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Gew43


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びぃえふに登場する数々の兵器が、現実ではとんなものだったのかなぁという疑問に知ったかぶるコーナー。
第九回は枢軸スカウトのメインアーム、Gew43を取り上げてみよう。
虹裏鯖では一時期封印指定を受けていたこの銃は、リアルにおいても大戦当時のドイツの思惑が色々と交わる中で数奇な運命を辿っている。

19世紀末に自動拳銃を完成させたドイツは、それに留まることなく歩兵用の小銃も自動化するべくオートマチック式小銃の開発に着手する。開発に携わったのは「ブルーム・ハンドル(ホウキの柄)」の愛称で知られるC96を開発したパウル・マウザー(モーゼル)である。しかし拳銃よりも強力なライフル用の弾をセミオートで運用するのは困難だった。マウザーは試作中に暴発事故で片目を失い、結局完成さられないまま1914年にこの世を去った。その後も重量や機構の複雑さ、それに伴う泥や埃による作動不良などの機械的な問題や、用兵上の有効性や運用法などのソフト面での曖昧さなども相まって、開発は難航していた。さらに第一次大戦後のベルサイユ体制が、新型銃の開発にストップをかけてしまった。
1930年代、ドイツが再軍備を進める中で自動小銃の開発も再開される。その中でハインリヒ・フォルマーが、弾薬を小ぶりにすることで連射を可能にしたM35Aの開発に成功する。何度かの改良を経てなかなかの性能を発揮したこの銃ではあったが、39年に開発中止を宣告されてしまう。この背景には、Kar98の増産態勢を整えるためという理由や、上層部に中型弾や自動小銃そのものに対する軽視があったためと言われている。しかし軍は開発を継続し、1942年にモーゼル社とのトライアルに勝利したワルサー社(正しい発音はヴァルターになるが、ここでは馴染みのあるこちらの発音で表記する)が開発したGew41が制式採用される。しかしながらこの銃も作動不良に悩まされ、さらなる改良が求められていた。そこでワルサー社は、既に自動小銃を実戦投入していたソ連軍から鹵獲した自動小銃を参考にした。ソ連軍は粗悪な弾薬でも深刻な故障を起こさないために(こう書くとなんとも後ろ向きな目的だが)薬室周りに様々な工夫を凝らし、独特のガス圧利用システムを組み込んでいた。
これらの研究を進め、Gew41機関部を改良した結果、1943年にGew43が制式採用される。Gew41がNo.4のような固定式マガジンだったのに対し、こちらは着脱式の10連マガジンを装備することで素早く柔軟性の高いローディングを実現した。なお、この銃は銃剣を使用できない代わりにスコープを標準装備できるように設計されている。これは前線での狙撃銃不足が叫ばれていたためとされている。軍は当初、Kar98に専用スコープを搭載しての運用を目指していたが、スコープ自体が精度と生産性を欠いていた為、数の少ない民間用スコープを装備して使用せざるを得なかったのが現状だった。Gew43は同時期に新開発されていたZF4スコープを搭載する前提の銃なのである。
しかしながらその要求を完全に満たすことはできなかった。複雑な要求が災いして生産は遅れ、しかもその供与は親衛隊や降下猟兵部隊などのエリート部隊が優先され(しーぽんでしか登場しないのもこのためだろう)、前線に十分な数が行き届くのは大戦末期の頃だった。肝心の狙撃銃としての性能も、民間スコープを搭載したKar98を越えるほどには至らなかった。自動小銃としての確実な動作を実現するためにアソビを持たせたことや、発射ガスの全てを弾丸に与えられないオートマチックの性質が命中精度の低下を招いたためである。ドイツが次第に劣勢になっていく中、それでも大量生産を求められたせいで工作精度が低下していたことも原因のひとつだろう。狙撃銃としての使用に耐えられる精度を持つのは、総生産数(約462,000挺)のうち、5%にも満たなかったといわれている。
とはいえ、狙撃銃ではなく歩兵用の自動小銃としては良好な性能を発揮していた。苦心の甲斐あって作動性は確実を極め、操作性も高く評価されていた。製造開始が遅れながらも総数が462,000挺に達したことからも解るとおり、生産性にも優れていた。米軍のM1ガーランドに匹敵するとまで評されることもあるほどである。

セミオート狙撃銃としての役割は果たせなかったGew43。その役割は25年後のWA2000スナイパーライフルにまで持ち越すことになる。
もっとも、ライバルのH&K PSG-1と並んで高価すぎるために放置プレイを受けてしまってはいるのだが・・・・・。
オートマチックスナイパーが上手くいくのは、どうやらびぃえふだけに許された特権のようである。