穏やかな秋の午後。三姉妹はいつもと変わらぬ静かな時間を過ごしていた、この時まで。
埋めSS「三姉妹、襲来」
ばったーん!突然、はじけ飛ぶがごとく玄関の戸が開く。
何事か?と玄関へと駆けたルリが見たものは。
何事か?と玄関へと駆けたルリが見たものは。
「遊びにきたわ!!」
「遊びに来てあげたわ」
「遊びに来てあげたわ」
狭い玄関に、並んで偉そうに仁王立ちする姉の同級生の姿であった。
初めて会うが、噂には、と言うか姉達から聞いていたのと同じ容姿に態度。
紛れも無くハルヒ、アスカ姉妹であろう事は疑う余地も無い。
紛れも無くハルヒ、アスカ姉妹であろう事は疑う余地も無い。
すらりとした足が短いスカートから伸びて、それを肩幅よりも大きく開き
左手は腰に当て、形の良い鼻をツンと上に向け、強い意志を感じさせる大きな瞳が
らんらんと輝き、堂々と胸を張っている。
左手は腰に当て、形の良い鼻をツンと上に向け、強い意志を感じさせる大きな瞳が
らんらんと輝き、堂々と胸を張っている。
むね・・・胸・・・。豊かなそれが二人の胸元を押し上げている。
確かに、自慢の姉達に勝るとも劣らない美少女だ。一箇所、あきらかに負けてるし。
確かに、自慢の姉達に勝るとも劣らない美少女だ。一箇所、あきらかに負けてるし。
観察はそれくらいにして、二人を迎える事にした。
「いらっしゃいませ。えっと、ハルヒさんにアスカさんですね?
はじめまして。わたし、三女のルリです」
ペコリとお辞儀をする。
姉達によると、この姉妹は感情の起伏の激しい人らしい。
しかも凶暴で暴れると手に負えない上に反省と言う言葉を知らない、人間タイフーン・・・
「いらっしゃいませ。えっと、ハルヒさんにアスカさんですね?
はじめまして。わたし、三女のルリです」
ペコリとお辞儀をする。
姉達によると、この姉妹は感情の起伏の激しい人らしい。
しかも凶暴で暴れると手に負えない上に反省と言う言葉を知らない、人間タイフーン・・・
「あら、ご丁寧に。はじめまして、涼宮ハルヒと申します。
いつもお姉さんにはお世話になってます。今日はお招きもあって遊びにきました。
ルリちゃんね、聞いてた通りかわいいわね」
いつもお姉さんにはお世話になってます。今日はお招きもあって遊びにきました。
ルリちゃんね、聞いてた通りかわいいわね」
「はじめまして。わたしがアスカよ。ファース・・・、レイとは同級生で同僚よ。
姉が遊びに行くと言うから付いてきたの。大勢で押しかけてごめんね」
姉が遊びに行くと言うから付いてきたの。大勢で押しかけてごめんね」
・・・聞いてたのと全然ちがう
その思いが顔に出たのか、二人が訝しげな表情をするので慌てて言い繕う。
「あ、いえ。姉に聞いてたのと全然違うのから・・・」
その思いが顔に出たのか、二人が訝しげな表情をするので慌てて言い繕う。
「あ、いえ。姉に聞いてたのと全然違うのから・・・」
二人は顔を見合わせると、豪快に笑った。
「じゃあ、いつも通りいかせて貰うわ。
有希ったら、いったいどういう風にわたしの事を話してるのかしら?」
「レイもね。まあ締め上げて聞き出しましょう」
なにやら物騒な事を言いつつ、ハルヒさんは右手に持ってた包みを、『お土産よ』と
わたしに渡すと、お礼を言う間もなくずんずんとあがって行った。
「じゃあ、いつも通りいかせて貰うわ。
有希ったら、いったいどういう風にわたしの事を話してるのかしら?」
「レイもね。まあ締め上げて聞き出しましょう」
なにやら物騒な事を言いつつ、ハルヒさんは右手に持ってた包みを、『お土産よ』と
わたしに渡すと、お礼を言う間もなくずんずんとあがって行った。
「有希!来たわよ!せっかく来たんだからお茶くらいだしてよね。
それに、家でわたしの事をどんな風に話してるのか教えない!!」
リビングが急に騒がしくなった。
なるほど、有希姉が言ってた意味が少し分かった。
それに、家でわたしの事をどんな風に話してるのか教えない!!」
リビングが急に騒がしくなった。
なるほど、有希姉が言ってた意味が少し分かった。
・・・・?
アスカさんの方は上がろうとしない。良く見ると右手に誰か連れている?
アスカさんの方は上がろうとしない。良く見ると右手に誰か連れている?
「ほら、翠。挨拶なさい。
あんたまだ人見知りの癖直らないの?大丈夫、姉さんの友人の妹さんだから」
その影から促されて出てきたのは、赤と緑のオッドアイの小さな女の子だった。
あんたまだ人見知りの癖直らないの?大丈夫、姉さんの友人の妹さんだから」
その影から促されて出てきたのは、赤と緑のオッドアイの小さな女の子だった。
「す、翠星石ですぅ・・・」
それだけ言うと、ぴゅっとまたアスカさんの後ろに隠れてしまった。
これはかわいい。噂の姉達と違って、素直でかわいらしい性格をしているようだ。
それだけ言うと、ぴゅっとまたアスカさんの後ろに隠れてしまった。
これはかわいい。噂の姉達と違って、素直でかわいらしい性格をしているようだ。
せっかくなので、正面に回って挨拶してあげた。
「はじめまして。ルリです」
滅多に使わない余所行きの笑顔まで使って。
「はじめまして。ルリです」
滅多に使わない余所行きの笑顔まで使って。
そんなわたしを、綺麗なオッドアイがまじまじと見つめる。
何か言おうとするので、耳を傾けると。
何か言おうとするので、耳を傾けると。
「ちょっとかわいいからって調子に乗るな、です。」
前言撤回
姉達のライバルの妹だけあって、良い性格をしてるようだ。
姉達のライバルの妹だけあって、良い性格をしてるようだ。
アスカさんは『ごめんね』と言って、そんな翠星石をごつんと上から叩くと、
わたしもあがらせてもらうわとリビングへ。
わたしもあがらせてもらうわとリビングへ。
リビングは、かつて無いほどの賑やかさだ。
さて、お茶でも煎れよう。
さて、お茶でも煎れよう。