「あ゛~~」
 朝のHR後の賑やかな教室内で、僕は頭だけを机の上に乗せて唸っていた。
 両手は力無くぶらんとしていて、既に体力は大幅に削られ、相当な疲れが溜まっていた。
 原因は、僕の家にいる四神達で朝から玄武をはじめとし僕を求めてきていた。
 白蛇さんは朝弱いのでその時には寝息を立てていたと思うけど、白虎と玄武と青龍さんに3回、計9回は出してるものだから僕自身、自分の体力にも驚いている。
 主たる者、こんな事ではいけない、威厳を見せないと、と思うのだけど実力的には向こうが遥かに上なので最終的には逆らってしまう事に軽く自分が情けなくも感じていた。
 その上、遅刻しそうになり全力疾走で登校の援護攻撃。
「なんとか、しないとなぁ……」
「まぁ、お疲れですか?」
「うん、まぁ、ちょっと………」
 そのうち出しすぎて死んでしまうんじゃないかと思い、深いため息とともに体が身震いした時、僕に聞き慣れている綺麗な声が優奈の耳元に囁いた。
 まさかと思い、ゆっくりと体を起こし目を数回擦って深呼吸をし気持ちを落ち着かせて、声のする方を見ると、軽く驚愕した。
「青龍さん!?」
 そこには、優しげな笑顔で僕を見つめる青龍の姿があった。
 再び目を擦りながら考えた。
 青龍さんは白虎達同様自分の家にいるはずで、それ以前に学校の位置を教えていないのでこの場所を知るはずは無い。
 優奈の周りは綺麗なお姉さんの登場に、男子を中心にざわめいているが、当然目線は顔だけではなく頭の角にも集中しているようだった。
 その中、驚きで声が出ない僕だったが、再び深呼吸をし笑顔の青龍さんに話しかけた。
「ど、どうやって……何でここに?」
「近所の方に教えてもらったんです」
 微妙に震えた声で問うと、青龍さんはニッコりと笑い一言で返すと僕もそれに納得する。
 そして、青龍さんは片手に持っていたある物を僕に手渡した。
「これは?」
「お弁当です。忘れ物ですよ?」
「え? ……えっと……」
 机の横に掛けてある鞄の中を見ると、そこにはある筈の弁当箱が無い事に気づく。
 少し恥ずかしくなって、苦笑しながら受け取ると、青龍さんは何やら僕の顔に顔を近づけてくる。
 何か危険のようなものを感じた、魂剛も微弱に震えて、僕は後ろに下がるが壁に阻まれる。
「え? どうし……そ、それいじょ――」
 言葉で静止させようとした。
 しかし、それは無常にスルーされ、僕と青龍さんの唇が重なった。
 教室内は騒然としたのだろう、ざわつき以上に増し、僕自身もかなり混乱する中青龍さんはゆっくりと離れると再び二コリを笑う。
「では、失礼します主様」
 そう言い残して教室を去っていった。
 少々脳内での整理がついたところで、僕に降り注ぐ男子の殺気に気づいた時には遅かった。
「色々とお話があるから付き合ってもらうか、優奈君」
「……はい」
 今日は一段と疲れそうだ。


 この日の放課後、いつもの帰り道とは違う道を歩いていた。
 理由は、この近くの空き家で火事があるとかで、所謂野次馬というやつだ。
 その空き家は昔ながらの木造で、赤く照らす夕暮れの空には黒い煙が上がっているのが見える。
 現場に到着し、少し息を切らしながら目に映ったのは、既に小屋全体を包んでいる炎だった。
 その周りには消防車が数台並び、消防士さんが消火作業にあたり、僕の他にも近所のおばさんやら野次馬がたくさんいた。
「すごい……」
 炎の勢いは増し、消防士の人は一瞬怯んだ様子だったけどすぐに消火作業を再開するが、一向に炎の勢いは止まらない。
 その時だ、異変を感じたのは。
「ん? これは……」
 鞄と魂剛を持っている手が震えている。
 手が震えてるのではなく、魂剛が震えているのに気づくと周辺を少し警戒した。
 辺りは誰もいなく、また何の気配も感じないが、少し辺りを見渡していた時耳にある音が聞こえてきた。
 それは笑い声、小さげではあるが確かに笑い声が聞こえる。
「どこから……」
 声のする方向、それは上からで見上げると電柱の上に誰かいた。
 周りの人は気づいていないらしく、しばらくその人を見ていたけど、笑っている人も僕に気づき跳んで降りてきた。
 この時点で、人ではない事がわかり、目の前に現れたその人は女性で、火のように真紅の瞳に、長く紅い髪の毛の後ろ髪は何かで結ばれている。
 その人は僕より身長が高く、青龍さん同様お姉さんといった感じで、慎重さのせいか少しかかんだ状態で僕の顔を覗き込んでいる。
 美人の女性の顔が近づいてきたので、少しドキリとし、半歩ほど後退ると赤髪の人は口を開いた。
「お前、オレが見えるのか? 普通の人間には見えねえようにしてんのに」
「ざ、残念ながら……見えますけど」
「なるほどねぇ……ちっと付き合え」
「え? ちょっ!」
 女性だけど一人称が”オレ”なその人はそう言うと、白虎達のように眩く体を光らせ大きな紅い鳥になった。
 驚く僕だけど、その前に鳥の足に体を掴まれそのまま大空へと飛び立った。
 暴れれば落ちるので大人しくしていると、やがて草のの上に落とされ背中に痛みが走った。
「さて、ここなら誰もいねえな」
 背後で光を感じると、その直後赤髪の女性の少し乱暴な声が聞こえる。
 そのまま起き上がろうとするが、片足で胸を踏まれ地面に押さえられて仰向けの状態になる。


「あ、あの……ここは何処ですか?」
「近くの山だ。この時間は誰もこねーから安心しな」
「全然不安なんですけど」
「んなこたぁどーでもいいんだよ。ちょっとお前に聞きたいことがある」
 片足で僕を押さえつけながら、その人は顔を近づけ聞いてくる。
「まずはお前……女か?」
「男です」
「んじゃ女男。お前から白虎と玄武と白蛇、それと……あの青龍の主だろ?」
 ”あの青龍”、その響きに多少疑問に思うけど、今は下手にこの人を刺激しない方が良いと判断して、正直に頷いた。
 しかし、ここで何故この人がそんな事を知っているのかという疑問も生まれたが、その答えはすぐに出た。
「なるほどなぁ……お前から青龍のむかつく力を少し感じたからまさかとは思ったが……」
「あの、あなたは?」
「オレ? 朱雀」
 短い言葉で自己紹介を果たす朱雀(すざく)さんの名前は、やはり四神の一体と同じだった。
 それより青龍さんの事が嫌いのようだけど、今は僕の危機脱出のほうが最優先で、首を動かし魂剛を探す。
「あの刀なら、ほれ、向こうに」
「え?」
 魂剛を探していると言うことに朱雀さんも気づいたのか、ここから少し離れた所を指差すと地面に魂剛が落ちていて手も届きそうになかった。
 魂剛があればどうにかなったのだけど、取れないと思うと体の力が抜けていくようで、そんな僕を朱雀さんは楽しそうに見下ろしていた。
「さてと、お前どうするよ?」
「え? ど、どうするって?」
「お前の武器っぽいあの妖刀は向こうっかわ、動きも封じられて生かすも殺すもオレ次第。ここで焼け死ぬか、主の試練を受けるか、10秒やるからどっちか選べ」
「し、試練!? ちょ、それは……」
「いーち、にー、さーん……」
 どうやら朱雀さんは人の意見を聞かないらしい。
 試練と聞き驚くも、朱雀さんは既に秒読みに入り片手には炎の玉が形成され大きくなっていく。
 命の危険を感じた僕は、死にたくないので試練と受けると言わざる負えなかった。
「なるほど受けるか。んじゃさっそくやるぞ」
 朱雀さんは数えるのをやめ、炎の玉を消し、しゃがんで僕のズボンを乱暴にパンツごと脱がす。
 あまりにいきなりなので、体を起こそうとするけど再び立ち上がった朱雀さんの片足に押さえられ再び地面にひれ伏した。
「お前は大人しく寝てろ。それとも塵一つ残さず消滅してぇのか?」
「ひっ……」
 朱雀さんは妖しく笑みを浮かべながら片手を挙げると、手のひらから物凄い大きな炎の玉を形成した。
 逆らったら殺されると感じ、この時点で僕は何の抵抗力をなくした。
「ふん、それでいいんだよ。にしても、女っぽい顔の割にはなかなかのもん持ってんなぁ、ん?」
「ひぅっ!」
 抵抗のなくなった僕を見下ろしながら、僕を踏んでいる足のソックスを脱ぐと、数歩下がると不意に半立ち状態の肉棒を踏んだ。
 お腹方向に踏まれ、痛みも確かに感じたけど、それ以上に快感に似た刺激が体に伝わり声が出てしまう。


「なんだ? 一気に硬くなりやがったな。足で気持ちよくなるなんざ、とんだ変態野郎だ」
「ぅぅ」
 それに加えて何だか侮辱された気がしたけど、それでも肉棒は完全に硬くなり亀頭から透明な液も出始め朱雀さんの足を汚しつつあった。
 そんな自分が情けなくなって、目を瞑り直視しないように首を横に向けるも、弾力のある肉厚な足により肉棒から快感が押し寄せてくる。
 透明液により滑りもよくなり、ぬちゃぬちゃと言う音を流しながら足が前後に動いている。
「ぁ……う、くぅ……」
「ふふふ……ナニ付いてなきゃ女みてぇ。そんなにオレの足が良いのか?」
「……」
「良いのか? どうなんだ? 言え」
 足を動かしながら、朱雀さんの口調が少し怖くなったようで、周囲の温度があがり目を開けると再び巨大な炎が朱雀さんの手の上に形成されていた。
「……き……気持ち、いいです……」
 言いたくなかった、唇を噛み言うのを我慢していたけど、殺されるよりマシなので悔しいけど言うと、朱雀さんは満足そうな表情を浮かべる。
「そうか、正直なことはいい事だぞうん。んじゃ、これはどうだ?」
 朱雀さんが足の動きをやめると、背中部分が鳥になった時のように光ると、赤く大きな翼が姿を現した。
 その容姿は、鳥と言うよりも天使に近く、翼を羽ばたかせると朱雀さんは宙に浮く。
 そして少し飛んだところで、両足の裏で肉棒を挟み、翼を小刻みに羽ばたかせ低空の位置で固定した状態で肉棒を挟んだ足を上下に動かし始めた。
 足でのしごきは初めてなので手や口等とは違う快感に身を震わせているしかなかった。
「ほれほれ、顔そむけてねぇでちゃんと見ろよ。足で気持ちよくなってるお前のナニをさぁ」
「っく……」
 朱雀さんの言われたとおり、僕は足でしごかれている自分の肉棒を見る。
 亀頭から透明液が溢れ、両足素足になった朱雀さんの足は汚れているが、それとは別の場所に視線がいく。
「ほれ見ろぉ、お前の表情見てたらオレもこんなになっちまってる……」
 朱雀さんは足を広げている状態なので、一枚の黒い布に覆われた秘所がバッチリ見えていた。
 指の先に火を出し朱雀さんが灯りを作ると、その部分は既に濡れて僕の足にポタポタ落ちていた。
「このまま足に出して燃え死ぬのもなんだろ? 出すならココで出してみね?」
「そ、それは」
「どうした? 早く言わねえと、このまま出しちまうぞ?」
 朱雀さんは妖艶な笑みで聞き足のペースが早くし、僕はブルッと快感に震え射精感が脳裏をよぎった。
 しかし、射精しようとするもその前に足のペースが急激に落ち射精感が遠のいていく。
 これでは生殺しであり、朱雀さんは試練と言いつつ僕で楽しんでるに違いないと勝手に確信した。
 しかしそう思っても逆らえないことには変わりなく、僕はゆっくりと口を開いた。
「す、朱雀さんの……中に、入れ……入れさせてほしいです……」
「そうそう、そうやって素直に言えばいいんだよ」
 自分でもよく言えたと思う台詞を言うと、朱雀さんは足を開放し翼を羽ばたかせゆっくりと降り僕の上に跨いだ。
 そして片手で肉棒を掴むと、そのまま腰を下ろし一気に肉棒を受け入れる。
「んっ! くっ、結構、でけ……痛っ! ……? あ、間違えた」
「くっ!」
 深く根元まで受け入れ、朱雀さんも翼を大きく広げ口からは唾液が一筋流れて身を震わせている。
 しかし、やけにキツく、また朱雀さんの”間違えた”というフレーズが気になったので首を動かし結合部を見てみた。
「んなっ!」
 お互いが繋がっている箇所を見て驚愕した。


 そこは朱雀さんの秘所ではなくお尻の穴、所謂アナルと呼ばれる所だった。
 結合してる所にも驚いたが、それ以上に朱雀さんの穴はまるで握り潰されるのではないかというくらい締め付けてくる。
「す、朱雀さん、一度、抜いて」
「別に、このままでもいいじゃねえか、それに、ココも気持ちいいだろ?」
 朱雀さんは僕の胸に両手を置き前かがみになり腰を動かし始めた。
 僕の透明液のおかげなのか割りとスムーズに動き、結合部からの卑猥な音とお互いの肌が打ち合う音と朱雀さんの喘ぎがこの空間に響く。
「くあっ! あくっ、んああっ! い、いいっ! ふああっ!」
「す、朱雀さん……」
「も、もうちょいがんばりなっ、んっ! すぐにっ、ああっ、出したら、もったいな、いっ! はああんっ!!」
 今までもう一つの穴ではした事のなかった僕は、再び未知の快感に身を震わせ、今にも出しそうだけど唇を噛み耐える。
 朱雀さんも先ほどまで余裕の様子だったけど、今は激しく上下に動かしただ喘ぐだけ。
 朱雀さんの秘所からは、朱雀さんが動くたびに愛液が溢れていて、やがて朱雀さんは自分の指を入れ前後に動かし始めた。
 すると、肉棒を咥えている穴の締りが増していった。
「ああっ! ど、どうだ? こんなの、白虎や玄武のガキには、できないだろっ? んあっ、あいつにだってっ、んんっ、ヤベっ」
 僕の肉棒を受け入れていた朱雀さんが少し身震いすると、一層激しく腰を動かし始めた。
「んんんっ! だ、だめっ、止まんないっ! こ、こんな、奴にっ、あっ。あああああぁぁぁぁぁぁっ!!」
「くぁっ! で、出ちゃ、うっ!」
 そして朱雀さんの叫びとともに、肉棒はこれまで以上に締め付けられ秘所からは愛液が噴出し、僕も我慢の限界を向かえそのまま射精する。
「んくぅっ! で、出てる……この熱さ……とてもいい、ぜ」
 朱雀さんは射精を肉棒の根元まで咥え込み受け止めて、口元は満足そうに笑みを浮かべていた。
 今日散々出したのにも関わらず、すごい量の精子が流れ、射精が終わると朱雀さんはゆっくりと腰を上げ肉棒を抜き取り僕の上にそのまま寝る。
「はぁ、なかなかしぶとかったな……オレが先にイッちまった」
「す、すみま、せん」
 お互い息を切らし、朱雀さんが見つめる中なぜか謝ってしまった。
 その謝罪に、朱雀さんは噴出して笑い今まで見せなかった優しげな笑顔で笑った。
「何で謝るんだよ? お前は試練に勝ったんだ、もっと偉そうにするとかしろ」
「す、すみません」
「あーやーまーるーなー!」
 思わずもう一度謝ってしまうと、今度は僕の頬を両手でつねり上下左右に引っ張り始めた。
 頬の痛みに涙を浮かべて、何度も謝ると朱雀さんは笑って開放し立ち上がった。
「まっ、どんな奴でもオレの試練に勝ったんだ。世話になるぜ女男」
「は、はぁ、よろしく。あと僕の名前は」
「さて、まずは飯だ。おい女男、早くお前の家に案内しろよ、なんか食わせてくれ」
「ちょっと待って。まずズボン」
 という事で、また新しい四神が家族となった。
 ズボンを穿き落ちている鞄と魂剛を回収した後、鳥形態の朱雀さんに掴まれ飛んで家に帰る。
 今後の自分の体力に更に不安を感じながら……。

「朱雀もか……人間風情がなかなかやる……」
 その帰りの途中、誰かの声が微かに聞こえ、魂剛も僅かに震えていたが僕は気にしなかった。


 更にその後の朱雀さんというと、
「ただい――」
「ゆ~なぁ!」
「白虎、痛いよ」 
「助けて~、また朱雀が変なジュース飲ませてくる~」
「変とはなんだ~? 酒は立派なお飲み物様だぞ~、ほれ、玄武も飲め」
「またお酒代が……」
 かなりの酒好きということが判明した。

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最終更新:2006年12月03日 15:33