの強いこと!重みが凄い!!ダッシュの度にドラグが唸る!!ロッドは腹からブチ曲がり、手元にガンガン衝撃が伝わってきます!ロッド折れちゃうよ!?

これはブラウンではない、デカニジだと確信しました。もう必至です。走りの重さとパワー的に、60は固い。すげえヤツをオカッパリからかけてしまった、とただただ興奮。ヤツがダッシュするその毎回、無理やりに力でねじ伏せますが、それも一瞬。すぐさま全力のダッシュで魅せてくれます。

やっとこさ沖からシャローまで引っ張ってきた時です。ヤツが背中で水面割りながら疾走したんですが、違和感を覚えました。銀色だな・・・

その疾走を止めた次のジャンプ、水面を割った顔は明らかにニジマスとは違う。




サクラマス




呼吸が止まりました。




同時に吹き出るアドレナリン。脳内麻薬をあんなにも感じたのはいつ以来でしょう。「トローリングでも滅多に出ない魚だぞ!?それをキャスティングで!?しかもオカッパリ!?デカいし!!」そんな興奮の一方、冷静さが介在する不思議な状態で、集中力は最高潮。アスリートが稀に体験するまさにそれ、「ゾーン」でした。ヤツと自分の位置を意識しながらラインテンション維持、確実に岸際まで寄せてゆき、待機していた同行者の方の下へ誘導します。一発でランディング。


「っしゃぁぁぁぁぁぁぁおおぁぁぁぁぁ!!」

思わず声が出ました。雄叫びに近かったと思います。


ビシッと決め顔しようとしたんですが、顔に力が入りません(笑)重さは分かりませんが、長さは51cm。お腹の中には卵とワカサギが詰まっていました。

魚を計測した後、クーラーボックスまで運ぶその途中。誰もいない駐車場で、一人大きくガッツポーズをとりました。

ラパラへこだわり、状況に対応し、転がり込んだ幸運をモノにした。そんな自分への賞賛と、体に染み渡った感動・感謝、そこから出た自然なガッツポーズでした。





サクラマスを、

キャスティングで、

獲る。

しかもオカッパリ、

50オーバー。




こんな驚くべき幸運と感動。この先10年は味わえない、かも知れません。



お気に入りラパラF110

尾ヒレのコンディション

凛々しい顔立ち

どや?笑



【タックル】
:ZAURUS Truite Perfait 76M
:10 CERTATE 2508RH
:PE16ld+NYRON20ld

【ルアー】
ラパラF110、ラパラF130

【釣果】
サクラマス51cm
最終更新:2011年05月28日 13:02