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「翠星石と同じドレス。」(2007/05/11 (金) 23:14:31) の最新版変更点
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<p>草笛みつからの突然の電話があったのは、木曜の夜のことだった。<br />「――――だから、私ひとりの手には負えそうにないの」<br />「で、僕に手伝えと」<br />眠い目をこすりながら――起きたばかりだった――<br />桜田ジュンは目の前に持ち込まれかけた厄介事に<br />どう対処したものか考え始めていた。<br />「うん。あした午後からお休みとるから、<br /> そっちにお邪魔してもいいかしら?」<br />「まあ、いいけど・・・ところでその衣装って、<br /> なんかデザインとか指定あるんですか?」<br />「データはそっくりそのまま送ってあるから」<br />要はハナから僕をアテにしてたのか、とジュンは思った。<br />「それじゃまた明日。よろしくね」<br />受話器を置いて、ジュンは自室に向かった。<br />部屋では、真紅と雛苺がパソコンを弄っていた。<br />「みっちゃんからめーるきてるの~」<br />真紅を膝の上に、雛苺を頭の上に乗せてジュンは<br />椅子に座り、目の前のモニターが映し出すメールの内容を確認した。<br />草笛みつへの「人間用のドレスを作ってくれ」という依頼――――<br />そのメールがそっくりそのままジュンのもとに転送されてきていた。<br />画像ファイルも添付されている。何の気なしに開く。<br />そこに映し出されてたのは、見慣れたドール。<br />「どう見ても翠星石ね」<br />真紅が冷静にコメント。<br />「本当にありが・・・じゃなくてだな」<br />ジュンは額に左手をあてた。<br />依頼人とみつとの間には面識がない筈である。なのにこの偶然。<br />「まあ、そういう人だとは知っていたけどさ」<br />転送されてきたその依頼メールの末尾には、<br />依頼人の名前もその役職名とともにしっかりと明記されていた。</p>
<p>「○月×日 SOS団団長 涼宮ハルヒ」</p>
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