オーストラリア釣行 その2


Angler:麻田

3月11日に発生した三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、被災された皆さま、そのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。

まだまだ余震も続く状況の中、皆さまの無事と安全確保を願い、
さらに一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。




オーストラリアはクイーンズランド、ブリスベン近郊にてオフショアキャスティングゲームを行って参りました。現地でのコーディネートは今回も松田先生がして下さいました。松田先生は慶應卒でブリスベンで弁護士をしておられる方で、根っからの「キチ」であります。今回も大変お世話になりました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

今回のターゲットは、夏にこの地域に回遊してくるマグロ、longtail tuna(腰長マグロ)通称longie。キハダに似た外見ですが10キロを超えるとキハダより脂が乗り、最大で20~30キロになるサカナです。この時期になるとクイーンズランド沿岸のシャローを群れを成して回遊し、あちこちでベイトを狙うナブラが起きます。そこに、ルアーをぶち込んでやろうという寸法です。要するに、相模湾のカツオ・メジのナブラがあちこちで、しかも海水浴場の目と鼻の先で行われる、というイメージでお願いします。他にはmac tuna(スマガツオ)、mackerrel(各種サワラ)を中心にイロイロ狙えるようです。

私にとって「マグロ」は鬼門でして、以前数回の日豪でのチャレンジはすべて徒労に終わっております。釣れてもすべてカツオかヒラマサ。初めてマグロを掛けたが無残にも伸ばされた針は、初心を忘れぬ為に今でも部屋に飾ってあります。前回この地に来た際も、シーズンオフでマグロの姿は見えず。

ガイドは前回と同様、Gavinでした。地元で有名なソルトフライの名手ですが、地元で3代に渡って漁師をしている家系ということで他の釣りも全くOK。船をナブラに付ける技術はかなり高く、しかも気のいいオージーのおっさん。久しぶりの再会です。

さて、サンシャインコーストの波止場を出航し最初のポイントに向かいますが、意外と風が強い。「かなり濡れるけどどうする?船はOKだけど」と言われますがもちろん続行。先週~前日まで毎日longieの姿が確認されているとのことで、チャンスは無駄にできません。

荒波の中、船の左右で早速の鳥山!期待は高まりますが中々纏りません。見たことも無いようなスピードで移動するナブラ。macが中心のナブラはやたら早く移動するそうです。気を取り直して次のポイントに、岸のすぐ近く、底も見える水深10メートル位のポイントで、凄まじい鳥山。目を凝らすと水面を飛び跳ねる巨大なサカナの姿も!!ギャビンが全速力で船を近づけ、エンジンを切ると、幸運にもナブラが船の右前を横切る。すかさずペンシルを進行方向にキャスト。ダイブを入れつつの早巻きでいきなり出た!!こんなに簡単に出ていいの?と思いながらフッキング、凄まじい勢いで出るドラグ。ギラりと光る魚体。コイツはデカい。格闘すること暫し…




獲っちゃいました。いきなりの本命、12キロクラスのロングテール。サイズはアベレージ強ですが私にとっては念願のマグロです。泳ぐこのサカナの美しいこと美しいこと。思わずリールを巻くのをやめて眺めてしまう程。




たかが1匹のサカナを手にしただけなのに、腕はパンパン、脚はガクガク。こんな感動(と疲労を)を齎してくれるサカナに、出会えたことを感謝します。ルアーはドラドペンシル14F。シーバスで培った、あの「泡」の出し方。この地で存分に役立つこととなりました。

その後は雲の間から日が差すたびにナブラが爆発するパターンへ。ナブラに近づき、中にルアーを紛れさせられるかは運と腕次第。

この日使用したロッドの遠投性能にも助けられつつ、2匹目はマックツナ。食べてもおいしいサカナだそうです。




その後ベイトボールに何度か遭遇しますが、マッカレルを1匹追加したのみ。何かが違うと感じ、ルアーをよりシルエットの小さなジグにチェンジ。先程のmackが非常に小さいベイト(7cm位のwhitebait)を吐いたので、ベイトが小さくなりつつあることには気づいていたのですが、如何せん14cmのペンシルに出たので判断が遅れてしまいました。今思えば、早めのルアーチェンジをしていれば、更に数を追加できたかもしれません…

ルアーチェンジが功を奏してか、次のナブラでは一撃。フッキングを決めるとドラグが悲鳴を上げる。先のサカナとは次元の違う引き、50m程離れたところで巨体がジャンプ!その後10分程のファイトで上がって来たサカナは、明らかに今日イチの存在感。




ナイスファイトな17kgクラスでした。今日の展開では中々のサイズとのこと。あーしんど…

その後もジグで数匹追加し、気づけばもう納竿の時間。痛む腕をさすりながら、恍惚とした微笑を湛えながら、Gavinと固く握手を交わし帰途につきました。




仕留めたlongieとmacksは地元の日本料理店で、刺身、漬け、タタキ、西京焼など、調理して頂きました。美味。




軽量ルアーを遠投する釣りということで、ロッドはMCワークスのLIGHTNING813CRをメインに使用しました。このロッド、かなり軽いながらもリフティングパワーがあり、30g程度のトップウォーターも楽々飛ばすことが出来、精悍なルックスも気に入っています。兎に角軽いので、1日投げ倒しても疲労感が少ないのが素晴らしいです。強いて言えばグリップがちと長いか。リールも5000番で軽さを重視し、ラインシステムはPE3号にリーダ60lbs.を3ヒロ。今回のポイントは殆ど根も無く、ロングテールはこの水深だと表層を走る魚なので、上記のタックルでランディング率は100%でした。

ジュエルバードも少し振りましたが、66への羨望は強くなるばかり。次回はグラスロッドで獲ってみたいものです。

ルアーはお楽しみのトップと、食わせのメタルジグといったところでしょうか。カラーはすべてピンク系でした。




タックル
MCワークス ライトニング813CR
ツインパワーSW5000HG+6000スプール
PE3.0号+60lbs.リーダー

ジュエルバードCJBS-70MC
ツインパワーSW5000HG
PE2.0号+40lbs.リーダー

ヒットルアー
TDペンシル14F
Mgクラフト 七星
メタルジグ30g
最終更新:2011年04月01日 00:13