小学生の頃、俺はクラスで飼うことになったメスの仔うさぎの飼育係になった。
誰もやりたがらない係というものは必ず存在し、俺は半場押し付けられるように任されて、正直めんどくさいと思いながら嫌々やっていたものだ。
でも、次第に愛着がでて、卒業するときには少し泣いたりもした。
そんな思い出も、忘れ去られようとしていた時、そいつは来た。
「……おきて……おきてください……」
「ん……ぁぁ? だ、だれ、だ?」
バイトが終わって、果てしなく疲れた。
一人暮らしの俺は、アパートから帰ると、飯も食わず風呂も入らず、電気付けっ放しで敷きっぱなし布団の上に泥のように眠っていた。
何時間くらい経っただろうか、俺の体を優しく揺する感触がする。
俺は寝ぼけ眼だが考えた、一人暮らしなんだから誰かいるのはありえない。
「起きてくださいよ……」
尚も揺るられるが、完全に目が覚めても俺は寝たフリをしてその場をやり過ごそうとした。
「起きて、ください……ぐすん……」
「……起きたよ」
しかし、俺を呼ぶ声が泣き声になってきた。
女の子のような声はだんだんとトーンが落ちて、俺の胸には水が一滴落ちたようだ。
さすがに泥棒や空き巣といえど女の子を泣かせるのは何か男としてどうだろうと思い、尚且つ口調はひ弱そうなので襲ってきても俺でも楽勝だと思い、仕方なく体を起こす。
「おはようございます~」
「あ、いやおはようじゃないでしょ」
外は真っ暗。少なくともおはようと言う挨拶は間違っている。
しかし、それ以上に俺を揺すっていた女の子に驚いた。
白い髪の毛、赤い瞳、少し童顔でにっこり笑っているその娘は、裸だった。
その姿にすぐさま反応してしまうわが息子が情けない。
「だ、誰だ?」
「覚えていないんですかご主人様?」
「ごしゅ……何だって?」
「だから、ごしゅじ――」
彼女が答える前に、俺は台所で顔を洗った。
夢だ―目の前に裸の可愛い女の子がご主人様って俺を呼んで色んなプレイをする―そんな俺の欲望が作り出した夢に違いない―そう思い、タオルで顔を拭いた後目を擦って布団に戻る。
「どーしたんですか?」
「……」
とりあえず頬を引っ張る、夢ではないようだ。
じゃあ現実……頭が痛くなってきて俺は頭を抱える。
「誰だ? 本当に誰だ? 新手の新聞屋か?」
「違いますよ? 私は貴方のうさぎです。覚えてません? うさぎのウサ子です」
「う、さぎ?」
にこりと笑い言い放つ彼女。
確かに、俺は小学生の頃白いウサギの世話をしていた頃があり名前も一致し、目の前の如何にもな名前の彼女、ウサ子はそのうさぎと豪語している。
「ずっと、会いたかったんです……」
「うわっ、ちょっとやめ――」
あらゆる意味で混乱する脳を何とか沈めようとしていた時だ。
ウサ子が不意に俺の口に自分の口を重ねてきた。
そのまま俺の上に乗り押し倒し、口を離すウサ子は涙を流していた。
いきなりのキス、そしてなぜ泣いているのか、そんな事で俺の脳裏はさらに混乱し、ウサ子は口を開いた。
「やっと、会う事ができました。ひっく……わたし、ずっと会いたかったんです……」
赤い瞳からはウサ子が喋るたびに涙が流れ、俺の頬に落ちる。
「ご主人様が、いなくなって、私はろくにお世話もされてもらえず……」
「だから、俺の所に?」
「はい、私を愛してくださったのは、ご主人様だけでしたから……」
ウサ子は泣きながらも嬉しそうに微笑んでいる。
俺も混乱する中、何とか事態を飲み込めた。
ようは、俺が卒業して以来ずさんな飼育しかされず、それが嫌になってここに来た、という事だろう多分。
「うさぎは、寂しいと死んじゃうんですよ? だから、ご主人様を捜している時は、とても心細くて、寂しくて……」
「お前」
「でも、寂しいのも今日で終わりです」
「は? 終わりっておま――」
再びウサ子は口を押し当ててくる。
今度はウサ子の舌が俺の口内に侵入し、味わうように唾液を吸い、呼吸も儘ならない程激しく絡める。
酸欠になる寸前まで絡められ、口を離されると俺は咳き込んだ。
「だから、寂しい時間の時だけ、それ以上にご主人様を感じさせてください」
しかし、俺が苦しそうなの事などお構いなしに、ウサ子はそう言うとすばやく俺の下半身に移動した。
俺も抵抗しようと手を伸ばすが、その前にトランクスはずり下げられ、すっかり立っていた分身を口に咥える。
その快感に、ウサ子の肩を掴んでいた両腕は地面に落ち、俺はウサ子にされるがままになってしまっていた。
「ちゅっ……んんっ、ご主人様? お疲れのようなので、私に任せて寝ていてくださいね? んっ!」
ウサ子は俺に言うと、再び分身を咥え頭を上下に動かす。
ざらついた舌の感触が伝わり体が震える。
分身から出る透明液を音を立て飲み、舌は分身全体を嘗め回したり、亀頭を重点的に嘗めたり、口から放し袋を嘗め回しながら手でしごく。
俺も快感に声が漏れ、その声を聞いたウサ子は嬉しそうに目を細め一層舌を絡める。
「じゅる、んはぁっ! ごしゅじんさま、気持ちいいんですね、んじゅ、こんなにいっぱいっ。袋もあがって、先端も大きくなってますよ?」
「っく……」
「もう出るんですね……いいですよ、ご主人様の欲しいです……んんっ! ぢゅぶっぢゅぶっ、じゅるるるるるっ!」
「くぁっ! も……出っ!」
ウサ子がトロンととろけた瞳で口内に唾液を溜め、俺の透明液と共に一気に吸い上げた時、俺は我慢しきれず精をウサ子の口内に放出した。
「んんんっ! んくっ、んくっ、い、いっふぁい……んくっ!」
一瞬表情を歪めて俺の精液を受け止めるウサ子は、そのままゆっくりと頭を上下に動かしながら精液を飲んでいく。
「ぅぅ……」
長く射精は続き、ウサ子が全ての精液を飲み終え分身から口を離す。
その表情はとても嬉しそうだった。
「私で出して頂いてくださったんですね。でも、まだ元気」
にっこり笑うウサ子は、射精後にも関わらず再び硬くなり始めている分身を再びしごきだした。
射精後の分身はかなり敏感になっており、ブルッと体が振るえ分身は完全に硬さを取り戻した。
「では次は、こちらでいただきます。私も、もうこんなになっちゃいましたから」
「ちょ! 待て!」
ウサ子は片手で俺の分身を掴むと、そのまま俺の上に跨ぎ既に濡れている秘所にあてがい始めた。
俺は今まで以上に口調を荒げて止めようとするが、ウサ子はそのまま腰を沈め始め、分身はウサ子の中へと入っていく。
「んっ! っく! 大きい……」
ウサ子は眉根を顰めて分身を受け入れていく。
そして一気に腰を沈めると、ブチッと言う感覚が体に流れウサ子の膣内は分身を握り潰すかのように締め付ける。
「痛っ……!」
「お、お前……まさか」
ウサ子自身も、先ほどのとろけた表情とは打って変わり痛々しい表情を浮かべていた。
結合部からは一筋の赤い液が流れている。
「や、やっと、ご主人様と、ひ、ひとつになれまし、た」
「初めてだったのか?」
「は、はい……」
「大丈夫?」
「し、正直、痛いです。けど、それ以上に嬉しい……また、私で気持ちよくなって、ください。んあっ!!」
赤い瞳に大粒の涙を浮かべながら、本当は痛いだろうに賢明に笑みを浮かべるウサ子。
彼女は腰を動かし始めた。
「んっ! あぅんっ!」
「ぅっ……くっ」
結合部からはお互いの液とウサ子の血でグジョグジョと卑猥な音が流れ、最初こそゆっくりだったウサ子の腰使いは徐々に激しくなっていき、今では跳ねるように腰を動かしている。
「ああんっ! んはっ! っくっ、んあぁっ! ど、どーですかぁ? くはぁっ!」
「う、ウサ子、もう少しペースを……」
「む、無理ですぅ……私っ!」
ウサ子は両手を俺の胸におき、前かがみになるような体勢で腰を振り続けている。
処女な為か、膣内はかなり締まり膣壁で分身を擦る。
「ご、ご主人様ぁ! き、気持、ちい……気持ちいいです」
やがてウサ子は上半身を抱きつくようにしてくる。
既に処女幕を破られた痛みより、快感の方が勝っているらしく、ウサ子は再び俺と激しくキスをしてくる。
俺もウサ子の口内に舌を絡め、頭を左右に振りながらお互いの唾液を交換し、腰を動かし突き上げる。
「ひゃっ! ご、ごしゅじ……はんっ!! んちゅっ! くぅんっ!」
俺から送られる刺激に、ウサ子も身を痙攣させ、尚も一層腰を動かす。
その快感に俺は射精感を覚えた。
「んああっ! す、すみませ、ん、わたし、先にイッちゃっ! あ……あ、あああああああぁぁぁぁ!!」
先に絶頂に達したウサ子。
それにより膣内は一層締め付けを増し、俺もウサ子の膣内に精液を流し込む。
絶頂の中膣内で射精を受け止め、ウサ子は俺にしがみつく様に身を痙攣させていた。
「ご、ご主人様……とても熱い……嬉しいです」
射精を終え、その予兆に浸るウサ子は嬉しそうに微笑んでいた。
そしてゆっくりと俺の分身を引き抜くと、結合部だった箇所からは俺の精液とウサ子の愛液が混ざったのが流れ布団を汚す。
ウサ子は俺の横にぐったりと横になり、彼女の息遣いが感じが。
「ハァ、どうでしたか?」
「ああ、とても……」
「そうですか、うれし、い、で……す……」
「ん?」
満足そうなウサ子の声。
その声はやがて静まっていき、聞こえなくなる。
ふと横を見ると、彼女の吐息と共に可愛らしい寝顔がそこにはあった。
そして、俺にも急激に眠気が襲いそのまま瞳を閉じた。
翌日、大学もバイトも休みだった俺。
夢かと思ったが、確かにそこには彼女がいた。
ウサ子は朝から俺を求めてきた、今まで離れていた時間を取り戻すように。
そしてウサ子はこの日以来、家に住む事になりました。
―完―
最終更新:2006年12月03日 11:36