胆道系の発生

  • 胎生3週の終わりごろ
十二指腸原基となる前腸foregut尾側の内腔を覆う内胚葉の増殖.肝憩室hepaticdiverticulumと言い,肝,胆道系の原基となる.
  • 胎生5週
肝原基は肝憩室から心膜腔と卵黄嚢柄の境界の中胚葉である横中隔septumtransversum内へ急速に侵入しつつ増殖し,頭部の大きい肝原基と尾部の胆嚢と胆管の原基に分かれる.
  • 胎生6週
胆道原基は,肝原基とつながる短い肝管原基とその末梢が円柱状,充実性の胆嚢胆嚢管原基となり,十二指腸側の胆道原基には内腔が認められ総胆管を形成する.この時期に腸管の回転が始まる.
  • 胎生7週
総胆管,胆嚢管に内腔が認められ,肝管にも不規則な内腔が認められる.
  • 胎生7~8週
十二指腸乳頭が認められる.
肝内胆管の形成:肝門部肝実質で肝細胞から分離して原基が形成され,次第に肝辺縁部に向かい門脈を取り囲むように伸展する.胎生10週ごろに内腔が完成する.
  • 胎生9週
胆嚢に粘膜,筋層,漿膜の区別が可能となる.十二指腸内腔が再開通する.
  • 胎生10週
乳頭部括約筋が,膵管と胆管の周囲に存在する間葉組織から発生.次第に乳頭尖端に伸びていき,胎生34週には,共通管を含めて1/2から1/3が括約筋で包まれるが,その発達は出生後も続くといわれる.
  • 胎生12週
胆嚢の内腔が完全に開き,胆汁の流出が始まる.このときには胆道の発生は完成している.胆汁流出とともに胆嚢上皮に機能的構造分化が起こる.
  • 胎生6ヶ月
上皮細胞の丈が高くなり,内腔表面には多数の微絨毛がみられ,分泌顆粒も多数出現してくる.
  • 胎生7ヶ月
正常成人の胆嚢上皮の微細構造とほとんど変わらなくなる.

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最終更新:2006年11月29日 13:03