「はあ~ぁ、メンドクセーなぁ」
 ある山奥でカズマは深い溜め息を吐いた。
 服装はいつもの適当な服、山登りに来たわけでもない。
 だけどいくら面倒でもカズマはここに来なければならない、何故なら仕事だから。
 今日も今日で妖怪退治。
 ここ最近はカズマもそのほかの人間もこんな感じであるが、カズマ自身除霊などは得意ではないので妖怪退治、化け物退治が丁度いい仕事なのだ。
 とは言っても、カズマもこのところ連日で本業の仕事をしているので、元から嫌だったのがますます嫌になりやる気も出ないでいた。
『これで何度目? そのメンドクセーって』
「うるせーよ」
 ゆっくりと欠伸しながら山を登っていくカズマに話しかける女の声。
 だが、彼の周辺には人などいない。
 話しかけられ、カズマは右手に持っていた銃に話しかけた。
 そう、彼に話しかけたのは人ではなく彼の仕事道具、赤い妖銃の『シエル』。
 シエルが話す度に、僅かにシエル自身が光る。
 傍から見たら銃に話しかけているやばい男に見えるカズマだが、ここは人が訪れない山の奥なのでカズマは遠慮なくシエルと話していた。
『大体、あんたからはやる気が見られないよ。もうちょっとやる気出したらどう?』
「だからうるせーって、面倒なもんは面倒なの」
『あっそ……まっ、死なない程度に頑張りな』
「へいへい」
 シエルがカズマの危険、もしくは強い力に反応し震えている。
 どうやら目的の妖怪は近いことに、カズマはもう一丁の青い妖銃『ガリュー』を左手に持った。
「今日も頼むぞガリュー」
『ちょっと、あたしには!?』
「まぁ、適当に使わせてもらうって」
『…………来た』
 明らかにシエルには適当なカズマに、今まで黙っていたガリューが彼らに話しかけた。
 その直後、数本の木々がなぎ倒されたと同時に、カズマたちの前にそれは現れた。
「………なんか、色っぽい妖怪だな」
 思わず出てしまったカズマの言葉。
 そのとおりと言うべきか、カズマ達の前に現れた妖怪は蛇の妖怪だ。
 上半身は黒髪の美しい人間の女、下半身は太く長い蛇の尻尾。
 折られた木を下半身で巻きつけ一瞬で砕くことから、巻きつかれたらまず骨をバラバラにされるだろう。
 さらに、妖怪の腕は人間のものだが肘から下が蛇の頭となっており、蛇女の大きさはカズマなどよりも遥かに高くでかい。
 だが、それよりも上半身は裸の女、露出した胸にカズマは少し目のやり場に困った。
「なるほどな……」
 そして依頼内容に納得した。
 六合から伝えられた依頼内容には、この山に入った若い男が行方不明となり白骨となって発見される。
 そして微笑みながらカズマを見る蛇女の目は発情したサン等に似ていることから、目の前の蛇女は性的な意味で襲っていたのだと確信にも似たものを得た。
『おいカズマ……まさかあの蛇に襲われたいなんて思ってないよね?』
「そ、そんなわけないだろう!」
 シエルに図星をつかれたカズマは声を裏返させ反論した。
 大きさを除けば、相手は美人のお姉さんだ、この際下半身や手が蛇とかはカズマは気にしない。
 ガリューは軽く溜め息を吐き、シエルは焦るカズマをいじっていた時、欲求が我慢できず蛇女はカズマに襲い掛かった。
 そしてカズマもガリューの銃口を蛇女に向けた……




「あ゛ぁ~つかれた~~!」
 仕事も無事終わり、山のふもとの旅館にある自分の部屋で布団を敷き眠っていた。
 激しい戦闘だった。
 相手はでかい上に強力な毒を持っており、カズマは珍しく苦戦した。
 それでもガリューの力を借りて無事退治に成功、蛇女は天后、天一により連行された。
 風呂も入り、ビールも飲み、録画していたアニメも見てカズマは今まさに眠ろうとするが、次の瞬間阻止された。
「カズマー! ごはーん!」
 部屋の襖を勢いよく開け、寝ているカズマに飛び込んだ蝙蝠娘ヘル。
 彼女のダイブに、かなりイラっときたカズマは、眠ったまま自分に擦り寄るヘルの頭に思いっきり拳骨を入れた。
「いだぁ……」
「サン、連れて行け」
「はい……いきますよヘル」
 カズマから少し距離を置き、頭を両手で押さえてヘルは蹲る。
 そして再度布団にもぐりこんだカズマは、後から入ってきたサンにヘルの連行を命ずる。
 サンはヘルの手を取って、半分引きずるように彼女をカズマから引き離し、その間ヘルは暴れていた。
「か、かずま~、ごはん~~!!」
「今日はサンのを吸え」
「そうですよヘル。カズマさんはお疲れなのですから、今日は私のを」
 そしてサンの言葉が終わる前に彼女達はカズマの部屋から出て行った。
 ヘルも渋々了解し、そのまま自分の部屋に入っていった。
 ようやく静かになり、カズマもゆっくりと目を瞑った。
「……くちゅんっ!」
 最後に大き目のくしゃみをした後、カズマは深い眠りに入っていった……

「ここは」
気がつけば、カズマは見覚えのある場所に立っていた。
そこはカズマが高校生のころ通っていた高校の屋上で、空は快晴、雲一つ見えない。
なぜこんな所にいるかはカズマには分からないが、ただ分かることもいくつかある。
まず、これは夢だということ。
自分が泊まった旅館からはどんなに頑張っても、丸一日は掛かる距離があるし独特の空気というものがそう感じさせている。
そしてもう一つは、夢は夢でも誰かに操作させられている夢だということ。
簡単に言えば、カズマが見ていた夢を誰かが弄くってこの場所に彼を呼び出した。
ちなみに呼び出される前は、カズマは彼女達との出会った夢を見ていた。
そして、カズマを呼びだした者もその一人、いやその一体だった。
「……俺に何の用だ? シエル」
 先ほどから太陽が照らしているというのに、カズマには陽が当たらない。
 何故ならば大きな物体が太陽の光を遮っているから。
 そして、それにカズマは少し面倒臭そうに、屋上の入り口の上にいた赤い竜に話しかけた。
 その言葉と同時に、赤き竜は表情一つ変えず大きな翼を広げて羽ばたき、巨大な身体を宙に浮かせる。
 そして、竜の身体は赤く眩く光り、そのままカズマに近づいていく。
 光を直視できず目を瞑るカズマは、光が治まると目をゆっくりと開けた。
 彼の目の前には、竜の姿はなくその代わり腰まである赤い長髪の女が立っていた。
「なんだよ?」
 カズマは少し後退り、女もそれに合わせて距離を保つ。
 いや、少しずつカズマに近づいていく。
 黙ったまま、真紅の瞳でカズマの顔を覗くように見る女にカズマは顔を横に逸らした。
 女は美しい。その瞳を見続けていると吸い込まれそうな錯覚を覚える。
 ただ人間ではない。背中から生えている竜を思わせる大きな翼に尻から生えている長く鉄のように硬そうな尻尾。
 上腕、上腿から下は鉄の鎧のようなものになっており、手と足の指は刃物のように鋭い。
 長い横髪から見える尖った耳の上には、先が正面を向くように湾曲した太く赤い角。
 完全に人間ではない、ついでに首には首輪のようなものまである。
 だが、腕や脚以外は人間に似ている、胸も秘所もカズマから丸見えであった。
「じ、人型になるんなら、前隠せって言ってんだろが……」
「おや、やっぱり意識するんだ」
 視線を逸らしながら言うカズマに女は微笑みながら、鋭い指でカズマの頬に触れる。
 そして無理やり正面を向かせ、カズマの顔と目と鼻の先まで顔を近づけたこの女もシエル。
 彼女はシエルが人型になった姿。
これは元々彼女やガリューの能力であり、似たような存在の例に“魂剛”という妖刀がある。
 ただ、今となってはこういった夢という世界か、カズマに解放してもらうしかこの姿になることはないが。
「ち、近い、近いから」
「近づけてるの。ほら、もう少しで唇がくっ付いちゃうぞ?」
「だあ~、バカやめろ。さっさと本題を言えっての!」
「これも本題、なんだけどねぇ……まぁいいか、まずは聞きたいことがある」
 シエルはカズマから少し距離を置いて、腕を組んでカズマを見下ろす。
 ちなみに銃の時はカズマが圧倒的に大きいが、竜、人型のシエルはカズマよりも背が高いので見下ろす形となる。
 自分の夢なのに、何故か体の自由が利かなくなり始めたのに疑問に思いながら、カズマはフェンスに背中を預けて頷いた。
「カズマ、今日なんであたしを使わなかった?」
「はい?」
「何でガリューばかり使ったんだと聞いてる」
 シエルの表情を見るとかなりお怒りの様子。
 カズマは今日の仕事のことを思い出し、そして自分がガリューしか撃っていなかったことを思い出した。
 むしろ、一発一発の威力が高く連射性も低いシエルよりは、威力は落ちるが拡散、ホーミングするガリューの方が使いやすいし無駄な自然破壊をしなくて済むのが事実。
 カズマの妖銃は、特別な弾にシエルとガリューの力を使って撃つというもの。
 ガリューはまったく気にしないが、シエルは自分を撃たないのが嫌い、いや大嫌い。
本人曰く『何だか知らないけどすとれすが溜まる』
 よって、今のシエルはほぼ最高に機嫌が悪く、カズマを尋問するために夢を操作したのだ。
 カズマは正直にガリューの方が使い易いからと言うものの、そんな事でシエルが納得するはずもなかった。
「ほう、なるほどねぇ。いつだったか前にも言ったよね、あたしは絶対使えって。カズマの世界で言うヤクソクだ。ヤクソク破ったらどうなるんでしたっけ?」
「ごめん、覚えてない」
「ほう」
 正直に答えるカズマ、組んでいた腕を下ろしゆっくりと彼に近づくシエル。
 そしてシエルが一度指を鳴らす。
 すると、カズマは不意に身体の力が一気に抜け、その場に立っていられなくなりフェンスに凭れるように座る。
 更にシエルが軽く指を振るうと、カズマの身体は中を浮き入り口の壁に凭れ座らされた。
「ち、からが、シエル、おまえ、何かした、だろ?」
「あぁ、そうだ。どうせヤクソクも覚えてないだろうと思って、ちょいと弄った」
「はやく、もとに、もどせ……」
「いいのかな、そんな口きいて。どんなに優れていようが、竜に敵うと思うなよ人間」
 言葉も途切れ途切れになっているが、カズマは余裕なシエルを少し睨んで言う。
 だが彼女の言うとおり、人間が竜に敵うのは難しい。ただでさえ、今のカズマは身動きすら取れない。
 なので、どんなに言葉で言っても無駄な事。それはカズマにも分かってはいたが、何となく悔しいので言葉の抵抗を続けた。
「うるさいよ、悪いのはカズマでしょ? あたしとのヤクソク破ったんだから」
「ぅ……それは」
「前も言っただろ? ヤクソク破ったら、罰だって。なに、少し痛いだけ。男だったら我慢」
 翼を羽ばたかせ、シエルはカズマの至近距離に降りる。
 そしてカズマの言葉を無視しつつ、赤い瞳を楽しそうに少し細めて片腕を空に向かい上げる。
 今から彼女に何をされるか、カズマには分からないが彼女から恐怖のようなものを感じる。
 その直後、シエルは腕を振り下ろし、鋭い指でカズマの上半身の服を引き裂いた。

「うわっ!」
 水音とカズマの悲鳴が森の中に響いた。
 カズマは川辺で遊んでいた時、不意に足を滑らせ尻から川に転んだ。
 服はずぶ濡れ、ズボンのみならずパンツも致命的だろう。
 こんなことが知れたらまた九尾達に叱られると予想し、カズマは涙目になった。
「ったく、仕方ないチビスケだね、ほら」
 そんな彼を呆れ顔で見ながら手を差し出す一人の女。
 彼女は人間ではない。尻尾や角、翼に彼女の両手両足がそう物語っている。
 だがカズマは怖がることなく、自然にその手をとり起き上がって岸に上がった。
「ほら、大丈夫? 服脱ぐ、風邪引いちゃうからね」
「だ、大丈夫だよ、すぐに帰って着替えれば」
「いいからあたしの言うとおりにしな、あんたに倒れられるとあたしが困るの。ほら、脱がせてあげる」
 女はその鋭く大きな手で濡れたカズマの服を掴む。
 だが、カズマが少し抵抗していることもあるが、何分力が強すぎるのでカズマの服はビリビリに破れてしまう。
 しばらく沈黙が続いた。女の額からは汗が一筋流れる。
 そして、風が吹き体が濡れているカズマは体を震わせくしゃみをした。
「うぅ……」
「ごめん、手加減って得意じゃなくてね。あ、ほら、あたしが家まで送ってってやる。ガリューも適当に帰ってくるだろうしさ」
「わっ! ちょっと……」
 女に抱きかかえられ、上半身裸のカズマは驚く。さらに顔も赤くなった。
 彼女の両手両足こそは、鉄のように硬いが胴体は人間そのものであり若干人間の体温より高い。
 とはいえ、薄い布のようなものは着ているが、やはりカズマも男の子なので綺麗な女に抱きかかえられると意識はしてしまう。
 翼を羽ばたかせ、カズマの家に向かう女は彼の心情など知る由もないが。
「少し寒い?」
「うん、大丈夫。シエルが暖かいから丁度いい」
「そう? ならもう少し早く飛ぶからね」
「お、落とさないでよ?」
 カズマの問いを無視しつつシエルは更にスピードを上げた。
 口は少し乱暴だが、カズマにとってシエルは優しいお姉さんだった……そう、彼が幼い頃までは。

 ぼーっと昔のことを思い出しながらカズマは空を見ていた。
 自分の夢の中で思い出に浸るというのも何だか可笑しな話だが。
「はぁ……」
 思わずため息が出てしまうカズマは、いつからシエルはこんな風になってしまったのだと、ゆっくり視線を下に下げた。
 彼の目には、カズマの体を舌で刺激する竜のお姉さんが映っていた。
「ん? どうした、またキス? 仕方ないね」
「……んぅっ」
 カズマは何も言っていないが、シエルは気にせず唇を重ねる。
 体の自由が利かないのだから、仮に逃れてもすぐに無理やり正面を向かされてしまう。
 というより、横を向けば頬や耳を刺激してくるため、カズマはどうしようもなく口内に入ってくるシエルの舌を受け入れるしかない。
「んッ、ふぅッ……一方的ってのも偶にはいいもんねぇ。ちょっとつまらないけど……」
 シエルは一度口を離し、囁くようにカズマに言うと再び唇を重ね舌を絡ませる。
 彼女の翼は左右に広がり、尻尾と絶えずゆらゆら動いており、爪というより刃のような指の先で起用にズボンを脱がしている。
 こうして見るとシエルの成長が少し伺えるが、カズマにとってはどうでもいい事。
 早く目が覚めろ俺! と、カズマは心の中で祈るばかりだ。
 やがて唇が離れ唾液の糸が作られたが、それも舐め取ってシエルは体をカズマの下半身に顔が来るよう移動し始める。
 すでにズボンは脱がされ、というより途中から面倒くさくなって上半身同様ズボンもパンツもボロボロで、そこからそそり立った彼の肉棒が姿を現していた。
 どうやらこれもシエルの仕業らしいとカズマは思う。おそらく体だけを動けなくし、送られる快感だけを残したのだろう。
 その予想は的中していた。シエルは丁度、左右に広がったカズマの両脚の間に体を来るようにし、ゆっくりと肉棒に顔を近づける。
 シエルが本当に優しく肉棒に触れると、カズマの体は痙攣し亀頭の先から透明な液が滲んでいた。
「ぅ……ぅく……」
 冷たいシエルの鉄のような手。
 時折指の先がチクリと当たるが、それも刺激になってカズマに快感を送る。
 両手で指を動かしながら、肉棒を目の当たりにしシエルの呼吸も荒くなり頬も赤くなっていた。
 その息遣いが伝わり、カズマの体は少し震えた。
「やっぱりっ、手でやるのはだめ、加減ムズカシーし」
 しばらく彼の肉棒を指で刺激していたシエルだったが、やはり少しでも力を入れてしまうとグロい事になってしまう。
 元より加減なんて苦手なシエルは、すぐに手で刺激するのをやめ慣れている口で責める事にした。
「んむッ……んんッ!」
「うぁッ!」
 いきなり根元まで咥えられた。生暖かい口内の感触が伝わり、カズマの呼吸は一瞬止まり息が深く吐き出される。
 そして休む暇のないストローク。唾液を溜め吸い上げる。
 口から離したと思ったら、今度は袋を、竿を、亀頭をと舌先で舐め上げていく。
 カズマは彼女の攻めに追い詰められていった。
「んぷッ、じゅるる……んッ」
「や、や、め……ッ」
「いまはらぁ? おろほらっはら、はまんしろ……」
「うっくッ……ッ!」
 更に肉棒を咥えたままシエルが喋るものだから、その刺激がカズマにとどめを刺した。
 頭を数往復上下に動かし、シエルが根元近くまで咥え込んだ時、彼女の口内に白濁液が放たれた。
 根元を押さえているわけでもないので、カズマが体を痙攣させると同時にシエルの口内で肉棒は暴れながら流し込んだ。
 喉に絡みつく濃い精液を味わい、そして喉を鳴らして飲んでいくシエル。
 すべて放出し終えると、カズマはぐったりとうなだれた。
「んッ、はあぁ……濃い、溜まってた?」
 肉棒から口を離したシエルの問いにも答える気はまったくないカズマはうなだれたまま。
 まぁ、答えなくても精液の濃さでシエルはわかってしまう、精液の濃さやらも彼女は全くいじっていないのだから。
 やがて下を向き始める肉棒。
 それを止めるように、シエルは次の攻めをすることにし、カズマに尻を向けるように反転した。
「見てなよ、すぐに立たせてやるから」
 自信満々でシエルは言うが、カズマは彼女が何をするのかわからない。
 だが次の瞬間、再びカズマは痙攣した。

「ぐっ、これ、は……っ!」
 シエルの尻尾がカズマの肉棒に巻きついている。
 竜というより悪魔といったほうが合っている、長くて細くて硬い尻尾が肉棒に巻きつき上下に動いている。
 肉棒にはシエルの唾液、カズマの精液が付着し、それ潤滑油として尻尾の動きをスムーズにさせていた。
 そして、広がった翼でカズマからはよく見えないが、僅かに見える横顔でカズマを見ているシエルはとても妖しく微笑んでいた。
「ほら、尻尾も中々でしょ?」
 尻尾の動きは徐々に早くなっていく。
 棘のような先で軽く突付かれるように刺激され、射精後ということもありカズマは肉棒を再び立たせるには十分すぎるほどの快感を送られていた。
 再び空を向く肉棒を確認し、シエルは尻尾の動きを止め肉棒を解放した。
「さて、そろそろいいかな。っとその前に……」
 正面を向き、シエルはカズマに体を預けるように身を寄せる。
 暖かい彼女の体、再び重ねられる唇。
 舌を絡ませられながら、カズマは感じていた、肉棒を尻尾で固定しシエルの秘所にあてがわれている。
 そう意識したときは遅かった。シエルは腰を下ろし、一気に肉棒を受け入れた。
「んんッ! ふぁッ……おおき、い……動くよ」
 カズマの首に両手を回し、彼に密着しながらシエルは腰を上下に動かす。
 尻尾は自由になり、腰を動かすと同時に翼も羽ばたき腰を動かすというよりも、上下に小刻みに飛んでいるという感じだった。
 カズマからは攻められないのだが、シエルは十分に気持ちいい。
 唾液を一筋、口の端から流し甘い声を上げ続けていた。
「んあッ、あんッ、きもちいッ……どお? かず、まは、きもち、いい?」
 カズマはただ頷くだけ。
 その答えが嬉しく、いっそう腰と翼使いを激しくするシエル。
 締め付ける膣内は、ただ締め付けるだけではなくウネウネと動きカズマに快感を送る。
 口や尻尾とはまた違う快感に、カズマの我慢は切れシエルが動いている最中に精液を流し込んだ。
「ひゃあッ! か、かずま、ちょっとは、我慢しなさいよ……あぁ、熱い、よッ!」
 早すぎる射精に、シエルは一瞬ムッとするものの動きをやめない。
 送られ続ける快感に、肉棒は膣内で硬さを保ったままだった。
 そして、再びシエルが数往復動き、カズマは彼女の中に精を放っていく。
 夢の中だからか、シエルがいじったのか、カズマにはわからないが射精が終わることも肉棒が小さくなることもなかった。
「あぁッ、んッ、もっと、だして……かずまぁ」
 シエルは既に快楽に支配され、潤んだ瞳でカズマを見つめながら甘えたような声を出す。
 それに答えるように、カズマは再び射精した。この繰り返しがカズマが目を覚ますまで永久的にループされる。
 そんな事は、今のカズマには知る由もなく、ただシエルに快感を送られ続けていた……

 翌朝、目が覚めたカズマは、次からはちゃんとシエルも使おうと心に誓ったらしい。
 激しいだる気と共に。

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最終更新:2007年06月09日 17:18