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[[1-332]]の続きです。
ルリ「…で。この犬、どうしましょう」
長門「どうとは?」
ルリ「どうとは?って…」
犬「わん」
綾波「…来て」
ルリ「なんですか、唐突に台所からやってきた今日の食事当番のエプロン着装済み・姉二号」
綾波「そう。多分私は二人目だと思うから。それよりも。状況が逼迫している」
冷蔵庫前。三人と…犬。
ルリ「…空…ですね」
長門「空ではない。かろうじて」
ルリ「この際、キムコを数に入れたって」
綾波「……」
ルリ「大体、なんで7つも買うんです?」
綾波「…昨日も買ってきたから8つ」
ルリ「頼んだ蛍光灯は買って来ないくせに。洗面台のところ、暗いんですけど」
綾波「……買ってしまったものは仕方がないわ。レシートはない。もう返品出来ない」
ルリ「レシートは捨てないように言ってるのに…
それ以前に一度に開封しちゃぁ返品できないでしょう。何がそうまで姉二号をキムコに駆り立てるんですか?」
綾波「…デザイン?」
ルリ「いや私に聞かれても。
…コンロでお湯が煮立ってますけど、材料も無いのに何のつもりですか。なにかの儀式ですか?」
綾波「…心意気」
ルリ「いつになれば何を作るか決めてから調理を始めるようになるんです?」
長門「…誰にでもミスはある」
ルリ「そのフォローは今朝まで冷蔵庫にあったはずの牛肉2㌔その他と何か関係が?姉一号。
見えてますよ、ゴミ箱から包装紙」
長門「……」
綾波「焼肉で?」
長門「しゃぶしゃぶで」
綾波「午後5時25分…自供」
ルリ「昼間から…その肉が主に月末までの我が家の生命線だっていう話は覚えています?炊飯器もきれいに空になってますけど」
長門「洗浄は完璧」
ルリ「そういう話じゃなく。なんですか、その握り拳は。ほめてませんよ」
綾波「ルリ…誰にでもミスはあるわ」
ルリ「何、少し責任が分散したみたいな顔してるんです」
綾波「……(じっと鏡を見る)」
長門「過去を悔いても何も始まりはしない。それはあまりに非生産的。愚かしい行為」
綾波「そう。大切なのは…未来。いつだって…明日」
長門「……(まぶしそうに夕日を見つめる)」
ルリ「…キレイにまとめてますけど、今日を乗り越えない者に明日は来ないんですが。
さし当たっては今日の夕飯を乗り越えない限り」
二人「………」
ルリ「二人とも。猛省を」
二人「……はい」
犬「わん」
三女 WIN
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