レイ「たっだいまー!」
ルリ「おかえりなさい、レイ。今日は早かったのね」
レイ「それがさー、聞いてよルリ姉。シンちゃんったらアスカにばっかり構っちゃてさ……」
有希「ただいまー、さ、突然だけど『ユッキーの耳より情報コーナー』ワーワードンドンパフパフ」
レイ「どーしたのー?今日はやけに機嫌いいみたいだけど……」
有希「あ、レイ!それがさー、今日キョン君がね……」
ルリ「有希、耳より情報はどうなったんですか?」
有希「ん?はいはい、そうだったそうだった。あのね、この間新しく出来たケーキ屋さんあったでしょ?
ハルにゃんがね、昨日いってみたらしいんだけどさ、チーズケーキが絶品だったんだって!」
ハルにゃんがね、昨日いってみたらしいんだけどさ、チーズケーキが絶品だったんだって!」
ルリ「あら、それは本当に耳寄りですね。……晩御飯まで時間があるし、3人で行ってみましょうか?」
レイ「わーい!ルリ姉のそういうとこダイスキー!さ、早く行こう!!」
ルリ「…………」
有希「…………」
レイ「…………」
有希「…………」
レイ「…………」
レイ「このテンションを維持するのは疲れるわ、有希」
ルリ「とゆーか、どうして私だけこんなに体が大きくなってるんですか?
いや、有希姉の仕業なのはわかってますけど……」
いや、有希姉の仕業なのはわかってますけど……」
有希「この世界はいわゆる多重世界(デュアルワールド)。それぞれの世界のかけらが交じり合ったモノ。
故に、ナデシコに乗る前のルリであり、テンカワアキトの復讐が終わった後のルリでもある。
同時にレイ姉さんは1人目であり2人目で、そして3人目でもある。
つまり、ここはシュレーディンガーの猫の箱の中」
故に、ナデシコに乗る前のルリであり、テンカワアキトの復讐が終わった後のルリでもある。
同時にレイ姉さんは1人目であり2人目で、そして3人目でもある。
つまり、ここはシュレーディンガーの猫の箱の中」
ルリ「えーと、観測する前の箱の中は生きている可能性と死んでいる可能性が混在しているってことですよね。
それは知ってますけど……それが?」
それは知ってますけど……それが?」
有希「シュレーディンガーの猫は観測してしまうと生死が決定してしまう。
この世界も同じ。あらゆる可能性があるからこそ、この世界は維持していける。
……この世界はベクトルが決まりかけていた。故にこの処置」
この世界も同じ。あらゆる可能性があるからこそ、この世界は維持していける。
……この世界はベクトルが決まりかけていた。故にこの処置」
ルリ「……ああ、なるほど。いわゆるギャルゲーなんかでは、いろいろな女性に目移りする主人公がいるから成立します。
一人のヒロインに決めてしまうと行き着く先はエンディングだけですからね。
だから、普段使われていない可能性を引っ張り出してきた、ということですか」
一人のヒロインに決めてしまうと行き着く先はエンディングだけですからね。
だから、普段使われていない可能性を引っ張り出してきた、ということですか」
レイ「……ルリ?ギャルゲーなんていつ知ったの?」
ルリ「え?ウリバタケさんが……その、アキトさんを落とすんならって貸してくれました」
レイ「……有希」
有希「パーソナルネーム瓜畑星矢を敵性と判定。当該対象の有機情報連結を解除する」
ルリ「それより、これ……いつ戻るんですか?事情を知らない人が見たらビックリすると思うんですけど……」
有希「問題ない。情報操作は得意……それよりもキャラクターを変えなければこの処置の効果が出ない。気をつけて」
レイ「…………あのテンションを維持するのは疲れるわ、有希」
有希「なーに言ってんのさ!我慢を覚えることも大事なんだよっ!それにケーキの情報も本当のことだしさ!」
ルリ「有希、レイ。早く支度してください。」
レイ「…………はーい!どうせならシンちゃんに会えないかなぁ!」
おしまい