「がっ……ぐっぅ……」
 和輝の悲鳴が空しく響き、叫び終え和輝は両肩を刺されたまま低い声を上げている。
 両足を暴れさせ、両手を握り拳にし肩の痛みに耐える。
 突き刺した張本人、和輝の上に跨っている蓮華は微笑みながら手を少しかき回すと和輝はさらに悲鳴を上げて暴れる。
 和輝の反応に更に微笑む蓮華は腕を上げ指を放すと、蓮華の両手のすべての指が赤く染まり血が和輝の服の上にポタポタと垂れていた。
「あぐっ……」
「ぴちゅッ……やっぱり精子よりこっちの方が美味しいわねぇ」
 音を立て血で塗られている指を舐める蓮華は、和輝が着ている上着に肌蹴させると、白いシャツが赤く染まっていた。
 うっとりした表情の蓮華を、悲痛の表情の和輝は恐怖を覚える。
 やがて指の血を舐め終えると、蓮華は上体を寝かし肩の傷口に顔を近づけアイスを舐めるように血を舐め始めた。
「ぐっ! な、なに……あぐっ!」
 傷口やその周辺から伝わる舌の感触に、抵抗することもできず目を瞑りながら耐えている和輝の瞳からは涙が流れ始めた。
 ぴちゃぴちゃと音を鳴らしながら血を舐める蓮華の顔は、次第に和輝の顔に近づき頬を、涙を、そして唇を舐める。
 鼻に来る血の匂い、唇から来る血の味に和輝は吐き気さえも覚えた。
「ふふ……高見君も味わって……んッ」
「ッ……!」
 蓮華の唇が和輝の唇と重なる。
 和輝は身を硬直させ、蓮華の舌が容赦なく和輝の口内に侵入する。
 血の味しかしない蓮華の舌の味に和輝は眉をひそめ、しばらく和輝の口内を味わっていた蓮華は口を離すと妖艶な笑みを浮かべて和輝を見下ろす。
 ようやく解放され、目をゆっくり開ける和輝は目と鼻の先に蓮華の顔がある事に気づくと思わず頬を赤らめた。
 顔を横にそらそうとする、しかし両手で両頬を押さえられ強制的に正面を向かされた。
「そんなに怖がらなくてもいいんじゃない?」
「せ、せんぱい……なんで、なにをやって……その耳と、尻尾は」
 微笑み続ける蓮華に、和輝は恐怖がこもった声で尋ねた。
「貴方もよく知ってるでしょ? 私によく似た人……違うわね、獣を」
 驚きで和輝は声が出ない。
 蓮華の言うとおり、狼のような獣の耳と尻尾を生やした存在はよく知っており、該当するのは一人しかいない。
 しかし、それは特に驚かない。
 何故先輩にも同じ獣の耳と尻尾が生えているのか?
 今日の今朝までは確かに尻尾も耳も生えてはなかったのに。
 だが目の前にいるのは確かに蓮華……そんな思考が和輝の脳裏を駆け巡る。
 そして困惑する和輝を見下ろす蓮華の笑顔は、これまでの優しい笑顔ではなく恐怖しか感じられないのに和輝の体は少し震えた。
「私ね? 人間じゃないの。簡単に言えば狼の化け物かしら?」
 蓮華は和輝の胸を押さえつけながら楽しそうに語りだす。
 和輝も両肩を負傷し腕が動かない以上、蓮華の話を聞いているしかなった。
「化け物……なら、なんで人を殺して……」
「それは簡単よ。今は発情期だし、精子も貰ったことだし私のことを知られたから殺しただけ」
「それでけのために……」
「それに、警備員は邪魔だったしねぇ」
 先ほど蓮華に殺されたのはこの学園の警備員だった。
 しかし蓮華の正体など知ったからと言って事態が変わるわけではないことは和輝も十分分かっている。
 自分も蓮華の事を知ってしまった、なら辿る道は一つだけだと分かると和輝の瞳からは再び涙が流れた。
「あらあらあら、泣いちゃって可愛いぃ。大丈夫よ? ちゃんと気持ちよくさせて死なせてあげるから」


 まるで天使のような声で言いながら蓮華は体を和輝の下半身へと下げていった。
 シャツ越しに胸や腹を舐めていき、蓮華の唾液によりシャツは少し透けている。
 そして蓮華の顔がズボンにまで到達すると、ズボンのチャックを開けた。
 そこから、既に勃起した和輝の肉棒が姿を現し蓮華は妖艶な笑みを浮かべ、和輝は思わず上体を起こそうとする。
 しかし肩の痛みから起き上がれず、空しく床に背中をつけ冷たい空気が肉棒に触れビクッと震えた。
「フフ……私が怖いんじゃないの? どうしてこんなにココを硬くさせてるのかな?」
「ちがう、これは……」
「何が違うの? 私と警備員さんのを見て興奮しちゃった? 私は手間が省けていいけどねぇ」
 声では反論している和輝だったが体は正直なようで、蓮華に軽く握られしごかれている肉棒はビクビクと軽く痙攣している。
 一定の速さでしごく蓮華の手から送られる刺激に、和輝の体は時折少し跳ね上がる。
 そして、やめろと言い続ける和輝の言葉などまったく聞かず、蓮華は肉棒を口に咥える。
 その刺激に和輝は体を跳ね上げた。
「んむッ……ふふふ、おっひふて……ふてひよぉ……んんッ!」
「ぁ……ぐっ、やめ」
 肉棒を咥えているためか何を言っているのか和輝には分からないが、体を小刻みに動かし何とか逃れようとした。
 しかし、それも無駄な対抗であり。蓮華は肉棒から口を離して笑みを浮かべながら言った。
「暴れちゃだめよ? 死にたくなければ大人しくしてて、ね?」
「っ! く……ぅ」
 赤い瞳を光らせながら、妖しく微笑む蓮華の顔。
 しかし、和輝のような普通の学生でも感じるほどの殺気を漂わせ、和輝は恐怖で抵抗をやめた。
 その事に瞳を細めて笑う蓮華は立ち上がり、脚を広げ両指で自らの秘所を広げると、秘所からは白い液体が溢れ和輝の肉棒の上に落ちデコレートしていった。
 たちまち周りに何ともいえない匂いが漂い、和輝は眉を潜めた。
「ほらぁ、さっきの警備員さんの精子がこんなに出てるわよぉ?」
「っく、なにを……やめてください……」
「だめよ、全部出すまではね。あんなおじさんので孕むなんてご免だわ、せっかくだから高見君ので孕ませて?」
 このような状況でなければ最強の殺し文句だろう。
 それだけ和輝にとって今の蓮華は美しくも感じた。
 そしてすべて出し終えると、和輝の肉棒はすっかり他の男の精液でデコレートされ、蓮華の秘所も十分過ぎるほど濡れている。
 ここまで条件が揃えば和輝も蓮華の次の行動が予測でき、蓮華はゆっくりと腰を下げつつ片手で肉棒を掴み固定し、自らの秘所にあてがった。


「んふふ、入れちゃうわ、いつでも出していいからね?」
「そ、それは、やめ、やめてくださ……」
「だぁめ……んふぅッ……」
 弱い言葉で止めようとする和輝。
 しかし蓮華はまったく聞かずにそのまま腰を降ろし続け、亀頭が膣内に収まり始めると甘い吐息を吐く。
 蓮華の青い獣耳はピクピクと動き、尻尾を嬉しそうに振るっており蓮華の膣は和輝の肉棒の根元まで咥え込んだ。
「んんんッ! はッああッ! ほ、ほらぁ……はいったわよ?」
「ぅっ……くぅ」
 しばらく挿入の感覚を楽しむ蓮華に対し、経験の少ない和輝は入れられただけでも出してしまいそうな感覚に襲われる。
 この時点で、和輝は肩の痛みより肉棒の快感のほうが上回っている。
 だが、出してしまえば殺される、そんな事を思い歯を食いしばり射精感を抑える。
 そんな和輝の様子を微笑みながら見下ろしつつ、蓮華はゆっくりと腰を動かし上下運動を開始した。
「あッ、あんッ……どーお? んッ、あんッ、わたしの……ああッ、中はぁ?」
「ぅッ……や、めろ……」
「あらあら、ぅんッ……先輩に向かってそんな口、あんッ、聞いていいのかしら?」
 いつしか命令形になっている和輝の口調に、笑いながら腰を振る蓮華。
 結合部からは二人の液が混ざったものが、蓮華の腰が動くたびに溢れ和輝のズボンを汚す。
 静まり返った廊下には蓮華の喘ぎ声と水っぽく卑猥な音だけが流れていた。
「んはぁッ……たかみ、くんの……ひあッ、とってもすてきよ……奥までとどいてるぅッ……ひぁああッ!」
 獣耳をピクピク動かし、切れてしまうのではないかというほどの勢いで尻尾を振りながら腰を動かす蓮華。
 首を横に振り、バサバサと髪の毛を乱している淫らな蓮華の姿を目の当たりにし、和輝の頭は射精してはだめと訴えるものの、体は徐々に射精へと追い込まれていった。
 腰を振りながら蓮華は前かがみになると、上下運動のほかに前後運動や回転運動をし更に和輝を追い込んでいった。
「ひゃあぁんッ……も、イキそう……ほら、たかみくんもッ、大きくなってきてるわよ?」
「うぐッ……これ以上は……ッ!」
「出していいわよ? はやくッ……はやくだし、んッ……んああああぁぁぁッ!!」
 最後とばかりに蓮華は腰のいっそう激しく動かすと、根元まで咥え体を痙攣させ甘い叫びを響かせながらら絶頂を迎えた。
 その事で肉棒を締め付けている膣が更に締め付けを増し、それに耐えられなくなった和輝もまた絶頂し白い精液を蓮華の膣内に放出させた。
「あつぃッ! あ……あはぁ……たくさん………ッフフフ、孕んだかなぁ?」
「あッ……ぁくッ」
 膣内に流れ込む精液の感覚に、蓮華はだらしなく口を開き笑みを浮かべて受け止める。
 和輝は体を痙攣させて射精するがそれも永遠ではない。
 やがて射精が終わると、二人は繋がったまま呼吸を荒くし静止していた。
「はぁ……どうだったぁ? 死ぬ前にいい思い出ができたでしょ?」
「……」
 そして蓮華は妖しい笑みで見下ろしながら和輝に言うが、和輝には応答がない。
 既に諦めていた。
 負傷している上に相手は人間じゃない、応戦しても勝ち目なんてありはしないことを和輝は分かっていた。
 そして和輝は目を瞑り、蓮華は警備員の男のときのように繋がったまま和輝の喉を突き刺そうとした。
「か……カズく、ん?」
 しかし、彼らの前にある化学実験室の扉が開かれ、それと同時に和輝や蓮華にとって聞きなれた声が廊下に響いた。
 その声の主に蓮華は微笑を浮かべ、和輝も気づくと声の主を見て目を見開いて驚いた。
「……風美……」