青年は彼の住むボロアパートの玄関で立ち尽くしていた。
思考がいったん停止する。
いつもと変わらないはずの彼の部屋には裸の女性が気持ちよさそうに寝ころんでいる。
この部屋の主、小鹿朔太郎はこの状況にただ呆然としていた。
驚きながらもよく見るとなかなかの美人で日本人離れした目鼻立ち、
腰まで伸ばしてある美しい輝きを持つ白色の髪、
全体的に余分な肉の少ないスラッとした体形が魅力的だ。
こんな状況でなかったら声でもかけたいぐらいだ。
だが一番奇妙な点はその頭に着いた犬のような耳とおしりあたりに生えている尻尾である。
すると青年の存在に気がついたのかその女は狩人のような鋭い目でこちらを見る。
「サクタロウ、おかえりなさいです。まっていました」
尻尾をかすかに揺らしながらそうことばをかけてくる。
だが彼自身にはまったく身に覚えがない。
そして彼女への視線がなかなか定まらない。
「えぇと、そのどちらさまでしたっけ?以前、お会いしましたか?」
顔を真っ赤にしながらもやっとそう答えると彼女は続けてしゃべる。
「はいです。以前、熊と争って弱っていたところ食べ物くれました。
その時、一緒に住もうと言われました」
「えぇとなんですか?まったくわからないんですが?」
彼女は痴女というか露出狂のたぐいなのだろうか。
状況がいまいちつかめぬまま会話をつづけてゆく。
すると突然立ち上がった彼女は詰め寄ってくる。
「故郷の森が焼けてしまい一族皆絶え絶え、各地の山を流れ流れしていた時のことです。
この白い毛並みを覚えてはいませんか?」

十年前 小鹿家実家

もともと彼はやや過疎の田舎に住んでいた。
学校が夏季休業中で休みだった。
彼の家の周りには友人の家はなく、毎日を一人過ごしていた。
ある日の早朝、
朔太郎はゆっくりと起きて気まぐれで実家の周りの山を散歩する。
朝の涼しい風が山間を流れて、彼の髪をすり抜けていく。
山道の前から血だらけの小さい野良犬のようなものが歩いてくる。
例えるなら真っ白なシベリアンハスキーみたいだ。
ずいぶんとおびえている。少しかわいそうになって声をかける。
「大丈夫か?喧嘩でもしたのか、おまえ。まぁうちに食べ物くらいならあるから」
グルルル、と唸っているだけだったそれは言葉が分かったのか急におとなしくなる。
まあ家についてもろくなものはないが、ハムを何枚か冷蔵庫から取り出し、投げてやる。
しばらく注意していたようだったが腹が減っているのだろうか、尻尾を振りながらガッついている。
「かわいいなぁおまえ、いくところないなら一緒にすむか?」
そう言いながら彼は一人なごんでいるとそれはプイと山道へ戻って行った。
「行くところなかったら、いつでも来ていいぞ~」
少し残念そうにしながら見送る。

朔太郎はいまいちそれが彼女と繋がらなかったが恐る恐る聞いてみる。
「まさかあの時の野良犬じゃないですよね?」
「そなた、覚えていてくれたのですか?うれしい。
でも犬っころと一緒にされるのは心外……私はヤマイヌの子です」
少し頬を膨らませて怒ったように言う。
「えぇ、でもあの時のいぬ……狼がなんであなたなんですか?」
率直な疑問が浮かんでそれを投げかける。
「我が一族は人間に化けることができて。あの……お礼がしたくて」
顔を赤くしてうつむいてそう答える。その様子は凄くかわいい。
「えぇぇぇええぇと?」
「言いました、一緒にすんでもいいと……。この家探すの苦労しました」
彼女はその細い腕で彼にするするとだきつくと彼を見上げる。
「ええぇぇえぇぇぇぇぇえぇぇ?」
彼は裸のまま抱きつかれておなかあたりに柔らかい感触を感じ、混乱して言葉がうまくでてこない。
「サクタロウ、精一杯ご奉仕します」
勢い余って彼を押し倒す形になる。
はたして彼女は全てわかって言っているのだろうか。
「名前まだでした。シラユキです」
彼女はゆっくりと彼の上からそう告げた。
「……とりあえず服来てください」
「サクタロウ、やさしい」
彼のワイシャツを彼女に渡すとおもしろそうに身に付けた。
そのあと彼は昼間疲れていたせいもあって彼女と一緒にご飯を食べて布団にくるまり寝た。
ちなみに彼女は肉料理以外は全く食わなかった。
そんな経緯から狼と青年の奇妙な同居がはじまった。


彼女と暮らしはじめいくらかたつ。
彼はいつもどうり彼のワンルームのアパート部屋の中で目覚める。
まだ冬なので結構冷える。といつもならこうなのだが今日はなんだか暖かい。
布団を少しめくるとそのの中で静かにこちらの様子をうかがう彼女がいた。
いつもの布団と毛布で代用した布団で別々に寝たはずだったのだが。
まだ彼女は寝むそうな顔をしている。
「えぇとシラユキさん?そこでまた何をしているのかな?」
少し照れながらも声をかける。
「暖をとっています。私がまだ山で暮らしている時、群れでこうやったの」
布団を押しのけ、そう言ってその均整のとれた全裸の肢体を擦りつけてくる。
「服はどうしたんですかぁー!?」
おもわず叫ぶ。彼女の乳房は青年の目の前に揺れている。
「あれは邪魔です。気に入りません。そなたもこちらの方がよいでしょう?」
人間生活にあまり慣れ親しんでいない彼女は恥じらいというものを持っていないようだ。
その静かな黒い瞳がこちらを見つめる。おもわず彼は身をすくめる。
「ともかくその……前、隠してくださいっ」
自分の来ていた服を脱ぎ、目を閉じながら押しつける。
「そこまでいうのならそういたしましょう」
残念そうにパジャマの上を羽織りながら顔をうずめるこの狼娘。
「……サクタロウの匂い」
ぎゅるるる~、彼女の腹部から軽快な音が鳴る。
「そうだ。すこしまってて、ベーコンか何か焼くから」
彼は台所の小さな冷蔵庫まで寒そうにしながら走り、中を物色する。
この部屋は暖房がないのでいきをはくと白くなり、それがまた寒さを引き立たせている。
彼は慣れた手つきで効率よく調理していく。
少しすると肉の焼ける音が彼女のいまだ狼の部分の耳に伝わってくる。
「ほら、シラユキさん。できたよ」
朝食を盛り付けた皿を小さいちゃぶ台に置き、向かい合って座る。
朔太郎は向かいの女性を気にしながら少しずつ食べる。
シラユキの方は手渡した割りばしで難しそうな顔をしてベーコンのみを食べる。
「はふっはふ……おいしい」
かわいいなぁと思いながらそれを見る朔太郎。
まるで愛玩用のペットを飼っているみたいだ。
そうしてシラユキのあいてをしてから大学の準備を始める。
「……どこ、いっちゃうの?」
少し不安そうに彼の方を仰ぎ見てくる。
「そんな顔しないでシラユキさん。夕方には帰ってこれるから!」
「……本当に?」
鞄をすでにかけた彼は靴を履き始める。
「それじゃあいってくるよ。お昼はちゃんとつくって置いてあるから食べてね。
あとあんまり外出ないようにしてくれるといいなぁ?」
「……本当に?」
「今日は早めに切り上げて帰ってくるかr」
そう言い終わらないうちに彼女は抱きついていた。
ほのかな温かさが彼の下腹部につたわった。

しかし、その日彼はサークルの打ち上げが抜けられず深夜に帰ってくることとなった。
朔太郎が帰ってくると玄関に待ち構えていた彼女に布団が敷かれたままの座敷に押し倒される。
人間の女性ではあり得ない力でぐいぐい押さえつける。
「うわっ!?……シラユキさん?」
「サクタロウ、遅い」
その少ない表情の中から起こっている事だけは分る。
「……その怒ってる?」
「…………………………」
しばしの沈黙が二人の間を流れる。
互いに正座のまま見つめあう。
「……その、まぐわい、してくれたら許す」
少し上気した肌がなまめかしい彼女は伏し目がちにそうつげる。
しかし、朔太郎は女性経験はなくどうしていいかとあたふたする。
「えぇぇぇと、そういうのはもっと親密になった男女が……」
「すこし、まってって」
いくら精神は狼でも体は女性の人間である。
赤面してなんとか答える青年をよそに服を脱ぎ始めるシラユキ。
その野性的な肢体がへやのひかりに照らされる。
彼女は体をくねらせながら迫る。
彼女の銀色のしっぽもそれに合わせるかのように忙しなく揺れる。
「ねぇ?」
「えぇぇと、その。ごめんな、今日は疲れてるみたいだ。寝よう」
だんだんと息遣いが荒くなった彼女に呼び掛けるも反応はあまりない。
「嘘。ここ、大きくなってる」
彼女の指はまっすぐと彼のつっぱったズボンをさす。
「いや、これは……その……」
「いいからヤらせて」
そう言ってかれの衣服を力任せに引きちぎる。
野性が戻ってきたのか目が光っていてとても恐ろしい。
「抵抗したら食い殺す、よ?」
彼の顔面から血の気が引くが体は正直でこちらには血が集結する。
そう言っている間にも彼女はその小さな口で朔太郎の陰茎をなめまわす。
彼女のその舌使いは絶妙で先走り汁が出てくる。
「うれしい?きもちいい?」
彼女はいやらしく笑っている。

「やっやめろぉお、冗談はよせ!相手できなくて悪かったぁあぁぁ」
「だめ、許さない。してくれるまで」
彼女は不慣れなようだったが一生懸命しゃぶっている。
そのうちに限界がきて彼女の咥内には精液が勢いよく発射され満たしてゆく。
入りきらなかった液がそのきれいな顔にもかかる。
一瞬彼女は驚いたように目を見開いてからさも満足そうにする。
「サクタロウの苦い。でもおいしい。もっと」
何とかして落ち着かせなければ、射精後のぼんやりとした頭でそんなことを考える。
「やっぱり止めよう。ほら、いまならファミレスに連れてってやるから。な?」
「いや。はんばーぐなんていらないもん。餌で釣られないもん」
少し頬をふくらませてそう答える。
「そんな、あれなら言う事聞いたじゃないかぁぁぁぁああぁ!」
そして一気に彼女が飛びかかってまたもや押し倒す。
「いいから、まかせて。しよ」
朔太郎はマウントポジションをとられたままジタバタするが動けずにいる。
確かに彼女は非常に魅力的だし、胸もあるし、獣耳だし
そんな考えが彼の頭を駆け巡る。
そうしているうちに彼女は少し腰を上げて彼の物を受け入れようとする。
「もう、許して……俺、童貞だから」
「ここもこんなにしてるじゃねーか、ぐっへっへ?」
この片言のオヤジ臭いセリフ。
どうやらこの狼、昼間にそういったどろどろしたドラマを見てしまったようである。
「本当にらめええぇぇぇぇえええええええええええええええ!!」
しっかりと狙いをさだめて腰をおろしてくる。
青年は今まで女性の性器を見ることはなかったわけだがあまりの綺麗さに息をのむ。
銀色の陰毛がまるで一本一本植えられたかのように生えている。
少し何かの液が垂れだしてきて不思議な甘い匂いが漂ってくる。
かまわず彼女は彼の一物を何とか狭い彼女の秘所へ押し込んでゆく。
「ひやぁ、変な感触。びくんびくんしてる」
初めて女性に包まれた彼はどうしても顔を緩めてしまう。
とても気持ちが良い。オナニーの何十倍もの快感だ。
彼女は意外そうな顔をしながらも小さいお尻としっぽをふりふりしながら力を込める。
陰茎が根元までだいたい入りきって、彼女も征服感に満たされたのか恍惚の表情をみせる。
そうして新たな刺激を求めるために腰を勢いよく振り始めた時だった。

「いたっ!?いたいよぉ。サクタロウ」
何かが裂けたようなおとがした。
またの間から血が一筋を描いて垂れてくる。
「どうして?いやぁ、なんで」
先ほどまでとは打って変わって突然の出血に怯えている。
まだ快感の中にいる彼女はどうしていいかわからずまだ動こうとする。
「シラユキさんて処女なのかな?」
「うっ、うるさい。いまは私がそなたを犯してるのぉ」
彼女は出血いたところを心配そうに見ている。
「あまり濡れてもいないのにそんなにうごくからだよ」
「むぅ、こんなのしらない」
何とかまだ動かそうとして吐息が荒くなる。
「ねぇっ、サクタロウもっ……はぁはぁ、動いてっ」
「どうしようかなぁ?」
朔太郎は何となくいじわるをしたくなってしまった。
さっきまでの勢いをなくし少ししおらしくなってしまった彼女。
「はぁはぁ、ねぇ、おねがいぃ」
「どうやら躾が必要みたいだね。これはさっきのおかえしだっ!」
そういうと彼女の胸元としっぽのつけ根に手をのばす。
右手は彼女の豊かな乳房にゆき綺麗で整った形がゆがませる。
「あ、もう……サクタロウ、ひゃぁあん、あぁ」
甘い響きがぼろアパートの部屋に響く。
そんなこともお構いなしと今度は薄いピンク色をした乳首をつまむ。
「ひぃいぃぃぃいい、そんなとこさわらないでぇ」
「どうしようかな。シラユキさん案外責められるのに弱いのかな?」
不敵に笑いながら朔太郎は乳首をコリコリとつまんだり、
かのじょの大きな胸に吸いついてみたりする。
「あぁぁぅぁぁあん、やぁああぁぁん!」
「よし、今度はしっぽだよっ」
そう言って今度は左手を本来なら尾てい骨であるところをなでる。
まあ人間とちがって彼女のそこには立派なしっぽがあるのだが。
ここは胸よりもさらに性感度が高いのか体をびくっとさせる。
「ぁあ、そこもだめぇ」
ここもやはり気持ちが良いのだろう。
そういってもあまり抵抗せずに身をゆだねている。
こちらも興奮してきて力の加減もわからず一心不乱にしっぽをしごく。
「かわいいなぁ。ほらほら」
「ひぃぃやぁああ、もぉしっぽはいいよぉ。もぉおいいのぉおお
やめてぇええ、もういいっ!らめぇえええぇ!なにかぁ、なにかぁきちゃうぅぅぅうう!」
「あれ、シラユキさん。どうしたの?」
彼女は白目をむきながら、時折来るであろう快感に身をビクッと震わせる。
しばらくして彼女はびっくりしたように目を開く。
「ひどいよぅ、やめてっていったのにぃ」
恥ずかしそうにしながら彼を見る。いまだ二人は合体しているままだ。
「だいぶ濡れてきたからもう動いても大丈夫だよ」
「そう、わかった。動く」
彼女の秘所からはだくだくと愛液が流れ出している。
ねっとりとした液体は朔太郎をさらに興奮させる。
彼女はまたゆっくりと動き始める。

「はっはっ、あぁぁあん、いいよぉ」
そういってどんどんと動きが激しくなってお互いをさらに絶頂へと向かわせる。
シラユキは体を朔太郎にこすりつけるように腰を振る。
「はぁはぁ、なんでこんなに積極的なんですかっ?」
「あぁあ、なんだかわからないのぉお!体が芯から火照ってるのぉ」
シラユキは野性の本能からか発情期の雌のようにさかっている。
騎乗位で朔太郎の上から艶めかしい声を出す。
どんどんと意識が高揚していき、二度目の限界を彼は迎える。
「もっ、もう限界だっ。射精すぞぉおおおお」
そうしている間も動きは止まるところを知らないようだった。
人間と何ら変わらない人体構造を持つ彼女の子宮に精子は一気に放出される。
そうしている間も動きは止まるところを知らないようだった。
「あぁあん、なかがぁ、びゅぅうってぇぇ!」
膣内にだされて彼女は幸せそうに目を閉じながら彼に改めて抱きつく。
本当にかわいいんなぁと思いながら朔太郎はシラユキを抱き返した。
まだ快楽の余韻が続いている中、二人は少し静かに抱き合う。
互いの心臓の音が聞こえる。彼女の美しい胸が押しつけられる。
照れている彼にぐいぐい押しつけながら彼にねぇねぇと聞いてくる。
「赤ちゃんできちゃうかなぁ?」
少し待っても彼は反応がない。
その時にはもう彼は一晩彼女に付き合わされた疲れでもう眠りについていた。
もう彼女の豊かな胸の谷間のなかで寝息を立てている。
「あ、もうっ」
これが彼女の母性本能をくすぐったのか。
まあいいや、とクスッと笑って彼女も眠りについた。
心も体も許した大好きなパートナーのとなりで。