ジョルディアの戦い

概要

ジョルディアの戦いとは、アルファ1744年5月、ヴァン・フレイ国とクレアティボ国の間で行われた戦いである。

戦闘に至るまでの背景


クレアティボ国は、リーズライディの戦いヴァン・フレイ国に大敗し、アルファの主導権はヴァン・フレイ国が握った。このことからヴァン・フレイ国は、六界連合軍に多くの将兵を送り込むこととなる。
しかし、クレアティボ国は、アストリアノールッチローザ国で形成された南方連合軍を再編成させ、虎視眈々と反撃の機会を伺いながら国力の回復に全力を傾けていた。
決戦に敗れたことから、クレアティボ国が表立った反旗を翻すことはないと考えていたヴァン・フレイ国は、この突然の挙兵に驚くこととなる。そして、クレアティボ国においても、ようやく国がたて直ったこの時に、なぜ挙兵するのかと、不信感が渦巻いていた。
クレアティボの王であるリルムは、思慮深い人物であり、軽挙するタイプの人物ではなかった為、それまで彼女を信頼していた将軍達の中でも、今回の出兵の真意は全く理解できなかった。
元々リルムは、病的なまでの潔癖症で、世界の歪みを直したいという考えを持っていた、だが、それが現実のものになる類の理想ではないことも判っていたから、それを口にすることはなく、常識の範疇において「名君」と呼ばれる行政を行っていた。
だが、ルナティスこそが、このアルファにおいて世界を裏から操っていたと気付いたリルムは、主力部隊が不在のこの時期しか機会はないということもあり、ついに後先を考えない個人の欲求を解決させるためだけの出兵を決意することとなった。

ヴァン・フレイ国は、急遽ドーク・ドーンイスタルガライザラアリアス国に援軍を要請したが、それらの国は敵軍を牽制するという口約束をするのみで、積極的に動かなかった。
これは、一見するとルナティスの強力なカリスマ性で周辺諸国を協調させたと思われていた当時の情勢が、その実情はあくまでもヴァン・フレイ国が力尽くで周辺国を従わせていただけで、それに対する強烈なしっぺ返しであったともいえる。
ただし、これらの諸国は、確かに決戦には一切手を貸さなかったが、約束通り派兵の準備だけは行い、決戦後ではあるものの、実際援軍を送ってはいる。(後述)

両軍の戦力

攻撃側 守備側

ヴァン・フレイ国軍
軍勢
クレアティボ国軍
総兵力11000 兵力 総兵力67000
ルナティス 総指揮 リルム
軍師
主要参戦者

ルナティス

ラン

ビルド

アーリナ


リルム

リオン

ベルバット




戦闘経緯


柵を作り守備に徹したヴァン・フレイ国軍だが、魔物の突撃攻撃と、圧倒的な兵力差から、次々と前線は崩壊していった。
今回の強引過ぎる出陣に、サボタージュを決めた部隊もいくつかは存在していたが、一旦戦局が圧勝に傾くと、それらの部隊も手柄欲しさに次々と戦場に殺到する。ヴァン・フレイ国軍は崩壊し、ルナティスは首都まで撤退、ビルドアーリナの説得によって、国外への脱出を決意する。
首都にまで殺到したクレアティボ国軍は、リーズライディの戦いでの屈辱もあった為、首都に火をつけ、重要な文化的財産を燃やし、逃げ惑う民衆を次々と虐殺していった。
ビルドアーリナも、この混戦により戦死、
しかし、かつてサヌアヴァン・フレイ国へ協力するように密かに約束していたシーザルス国から、リチヤが指揮する艦隊が海岸に到着、ルナティスを港町タルシアにて保護した。

その後、シーザルス国艦隊は、海岸で待機していたクレアティボ国艦隊に攻撃を仕掛ける。これは、帰路を失うと焦ったクレアティボ国軍が撤退するということを期待してのことだったが、既に捨て身となり、前後の状況に何の興味もなくしていたリルムは、これを無視して、ひたすらヴァン・フレイ国首都の制圧とルナティス捜索に専念した。
そのルナティスが、シーザルス国艦隊に保護されていると知った時、既にルナティスの呼びかけによってドーク・ドーンイスタルガライザラアリアス国が包囲網を作り上げ、シーザルス国、そしてヴァーグリア国からは、軍勢はないものの、シーバズルマルタナザークが駆けつけた。
すぐさまはじまったヴァン・フレイ国首都奪還作戦により、ベルバットは戦死、リオンは逃走、そしてリルムはヴァン・フレイ国の玉座で自害した。


戦いの結末~魔女たちの時代の終わり

リルムの死によって終わったかと思われた一連の戦いだが、リルムは最後の罠を仕掛けていた。リルムは王族しか持つことのできない王家の紋章を握っていた。兵士達は触ることができず、ルナティスを呼び、彼女が自らその紋章を取ろうとするが、そこにリルムが仕込んでおいた炎の法術のカードが発動し、リルム、ルナティス、そして玉座を一瞬にして吹き飛ばした。
二人の魔女はその遺体も発見されず、ここに魔女達の時代は終わりを告げた。

最終更新:2011年08月23日 17:20