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第一回 「冷戦の始まり」」(2007/01/05 (金) 04:00:54) の最新版変更点

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きっかけは些細なことだった ただ敵を効率よく倒したい、ただそれだけだ この単純ともいえる真理に惹かれた連合の科学者がある兵器を生み出した 「ラッピットバズーカ」 本来単発であるバズーカを連射できるようにした物だ だが実戦に投入されると初期にこそ戦局を有利に進めることができたが しだいに命中率や爆風範囲が狭いなどの欠点が露呈しはじめ、枢軸側も鹵獲したラピット・バズーカからコピーを作り出すことに成功し戦局は停滞した しかし個人兵器を強力にすることにより本来装甲車に対し遠距離では有効な攻撃手段をもたない歩兵を、爆風範囲と威力が大きい兵器を装備させることにより不足していた戦車の火力を補えるという点に目をつけた枢軸の科学者はある兵器を開発する 後に悪魔の兵器といわれる「核バズーカ」の誕生だ ラッピトバズーカの設計思想を元に開発されたその兵器は歩兵の火力を最大限にまで高めることができた だが開発者の中には威力、後遺症のため使用を危ぶむ声もあったが勝利のためにそれらの言葉を発する者には圧力が加えられた 1942年1月2日 枢軸は核バズーカを実戦投入 ある一人の兵士を敵陣地後方に送り込み攻撃することを命じた 兵士は簡単な説明のみでその兵器がどのような意味を持っているかなど知らなかった 同 2311 兵士は敵陣地中央にあるrixyに照準を合わせ、一瞬の躊躇もなく引き金を引いた 目標に命中すると音が消えた、次にすさまじい光で陣地は包まれ 連合の陣地では一瞬にして消えてしまった 発射した兵士はただ呆然とした、強力な兵器だとは聞いていたがまさかここまでのものとは思ってもいなかったからだ 跡形もなくなったその場所にはかつて兵士存在 したと思われるのは一本のコマンド・ナイフ それも真っ黒に焦げており先端部分はすでに溶解してしまっていた 戦場に持ち出された小型携帯使用火器に『核』が搭載され戦場は地獄と化した。 味方をも巻き込むオーバーキル、発射し着弾した次の瞬間には辺り一面が何も無い更地となり、人々の怨念が虚しく滲み出 ている。 戦術核とは云えその威力は凄まじく、同時に禁忌を犯す者に対する天罰であるかのように兵達の身体を毒が蝕んだ。 即死した者はまだマシだ……半端な位置に居て熱線を浴び、生よりも死に偏った命の天秤に少しずつ死のウェイト を重ね苦痛に悶えながらその瞬間を待つ以外の道が無い者よりもマシだった。 この事項は戦後五十年に亘り隠蔽されることとなる。当然、兵士達はなぜ自分達が毒に蝕まれているのか、いや、 それ自体にすらも気付かなかった。 そして、水面下で停戦工作を行う暗躍者を通し連合国大統領と枢軸国の総統の間で『スタートⅠ』が結ばれることとなる。 両国の科学者によって齎された核の実体についての報告書がこの戦時下でのありえないとしか言い様の無い条約を強引に結ばせたのだ。 地上が何も無い平地になるのは構わない、しかし、有史より数えた日数よりも遥かに長い時間を掛けなければならないほど土 壌が汚染されている……これはこの戦争、本末転倒である。 相手を滅ぼす前に共倒れになりかねない……しかもこれは次に自らの頭上より降り注ぐ可能性もありえるのだ。 人が何人死のうと関係は無いが、自分の命となると誰だって惜しいものだ、排斥し合う二人の男は渋々筆を取ることとなった。 最上位命令により通達された小型携帯使用火器の本国に返還命令は前線の兵達に混乱を生じされることとなる。 敵が使う以上我々も使わなければ一方的に殺されることになると云う意見と、もうこんな恐ろしい武器を使いたくないと云 う意見に分かれた。 前者は直接関わりを持たない者、後者は当然、トリガーを引く対戦車兵の意見である。 確かに相手が使ってくれば一瞬で壊滅し死に去るのだから、それは避けたい。しかし、心に刻まれたトラウマは二度 と消えないのだ。 命令通達後、使用する者に対し軍事法廷により銃殺刑が相次ぎ行われ、前者の意見は表面上消え去ったが、潜在的 な意識はフラテーションとなり蓄積する。 数年後、この大戦は終結することとなる。これは別の機会に触れたい。 冷戦の始まりである。驚異的なスピードで発展した科学技術はどうも人々を幸福にするだけではなく、不幸のどん底にも追い込みたいらしい。 疲弊した国家を建て直し、尚且つ相手を恫喝して攻撃をさせないための鬼札は一枚しか無い。 五分とは云わずの終戦であったが、互いの持つ恐怖……核兵器の存在が両者の間に通行できないほどの溝を生んでしまった。 ハルマゲドン・システムの構築、発動すれば七度世界を滅ぼすと言われる自動制裁の構造が戦時下以上の緊張を張り詰 めさせた。 所詮は帝国主義と民主主義、相容れるものではない。しかし、この結果は最悪の政治と言って過言は無い。この状態は後の枢軸国解体劇まで続く。 血の通わない睨み合い――これ人は冷戦と呼ぶ。 激しいプロパガンダによって愛国心を煽り、張子の虎の兵器の生産と配備。 不況は続く、軍事産業においては潤いは見えるものの、他の生産ラインは兵役に従事する若者を取り入れられなかったことによる停滞が見られる。 自由の国と謳われた連合国には既に言論の自由は無かった。枢軸国も戦前と同じ姿勢を崩さず、思ったことを決して言うことのできない世界 。 盗聴に恐れ、密告を恐れ、言葉を恐れ、無機質なマネキンが街中を徘徊していた。後に悪しき禁酒時代を鼻で笑うような時代だと歴史 家は言う。 これにより正史よりも早い段階でのネットワークの完備……つまるところのインターネットが生まれることとなる。 極東の地で誰の思惑をも透過出来ない突然発生し、永遠の生まれたばかりの謎の空間が生まれたのは別のことだ。 誰も管理人の正体すら掴めず、政府関係者達は四苦八苦したと言うのも過去の笑い話。 次回、バトルフィールド1942「暗黒の時代」
きっかけは些細なことだった ただ敵を効率よく倒したい、ただそれだけだ この単純ともいえる真理に惹かれた連合の科学者がある兵器を生み出した 「ラッピットバズーカ」 本来単発であるバズーカを連射できるようにした物だ だが実戦に投入されると初期にこそ戦局を有利に進めることができたが しだいに命中率や爆風範囲が狭いなどの欠点が露呈しはじめ、枢軸側も鹵獲したラピット・バズーカからコピーを作り出すことに成功し戦局は停滞した しかし個人兵器を強力にすることにより本来装甲車に対し遠距離では有効な攻撃手段をもたない歩兵を、爆風範囲と威力が大きい兵器を装備させることにより不足していた戦車の火力を補えるという点に目をつけた枢軸の科学者はある兵器を開発する 後に悪魔の兵器といわれる「核バズーカ」の誕生だ ラッピトバズーカの設計思想を元に開発されたその兵器は歩兵の火力を最大限にまで高めることができた だが開発者の中には威力、後遺症のため使用を危ぶむ声もあったが勝利のためにそれらの言葉を発する者には圧力が加えられた 1942年1月2日 枢軸は核バズーカを実戦投入 ある一人の兵士を敵陣地後方に送り込み攻撃することを命じた 兵士は簡単な説明のみでその兵器がどのような意味を持っているかなど知らなかった 同 2311 兵士は敵陣地中央にあるrixyに照準を合わせ、一瞬の躊躇もなく引き金を引いた 目標に命中すると音が消えた、次にすさまじい光で陣地は包まれ 連合の陣地では一瞬にして消えてしまった 発射した兵士はただ呆然とした、強力な兵器だとは聞いていたがまさかここまでのものとは思ってもいなかったからだ 跡形もなくなったその場所兵士は歩いた そこにはにはかつて人が存在したと思われるのは一本のコマンド・ナイフ それも真っ黒に焦げており先端部分はすでに溶解してしまっていた 戦場に持ち出された小型携帯使用火器に『核』が搭載され戦場は地獄と化した。 味方をも巻き込むオーバーキル、発射し着弾した次の瞬間には辺り一面が何も無い更地となり、人々の怨念が虚しく滲み出 ている。 戦術核とは云えその威力は凄まじく、同時に禁忌を犯す者に対する天罰であるかのように兵達の身体を毒が蝕んだ。 即死した者はまだマシだ……半端な位置に居て熱線を浴び、生よりも死に偏った命の天秤に少しずつ死のウェイト を重ね苦痛に悶えながらその瞬間を待つ以外の道が無い者よりもマシだった。 この事項は戦後五十年に亘り隠蔽されることとなる。当然、兵士達はなぜ自分達が毒に蝕まれているのか、いや、 それ自体にすらも気付かなかった。 そして、水面下で停戦工作を行う暗躍者を通し連合国大統領と枢軸国の総統の間で『スタートⅠ』が結ばれることとなる。 両国の科学者によって齎された核の実体についての報告書がこの戦時下でのありえないとしか言い様の無い条約を強引に結ばせたのだ。 地上が何も無い平地になるのは構わない、しかし、有史より数えた日数よりも遥かに長い時間を掛けなければならないほど土 壌が汚染されている……これはこの戦争、本末転倒である。 相手を滅ぼす前に共倒れになりかねない……しかもこれは次に自らの頭上より降り注ぐ可能性もありえるのだ。 人が何人死のうと関係は無いが、自分の命となると誰だって惜しいものだ、排斥し合う二人の男は渋々筆を取ることとなった。 最上位命令により通達された小型携帯使用火器の本国に返還命令は前線の兵達に混乱を生じされることとなる。 敵が使う以上我々も使わなければ一方的に殺されることになると云う意見と、もうこんな恐ろしい武器を使いたくないと云 う意見に分かれた。 前者は直接関わりを持たない者、後者は当然、トリガーを引く対戦車兵の意見である。 確かに相手が使ってくれば一瞬で壊滅し死に去るのだから、それは避けたい。しかし、心に刻まれたトラウマは二度 と消えないのだ。 命令通達後、使用する者に対し軍事法廷により銃殺刑が相次ぎ行われ、前者の意見は表面上消え去ったが、潜在的 な意識はフラテーションとなり蓄積する。 数年後、この大戦は終結することとなる。これは別の機会に触れたい。 冷戦の始まりである。驚異的なスピードで発展した科学技術はどうも人々を幸福にするだけではなく、不幸のどん底にも追い込みたいらしい。 疲弊した国家を建て直し、尚且つ相手を恫喝して攻撃をさせないための鬼札は一枚しか無い。 五分とは云わずの終戦であったが、互いの持つ恐怖……核兵器の存在が両者の間に通行できないほどの溝を生んでしまった。 ハルマゲドン・システムの構築、発動すれば七度世界を滅ぼすと言われる自動制裁の構造が戦時下以上の緊張を張り詰 めさせた。 所詮は帝国主義と民主主義、相容れるものではない。しかし、この結果は最悪の政治と言って過言は無い。この状態は後の枢軸国解体劇まで続く。 血の通わない睨み合い――これ人は冷戦と呼ぶ。 激しいプロパガンダによって愛国心を煽り、張子の虎の兵器の生産と配備。 不況は続く、軍事産業においては潤いは見えるものの、他の生産ラインは兵役に従事する若者を取り入れられなかったことによる停滞が見られる。 自由の国と謳われた連合国には既に言論の自由は無かった。枢軸国も戦前と同じ姿勢を崩さず、思ったことを決して言うことのできない世界 。 盗聴に恐れ、密告を恐れ、言葉を恐れ、無機質なマネキンが街中を徘徊していた。後に悪しき禁酒時代を鼻で笑うような時代だと歴史 家は言う。 これにより正史よりも早い段階でのネットワークの完備……つまるところのインターネットが生まれることとなる。 極東の地で誰の思惑をも透過出来ない突然発生し、永遠の生まれたばかりの謎の空間が生まれたのは別のことだ。 誰も管理人の正体すら掴めず、政府関係者達は四苦八苦したと言うのも過去の笑い話。 次回、バトルフィールド1942「暗黒の時代」

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