僕の名前は通下昌樹。
東京郊外の私立高校に通うごく一般的な男子生徒。
今は近くの山にハイキングに出かけ、山頂まで登った後麓へと降りるところだ。

こうした家や学校から離れた息抜きは、最近の僕にとって何よりの生き甲斐なのさ。
家に帰れば数人の猫股(正妻未定)と二十数人の娘と息子(認知未定)に囲まれて暮らす非日常が僕を待ってるんだ。
偶には彼女達の肌に埋もれて精を限界まで搾り取られ、気が付いたら肉布団に挟まれて過ごす休日以外の日があったっていい。
そんな日を過ごすためなら無断で家を出、ハイキングに出かけるのも楽しくて堪らない……後でのお仕置きが怖いけど。

「お、おぅ…………!!」
「あ、ああぁ!!」

と、その時、木陰の中から女性達の喘ぎ声が。
止せば良いのに、僕はうっかり好奇心から覗いて見たい欲求に駆られてしまったのだ。
猫を殺す勢いで木陰を覗き見た僕の視界に映ったのは、

(あっ……!)

「いい、そこぉもっとぉ!」
「ふふ、綺麗よ。喘ぎなさい」

それは、2人の美女が発するレズビアンの喘ぎ声だった。
犬耳がぴくりぴくりと蠢き、快感の声が上がる度に尻尾が忙しく動く。
2人はまるで意中の恋人と睦み合うように、69の体位で互いの局部を舌で愛し合っていた。
猫達による集団逆レイプを日々実践されている僕にとって、それは青天の霹靂とも言うべき光景だった。
それは、僕が幾度となく夢想しては必死に振り払ってきた犬耳属性の性交だったからだ。

(いいなぁ……猫ばっかりな僕だけど、犬耳にも憧れがあるんだよなぁ。彼女達にばれたら殺されそうだけど)

思わず身を乗り出したのが拙かった。足下で枝が割れる音が響き。

「「誰だっ!!」」

僕は慌てて逃げた。彼女達は行為を中止して全裸で追い掛けて来た。
僕は必死で走った。だが、股間のモノが膨張していようとして無かろうと大差無かった。
彼女らの敏捷さと脚力は人間のそれを遙かに上回っていたからさ。
この時、僕の心の中に「やっぱり、こうなるんだな」という諦観が全く無かったのかと言われると正直答えに詰まる。

肩を掴まれ、地面に引き倒される。
見上げると既に2人の美女が裸体のままでのし掛かって来ていた。
先程の行為の名残か、息は荒くて僕の顔や身体にふうふうと熱っぽい吐息がかかってくる。

「逃げなくてもいいじゃないか。え? 坊や」
「私達のやっているのを見たいんなら遠慮しなくてもいいのよ。仲間に入れてあげるわ」


僕は彼女らの手で裸に剥かれてしまった。
猫股達に散々開発されている素肌を晒し、トランクスの前を大きく盛り上げたあられもない姿を……。
僕を坊や呼ばわりした髪の長い犬耳美女が手を伸ばし、僕のナニを引きずり出す。

「へぇ……近頃のガキにしては良いサオを持っているじゃない。ちと、猫臭いがな」
「うふふ、美味しそう……散々猫さん達に食べられてるのかしら、ねぇ?」
「ああ!」

舌と手で勢い良くナニを扱き上げられ、僕の波動砲はチャージMAX。
喘ぐしか出来ない僕に長髪の犬耳美女が跨って来る。

「ふふふ、いい勃起具合だ。まずアタシから頂くよ」
「ええ、どうぞ」

サオが呑み込まれ、彼女の身体が激しく上下に動く。
猫股に身体を蹂躙されて来た僕ではあったが、日々夢想して来た犬耳とのセックスが今、現実のものとなっていた。
初めて知る犬娘の膣内―――しかしそんな中でも脳裏では「浮気したら死なす」と言う猫股達の言葉がちらつき、心は乱れに乱れていたんだ。

しかし、犬耳美女達の文字通り獣のような行為に、次第に頭が空っぽになっちゃっていく。
それどころか、自分で腰を使い、彼女らの性感帯である耳や尻尾を掴んだりしてこっちから奉仕しちゃったりしたのだ。
更には、いかせて脱力した瞬間を狙って逆に組み敷き、何度も何度も何度も彼女達の中に……。

全てが終わった時……僕は、今まで築いて来た後ろ向きな信念が崩れ去った思いがしてきた。
「押し倒されてるんだからしょうがない」と、自分は被害者だと信じてきた僕が。
あのような、途中で受けから攻めに変わってしまうなんて。僕は、逆レイプされて喜んでいたのだろうか?

「デカ竿の坊や、気が向いたらまた来なさいよ」
「何時でも可愛がったり可愛がられたりしてあげるわ」

満足気に全身を白く斑に染めた2人の犬耳美女が森の奥へ去ろうとしている。
その背中を見た瞬間、僕は衝動のままに叫んでしまったのだ。

「待ってくれ! ぼ、僕を……」

僕はナニをしようとしているのだろうか。再び、彼女達に抱き付くなんて。
僕は……。


その日から僕は麓での生活を捨てた。
本能(犬耳萌え)の赴くまま、己の性欲と嗜好を満たしてくれる山での生活を僕は選んだのだった……。









なんて素直に事が済むはずも無く。
山犬に僕を寝取られてマジ切れした猫股達が山に攻め込んで来てしまい、危うく付近一帯が焼け野原寸前になっちゃったりしたのだ。
酷かった。夜叉と鬼女が暴れ狂う様はまさに地獄絵図で、お互いの下腹部を狙いながらの死闘は女の業を感じさせ、堪らず失禁してしまった。
山中追いかけ回されたり「貴方を殺してみんな殺して私も死ぬ」と無理心中を図られそうになったり何度も死神に肩を叩かれつつも、僕は生き延びた。
3回の会戦の後休戦協定が結ばれ、僕は山と麓を往復する生活を選ばされてしまったんだけど、それはまた別の話。