シャクティアナ領遠征

概要

シャクティアナ領遠征は、17329年4月、六界連合軍シャクティアナ帝国の間で行われたルーイガルド侵攻作戦最終局面までの一連の戦いの総称である。
ここでは、国境突破から、エリス・ラゴンの戦い直前までの戦いを記載する。

戦闘に至るまでの背景


フェルトビーン帝国は、輝皇帝チカの指導によりその威光を取り戻す。そして、駐屯していた六界連合軍の戦力再編成にも協力し、連合軍に口を挟ませる隙を与えなかった。チカとしては連合軍は自分が失策する無茶な注文をしてきて、その上で帝国を完全に併合するのでは、と危機感を持っていたが、連合軍首脳部にその意思はなく、両者の関係は冷めてはいたものの、険悪ではなかった。
ここで十分に鋭気を養った兵士達、そしてフェルトビーン帝国からも徴兵して兵力を補充した六界連合軍は、ついに最終目的地であるシャクティアナ帝国領土への進軍をはじめた。
この間、シャクティアナ帝国側からの攻撃はなかったが、これは例え連合側に屈したとはいえ、同盟国であったフェルトビーン帝国領土へ攻め込むことをラスブロスがよしとしなかった事、そして、自分達の強さを知っていたがため、決戦になればいつでも連合軍を駆逐できると過信していたシャクティアナ帝国諸将の驕りの表れでもあった。

両軍の戦力

攻撃側 守備側

六界連合軍
軍勢
シャクティアナ帝国軍

参戦国
総兵力83600 兵力 総兵力87700
サルファー 総指揮 ラスブロス
エリシア 軍師 ヘドゥラ
主要参戦者
先発部隊【ブルーインパルス部隊】兵力7000   先発部隊【シャクティアナ帝国第6部隊】 兵力7000

マルキィ

ヴィル

サヌア

リーザス

レイア

ローラル




先発部隊【竜騎兵団】兵力7300   先発部隊【シャクティアナ帝国第7部隊】 兵力5500

ロリスザード

シーナ

バルザック

シュバイン
先発部隊【サルディーシャ国部隊】兵力4900   先発部隊【シャクティアナ帝国第8部隊】 兵力5500

カルス

ガディア

クルス

カルザイア

アイリ
先発部隊【フレイミスト・モルコア部隊】兵力5600   先発部隊【シャクティアナ帝国第9部隊】 兵力4800

レンゲ

スレイマン
先発部隊【クロスロード部隊】兵力5500   後続部隊【シャクティアナ帝国第4部隊】 兵力8500

グラーバル

ミッドガルツ

マルラ

パール

イルザ
  後続部隊【シャクティアナ帝国第10部隊】 兵力5000

  後続部隊【シャクティアナ帝国第11部隊】 兵力4800

本隊【六界連合軍本陣部隊】兵力9600   本隊【シャクティアナ帝国第1部隊】 兵力9500

サルファー

ジャル

ガル

ロディ

ラスブロス

ヘドゥラ

ライプリッヒ
本隊【ヴァン・フレイ国部隊】兵力7100   本隊【シャクティアナ帝国第1部隊】 兵力8800

アゼル

ティアナ

ザグリード
本隊【アーズ国部隊】兵力8000   本隊【シャクティアナ帝国第3部隊】 兵力8000

アリン

トウマ

サウラ

グラスシード
本隊【サザン・アイ部隊】兵力6000   本隊【シャクティアナ帝国第5部隊】 兵力8800

ルティエ

レイス

サンド

エリシア

ルーイン
本隊【シルティア部隊】兵力4500   本隊【シャクティアナ帝国第10部隊】 兵力6200

ジュディス

クリスアーノ
本隊【獣王部隊】兵力7300   本隊【シャクティアナ帝国第11部隊】 兵力5500

霊虎

ガイラス

黒狼

龍牙
本隊【ヴァルキリア部隊】兵力7300  

ベチカ

ストライア
本隊【アルビオス部隊】兵力4300  


前哨戦 国境突破戦~包囲網

フェルトビーン帝国から亡命したカルザイアは、国境に迫る六界連合軍に奇襲を進言する。しかし、先発部隊の指揮官ローラルは、兵力を無駄に消耗するだけだとこれを却下したが、カルザイアは、フェルトビーン帝国から共に流れてきた兵士のみで実行すると食い下がった為、ローラルもこれを承諾。
しかし、ウィガンド、ユヴェリアを制圧するべく先発した部隊は、マルキィが慎重に奇襲を警戒し、カルザイアの部隊を発見、逆に攻撃準備中のカルザイアに奇襲を仕掛け、壊走させた。


シャクティアナ帝国の前線部隊は、各地の部隊を結集させ、六界連合軍の前線部隊と対陣する。しかし、六界連合軍はその間に本隊が孤立した都市を次々と陥落させ、地盤を固めていた。
これに対してイルザは、ヴァランシエンを連合軍に取らせている間に、ブマレアスト、エルドバラン、バートンの三都市を結んだ防衛ラインを敷き、別働隊をディネーゼ、ハルト経由で出陣させ、ウィガント、ユヴェリアを奪還し、結果的に敵軍をヴァランシエンに包囲する。という作戦を立案。連合軍側は、短期決戦を望んでいた為、何か罠があると思いつつも多少強引に進軍を続けた。


イルザの策通り、ユヴェリアを奪還したシャクティアナ帝国軍は、六界連合軍に対する包囲網を敷いた。しかし、元々兵力に絶対的な差があったわけではなく、この包囲網は絶対的なものではなかった。
この包囲網、シャクティアナ帝国の毅然とした軍勢を突破することは難しいと考え、決して足並みが揃っているわけではない他国の援軍に目をつけた六界連合軍は、サヌア傭兵団が神出鬼没の戦いを見せて挑発、この挑発にのせられたのは、カルザイアであった。駐屯していた都市バートンから、アイリの静止を振り切って出陣、しかし、それを待っていたロリスザードがバートンを陥落させ、サヌアと共に挟撃、カルザイアは戦死、アイリは捕虜となる。
サヌア傭兵団は、目的を達成すると、バートンを惜しみなく捨てて、ヴァランシエンへと帰還した。

エルドバルン攻略戦


自分達が、誘い込まれているという自覚をもっていた六界連合軍。地盤を持たない連合軍にはそれほどの時間的余裕はなく、すぐにでも進軍を再開したかったが、帝王軍の包囲網により身動きがとれず、時間だけが過ぎていた。しかし帝王軍にしても、いつまでも睨みあいを続けるつもりはなく、自分達に最も有利な戦場に連合軍を誘い出すこととなった。連合軍を誘い出す為、南方の六界連合軍が急進してきたという噂を流し、エルドバルンに僅かな守備兵を残して後退していく帝王軍。連合軍は、これを追い、一気に進軍を再開した。
後世この戦いに関しての評価は両極端に別れている。連合軍は帝王軍の罠にかかり前進したという説と、連合軍はこの罠を看破していながら、決着をつけるため自ら死地に赴いたという説。二つの説は互いに歩み寄りをみせることなく、後世の歴史家に決着のつかない論争を提供することとなる。興味深いのは、シャクティアナ帝国で書かれた物語では、罠は看破されていたと描かれ、アルファ各国で書かれた物語では、罠にかかり誘い出されたと描かれている。これは、お互いが互いを「強敵」として認め、尊敬すら感じていた現われともいえる。
六界連合軍は、エルドバルンの攻略に取り掛かるが、帝王親衛隊バーナが守備軍の指揮をとり、連合軍を大いに苦しめる。バーナは、連合軍に相当の打撃を与えると、エルドバルンを放棄、その間に帝王ラスブロス自ら指揮を執る本隊がエリス・ラゴン草原に布陣し、連合軍を迎え撃つ体勢は整った。
六界連合軍帝王軍、最後にして最大の決戦エリス・ラゴンの戦いがはじまろうとしていた。

戦いの結末

両軍はエリス・ラゴン草原にて対陣、そのままエリス・ラゴンの戦いへと突入する。

最終更新:2011年04月22日 16:50