605 :名無し募集中。。。:2009/08/07(金) 00:32:05.07 0
>>604
第121回
>>604
第121回
なんてももと言い争ってると、愛理と熊井ちゃん(って呼ぶことにした)がやってきた。
なんと熊井ちゃんも入部してくれるらしい。
生徒会と掛け持ちだからあんまり顔は出せないみたいだけど。
初日で2人も入ってくれる子が決まるなんて出来過ぎだ。ほんとに・・・。
なんと熊井ちゃんも入部してくれるらしい。
生徒会と掛け持ちだからあんまり顔は出せないみたいだけど。
初日で2人も入ってくれる子が決まるなんて出来過ぎだ。ほんとに・・・。
あと、12人。頑張るぞー。
と気合を入れてちょっと狭くなった部室の中、みんなでお弁当を食べた。
ももは連れて来た責任なのか、前田ちゃん(って呼ぶことにした)にはよく声をかけていた。
と気合を入れてちょっと狭くなった部室の中、みんなでお弁当を食べた。
ももは連れて来た責任なのか、前田ちゃん(って呼ぶことにした)にはよく声をかけていた。
「あ、そうだ。後二人くらいは入ってくれそうな子がいるんだ」
熊井ちゃんが思い出したかのように言った。
「あ、私も。クラスの子が一人、興味あるって」
愛理も思い出したかのように言う。
「すごいねぇ、勧誘ってやってみるもんだぁ」
ももがびっくりしながらそう言った。うちも、同感だ。
熊井ちゃんが思い出したかのように言った。
「あ、私も。クラスの子が一人、興味あるって」
愛理も思い出したかのように言う。
「すごいねぇ、勧誘ってやってみるもんだぁ」
ももがびっくりしながらそう言った。うちも、同感だ。
「前田ちゃんは連れてこれそうな子いる?」
「へっ!?あ、えっと・・・憂佳は、あと3人くらいなら」
「おぉ!いいねぇー!よし、じゃあさっさと食べちゃってお昼休みもチラシ配ろー!」
「へっ!?あ、えっと・・・憂佳は、あと3人くらいなら」
「おぉ!いいねぇー!よし、じゃあさっさと食べちゃってお昼休みもチラシ配ろー!」
部長、ももの掛け声は活気がある。うちらはお弁当をかっ込んで勧誘へ動き出した。
◇
案外、早く集まるかもしれない。
そのときはそう思っていたんだけど・・・現実はそう甘くはなかった。
◇
案外、早く集まるかもしれない。
そのときはそう思っていたんだけど・・・現実はそう甘くはなかった。
688 :名無し募集中。。。:2009/08/09(日) 02:19:08.82 0
>>605
第122回
>>605
第122回
「んっー・・・・・・ふわぁ~・・・よく寝たー」
って今何時だ?・・・もうお昼休みは10分もない。
早く戻ろうっと。教室はちょっとだけ、遠い。
お昼休み、屋上へ上がってきて眠ってしまった。
転校初日からなにやってんだろー。でもいい場所だったなぁ。
廊下を早足で歩きながら、そんなことを考えていた。
早く戻ろうっと。教室はちょっとだけ、遠い。
お昼休み、屋上へ上がってきて眠ってしまった。
転校初日からなにやってんだろー。でもいい場所だったなぁ。
廊下を早足で歩きながら、そんなことを考えていた。
そんなとき、ずっと会いたいと思っていた人が、前から歩いてきた。
背の高い、・・・いや、ものすごく背の高い髪の長い綺麗な子の隣で
屈託のない笑顔を見せている女の子。
背の高い、・・・いや、ものすごく背の高い髪の長い綺麗な子の隣で
屈託のない笑顔を見せている女の子。
・・・愛理。
「でね、ももちってばコケちゃってw」
「えぇ?もう、ももってばドジっ子ですよねw」
「そうそう、しかもさ・・・」
「えぇ?もう、ももってばドジっ子ですよねw」
「そうそう、しかもさ・・・」
咄嗟に隠れてしまった。会いたかったんだから声をかければよかったのに。
・・・なんでいるの、って言われるのが怖かったのかな、あたしは。
後姿の愛理、背がすごく伸びてる。前はもっと小さかった。
雰囲気も大人っぽくなった。・・・あたしの知ってる愛理とは少し違った。
・・・なんでいるの、って言われるのが怖かったのかな、あたしは。
後姿の愛理、背がすごく伸びてる。前はもっと小さかった。
雰囲気も大人っぽくなった。・・・あたしの知ってる愛理とは少し違った。
愛理が持っていたチラシかなにか。「文芸部」と書いてある。
そういえば、今朝何人かが配っていたっけ。
・・・文芸部。そこに行けば愛理がいるのかな?
・・・なんて考えてたんだけど、いよいよ時間がヤバイことに気付いて
教室まで走った。途中、誰かに走るな!って怒られたけど無視した。
ちょっとだけ、なんだか、ワクワクしていた。
そういえば、今朝何人かが配っていたっけ。
・・・文芸部。そこに行けば愛理がいるのかな?
・・・なんて考えてたんだけど、いよいよ時間がヤバイことに気付いて
教室まで走った。途中、誰かに走るな!って怒られたけど無視した。
ちょっとだけ、なんだか、ワクワクしていた。
689 :名無し募集中。。。:2009/08/09(日) 02:20:00.89 0
>>688
第123回
>>688
第123回
放課後、部活生以外学校に残っていないような時刻。
今日の分のチラシを配り終えて、今日の結果報告が行われた。
今日入部してくれたのは、結局2人。くまいちょーと前田ちゃん。
くまいちょーのお友達も前田ちゃんの友達も考え中らしい。
まあいきなり文芸部って言われても、普通は躊躇するよね・・・。
今日の分のチラシを配り終えて、今日の結果報告が行われた。
今日入部してくれたのは、結局2人。くまいちょーと前田ちゃん。
くまいちょーのお友達も前田ちゃんの友達も考え中らしい。
まあいきなり文芸部って言われても、普通は躊躇するよね・・・。
「明日も同じような感じで配ろうよ。とにかく文芸部って何?っていう
影の薄さだからさ、まずは知名度?上げてかないとね。」
「そだね。1ヶ月を有効的に使っていこう」
「あ、それとね、部活体験なんだけど、みやのとこの教室を使う許可もらってきたよ」
みやが担任からもらってきた、という許可証を見せてくれる。
よし、場所は確保だね。あとは細かくなにするか考えていかなきゃ。
影の薄さだからさ、まずは知名度?上げてかないとね。」
「そだね。1ヶ月を有効的に使っていこう」
「あ、それとね、部活体験なんだけど、みやのとこの教室を使う許可もらってきたよ」
みやが担任からもらってきた、という許可証を見せてくれる。
よし、場所は確保だね。あとは細かくなにするか考えていかなきゃ。
そう思った矢先、コンコン、と部室をノックする音がして、
みんな一瞬、「入部希望者?」という期待をこめた顔をしてドアを見た。
みんな一瞬、「入部希望者?」という期待をこめた顔をしてドアを見た。
「は、はーい!」
ももは1テンポ遅れて返事をした。ガチャ、とドアを開けると・・・
「あれ?昨日の・・・」
「ん?あぁ、道を教えてくれた人だ!昨日はほんとありがと!あ、ここ文芸部であってる?」
ももがびっくりしてちょっと固まっていると、その人は一方的に喋った。
「あ、あってるけど・・・何か用?」
「部員、募集してるんだよね?ほら、これ」
その人はチラシをを差し出した。
「そ、そうだけど・・・」
「入る、入れてくださーい!」
「え?ほんと?入ってくれるの?」
「うんうん!」
ニコニコして楽しそうに笑う、転校生こと入部希望者さん。
ももは1テンポ遅れて返事をした。ガチャ、とドアを開けると・・・
「あれ?昨日の・・・」
「ん?あぁ、道を教えてくれた人だ!昨日はほんとありがと!あ、ここ文芸部であってる?」
ももがびっくりしてちょっと固まっていると、その人は一方的に喋った。
「あ、あってるけど・・・何か用?」
「部員、募集してるんだよね?ほら、これ」
その人はチラシをを差し出した。
「そ、そうだけど・・・」
「入る、入れてくださーい!」
「え?ほんと?入ってくれるの?」
「うんうん!」
ニコニコして楽しそうに笑う、転校生こと入部希望者さん。
691 :名無し募集中。。。:2009/08/09(日) 02:24:43.63 0
>>689
第124回
>>689
第124回
「・・・・ウソ・・・なんで」
そう聞こえたのは転校生を部室に招き入れたときのことだった。
「愛理?どした?」と声を発した愛理に声をかける。
「え、な、なんで?なんでいるの?え?」
混乱した様子の愛理は転校生のそばまで寄って行った。
転校生は相変わらず、笑顔だった。
「愛理?どした?」と声を発した愛理に声をかける。
「え、な、なんで?なんでいるの?え?」
混乱した様子の愛理は転校生のそばまで寄って行った。
転校生は相変わらず、笑顔だった。
「・・・なんでいるの!?舞美ちゃん!」
「なんでって・・・転校生だもん」
「はぁ!?なにそれ!?」
「ちょ、愛理落ち着いてよ。」
「落ち着けるわけないでしょ!?舞美ちゃんは東北の高校に行ったじゃん!」
「そりゃまぁ、行ったけど、転校してきたの」
「だから!なんで!」
「と、とりあえず落ち着いてよ愛理、ね?」
「落ち着けないの!ばか!」
「なんでって・・・転校生だもん」
「はぁ!?なにそれ!?」
「ちょ、愛理落ち着いてよ。」
「落ち着けるわけないでしょ!?舞美ちゃんは東北の高校に行ったじゃん!」
「そりゃまぁ、行ったけど、転校してきたの」
「だから!なんで!」
「と、とりあえず落ち着いてよ愛理、ね?」
「落ち着けないの!ばか!」
愛理がすごく、怒っている。愛理が怒ってるところなんてみたことない。
・・・愛理の知り合いなのかな?すごく親しそう。
みやとかくまいちょー、前田ちゃんはポカーンって感じで見てる。
・・・愛理の知り合いなのかな?すごく親しそう。
みやとかくまいちょー、前田ちゃんはポカーンって感じで見てる。
ん?・・・舞美ちゃん・・・舞美・・・・あれ、この顔どこかで見たような・・・
あっ・・・・・・・!!!!
「舞美っ!??」
ももは思わず、大声をあげた。
ももは思わず、大声をあげた。
709 :名無し募集中。。。:2009/08/09(日) 12:33:24.62 0
>>691
第125回
>>691
第125回
「えっ?なに、もも知り合い!?」
愛理がももに言う。まだ怒ってるから、ももが怒られたみたい・・・。うぅ、愛理怖いよー。
愛理がももに言う。まだ怒ってるから、ももが怒られたみたい・・・。うぅ、愛理怖いよー。
「あ、うん・・・たぶん。矢島、舞美でしょ?」
「ほえ?そうだけど・・・あなたはだーれ?」
・・・覚えてないんだ、舞美は。首を傾げてる。
「もも、嗣永桃子。ほら、小学校のときの」
「・・・もも・・・あぁ!!!知ってる!あぁ、ももなんだぁ・・・へぇ、懐かしい。」
舞美はニコニコしたままももの頭を撫でた。
この、すぐに頭撫でたりする癖変わってないなぁ。
「ほえ?そうだけど・・・あなたはだーれ?」
・・・覚えてないんだ、舞美は。首を傾げてる。
「もも、嗣永桃子。ほら、小学校のときの」
「・・・もも・・・あぁ!!!知ってる!あぁ、ももなんだぁ・・・へぇ、懐かしい。」
舞美はニコニコしたままももの頭を撫でた。
この、すぐに頭撫でたりする癖変わってないなぁ。
「で、・・・舞美ちゃんなんで転校してきたの?」
愛理の鋭い声が入って、ももの回想が遮断される。
「まぁまぁいいじゃん」
「よくないっ!!」
「愛理、落ち着きなってば。よくわかんないけど、一方的に責めたら
言えることも言えなくなっちゃうよ。ほら、落ち着きなさい。」
怒り続ける愛理に見かねたみやが口を挟んだ。
「そ、そうだよ愛理。落ち着いて。」
くまいちょーも同調して愛理をなだめにかかる。
「・・・・うん。」
二人にそう言われて渋々頷いた愛理は元いた席に座った。
転校生、こと舞美は頭を掻きながら「ごめん」と小さく言った。
愛理の鋭い声が入って、ももの回想が遮断される。
「まぁまぁいいじゃん」
「よくないっ!!」
「愛理、落ち着きなってば。よくわかんないけど、一方的に責めたら
言えることも言えなくなっちゃうよ。ほら、落ち着きなさい。」
怒り続ける愛理に見かねたみやが口を挟んだ。
「そ、そうだよ愛理。落ち着いて。」
くまいちょーも同調して愛理をなだめにかかる。
「・・・・うん。」
二人にそう言われて渋々頷いた愛理は元いた席に座った。
転校生、こと舞美は頭を掻きながら「ごめん」と小さく言った。
「と、とりあえず解散しよっか。前田ちゃんゴメンネ、騒がしくて・・・」
「いえ・・・平気です・・あ、じゃあ憂佳帰りますね・・・また明日」
終始おどおどしてた前田ちゃんは深々と頭を下げて帰って行った。
・・・悪いことしちゃったなぁ。せっかくの新入部員なのに。
明日来てくれなかったらどうしよう・・・・あぁ、もう頭痛い。
「いえ・・・平気です・・あ、じゃあ憂佳帰りますね・・・また明日」
終始おどおどしてた前田ちゃんは深々と頭を下げて帰って行った。
・・・悪いことしちゃったなぁ。せっかくの新入部員なのに。
明日来てくれなかったらどうしよう・・・・あぁ、もう頭痛い。
710 :名無し募集中。。。:2009/08/09(日) 12:35:03.72 0
>>709
第126回
>>709
第126回
「・・・もう、明日前田ちゃん来なかったら愛理のせいだよ」
みやが低い声でそう言った。
「ごめん・・・でも」
愛理は口を尖らせて、立ったままの舞美を見た。
「あ、あたしの・・・せいかな・・・あ、あはは」
舞美は乾いた声で笑った。・・・が、しかしあまりに場違いな感じ。
みやが低い声でそう言った。
「ごめん・・・でも」
愛理は口を尖らせて、立ったままの舞美を見た。
「あ、あたしの・・・せいかな・・・あ、あはは」
舞美は乾いた声で笑った。・・・が、しかしあまりに場違いな感じ。
「愛理、うちよくわかんないけどさ、2人で話しておいで?待ってるから」
「・・・・はい。」
くまいちょーが優しく言うと愛理は「行くよ、早く!」と舞美の腕を掴んで
部室を出て行った。・・・この2人、どういう関係なんだろう?
◆
「愛理ってあんな風に怒るんだね、びっくりした」
2人がいなくなって、ももは息をつきながらそう呟いた。
「てか、もものどういう知り合い?」
みやが机に頬杖をつきながら言う。
「小学校のときの友達なんだ。舞美、中学に上がるときに引っ越したの。」
「ふーん・・・」
聞いといてそれだけかよっ!って言いたかったけど黙っておいた。
「・・・・はい。」
くまいちょーが優しく言うと愛理は「行くよ、早く!」と舞美の腕を掴んで
部室を出て行った。・・・この2人、どういう関係なんだろう?
◆
「愛理ってあんな風に怒るんだね、びっくりした」
2人がいなくなって、ももは息をつきながらそう呟いた。
「てか、もものどういう知り合い?」
みやが机に頬杖をつきながら言う。
「小学校のときの友達なんだ。舞美、中学に上がるときに引っ越したの。」
「ふーん・・・」
聞いといてそれだけかよっ!って言いたかったけど黙っておいた。
「・・・なんかすごく親しそうだったよね」
くまいちょーがポツリとそう言った。ちょっと、寂しそうな、そんな感じだった。
「そ、そう?友達とか、幼馴染とかなんじゃないの?」
「そうかなぁ・・・」
もものフォロー?も虚しく、くまいちょーはそれ以上何も言わなかった。
だからももとみやもそれ以上何も言わなかった。
くまいちょーがポツリとそう言った。ちょっと、寂しそうな、そんな感じだった。
「そ、そう?友達とか、幼馴染とかなんじゃないの?」
「そうかなぁ・・・」
もものフォロー?も虚しく、くまいちょーはそれ以上何も言わなかった。
だからももとみやもそれ以上何も言わなかった。
732 :名無し募集中。。。:2009/08/10(月) 00:57:01.65 0
>>710
第127回
>>710
第127回
舞美ちゃんの腕を引っ張って空いている教室へ連れて来た。
あぁ、もう!!
あぁ、もう!!
「・・・で、なんでここにいるのか聞かせて」
「あ、いや・・・うん」
「あ、いや・・・うん」
私はとても怒っている。当然だ。なんで急に目の前に現れて
転校生だよってそんなの納得できない!
転校生だよってそんなの納得できない!
「愛理に会いにきた」
「はぁ?なにそれ」
「そのままの意味」
「だから、舞美ちゃんの高校は東北の学校でしょ!」
「だから、転校してきたって言ったじゃん!」
「だから、なんで!?」
「だから、愛理に会いにきたの!」
「・・・・・・・もういい」
「はぁ?なにそれ」
「そのままの意味」
「だから、舞美ちゃんの高校は東北の学校でしょ!」
「だから、転校してきたって言ったじゃん!」
「だから、なんで!?」
「だから、愛理に会いにきたの!」
「・・・・・・・もういい」
何言ってんだか全然わかんない。答えになってない。
会いにきた?なにそれ。わざわざ転校してくる理由じゃないじゃん。
意味わからない。
舞美ちゃんは困惑って顔をしてるけどそれもまたむかつく。
会いにきた?なにそれ。わざわざ転校してくる理由じゃないじゃん。
意味わからない。
舞美ちゃんは困惑って顔をしてるけどそれもまたむかつく。
「・・・理由なんて別にいいじゃん。あたしは愛理に会いたかったの。
愛理は会いたくなかったの?」
愛理は会いたくなかったの?」
そう言われて、私は言葉に詰まった。
733 :名無し募集中。。。:2009/08/10(月) 00:58:26.82 0
>>732
第128回
>>732
第128回
「それは・・・・」
「あたしはずっと会いたかった。2年以上会えなかったんだもん、辛かった」
「・・・自分からいなくなったくせに」
「ごめん、ばかだったなぁっていまさら思ってる」
「・・・遅いよばか」
「ごめん愛理、ごめん」
「あたしはずっと会いたかった。2年以上会えなかったんだもん、辛かった」
「・・・自分からいなくなったくせに」
「ごめん、ばかだったなぁっていまさら思ってる」
「・・・遅いよばか」
「ごめん愛理、ごめん」
そう言った舞美ちゃんが私に少しずつ近づいてくる。
身構える私を・・・舞美ちゃんは上から包み込むように抱きしめた。
私がやめて、と言う前であまりにも素早い行動だった。
だから私は、抱きしめられたままその腕の中から動けなくなった。
身構える私を・・・舞美ちゃんは上から包み込むように抱きしめた。
私がやめて、と言う前であまりにも素早い行動だった。
だから私は、抱きしめられたままその腕の中から動けなくなった。
「ダメだよ、離して」
「いやだ」
「・・・舞美ちゃん、シャンプー変えてないんだね。匂い一緒」
「まあね。愛理は変えたみたいだね」
「・・・うん。」
「いやだ」
「・・・舞美ちゃん、シャンプー変えてないんだね。匂い一緒」
「まあね。愛理は変えたみたいだね」
「・・・うん。」
舞美ちゃんの頭がすぐそこにあって、匂わなくても香ってくるいい匂い。
舞美ちゃんは私の頭に鼻をくっつけてクンクンと嗅いでいた。
懐かしい香り、感触に私は油断していた。すっかり、油断していたのだ。
舞美ちゃんは私の頭に鼻をくっつけてクンクンと嗅いでいた。
懐かしい香り、感触に私は油断していた。すっかり、油断していたのだ。
734 :名無し募集中。。。:2009/08/10(月) 00:59:27.02 0
>>733
第130回
>>733
第130回
「愛理?」
後ろから声をかけられて咄嗟に振り向くと、そこには・・・・友理奈先輩がいた。
私はそのまま固まってしまって動けなくなった。
舞美ちゃんはじっと先輩の方を見つめてる。
私はそのまま固まってしまって動けなくなった。
舞美ちゃんはじっと先輩の方を見つめてる。
「・・・愛理なにやって・・・」
「あ、え、あ、ち、違うんです!あの、違うんです!」
「え・・・・」
「せ、先輩誤解です!ちょ、舞美ちゃん離して!」
「やだよ」
「え?ちょっともうほんとに離して!」
「あ、え、あ、ち、違うんです!あの、違うんです!」
「え・・・・」
「せ、先輩誤解です!ちょ、舞美ちゃん離して!」
「やだよ」
「え?ちょっともうほんとに離して!」
呆然とした様子で固まっている先輩。
舞美ちゃんの腕の中でもがく私。
それでも舞美ちゃんは腕を解いてくれなかった。それどころか、
さらにぎゅっと抱きしめられる。舞美ちゃんの力は強くて
非力な私じゃちょっとやそっとじゃ抜け出せない。
舞美ちゃんの腕の中でもがく私。
それでも舞美ちゃんは腕を解いてくれなかった。それどころか、
さらにぎゅっと抱きしめられる。舞美ちゃんの力は強くて
非力な私じゃちょっとやそっとじゃ抜け出せない。
なんでこんなことするの?会いたかったってそういうことなの?
自分からいなくなって自分から全部捨てたくせに?
都合がよすぎるよ舞美ちゃん、ひどいよ。
離して!!!
自分からいなくなって自分から全部捨てたくせに?
都合がよすぎるよ舞美ちゃん、ひどいよ。
離して!!!
736 :名無し募集中。。。:2009/08/10(月) 01:00:08.96 0
>>734
第130回(前回は129回でした)
>>734
第130回(前回は129回でした)
「・・・先に帰るね」
「先輩待ってください!先輩!!」
「先輩待ってください!先輩!!」
私が大声を張り上げても、先輩は待ってくれなかった。
悲しそうな顔をしてその場からいなくなった。
私の胸は張り裂けそうで辛い。どうしよう、絶対誤解された。
先輩を傷つけた・・・どうしよう?
悲しそうな顔をしてその場からいなくなった。
私の胸は張り裂けそうで辛い。どうしよう、絶対誤解された。
先輩を傷つけた・・・どうしよう?
先輩は隠し事が嫌いなのに。私、最低だ。
最低だ・・・・。
最低だ・・・・。
「舞美ちゃん、ほんとに離して!!」
「・・・はいはい。」
「ばか!もうだから嫌いなの!ばか!!」
舞美ちゃんから離れて吐き捨てた。
「愛理・・・」
「なに?」
「・・・あの人と付き合ってんの?」
「そうだよ。だったらなに?」
「・・・いや、なんでもない」
「・・・はいはい。」
「ばか!もうだから嫌いなの!ばか!!」
舞美ちゃんから離れて吐き捨てた。
「愛理・・・」
「なに?」
「・・・あの人と付き合ってんの?」
「そうだよ。だったらなに?」
「・・・いや、なんでもない」
舞美ちゃんはそれ以上何も言わなかった。
私は空き教室を出て先輩の跡を追った。
とにかく走って走って先輩を探した。
私は空き教室を出て先輩の跡を追った。
とにかく走って走って先輩を探した。