エマルゲートの会合

概要

エマルゲートの会合とは、ルーイガルド17328年4月、ルーイガルド侵攻作戦の途上で行われた六界連合軍ランクヘン国による会談である。

会談に至るまでの背景


ベレル国は、六界連合軍との間で行われたルーティス砦攻略戦において大敗、首都は混乱状態となり、ストライアの進軍により国王クルスを失い、壊滅状態となった。六界連合軍海路部隊は空席となった王位に適任者として、クルスの親族であるリコルトを選んで国内の安定を図ろうとしたが、結果的に力で抑え込むしか解決法はなかった。

ベレル国が実質上六界連合軍の傘下となった為、南方のランクヘン国が次の標的となるのは当然であり、内乱を終え、ようやく国王となったばかりのロムスティは、その対応に頭を悩ましていた。

ランクヘン国王リルトは、次男を溺愛し、長男を疎ましく思っていたが、余命いくばくも無い容態であった為、ついに強行手段をとり、突如長男を首都に呼び出して反乱罪で処刑する。これに恐れをなした三男ロムスティは、側近に担がれる形で先に挙兵、次男との骨肉の戦いに突入した。
この三男にはシャクティアナ帝国が密かに援軍を派遣したことから、この内乱は、ランクヘン国が連合側につかない様に、早い段階で実はシャクティアナ帝国の手のひらの上で踊らされていたとの説が根強い。

この様ないきさつから、ランクヘン国は、前王リルトの時代なら、立場的には六界連合軍側についてもおかしくなかったが、ロムスティはシャクティアナ帝国の後ろ盾を受けて国王の地位についた為、完全に帝王軍陣営となっていた。
しかし、ベレル国さえ打ち破った連合軍に対して、ランクヘン国が正面から戦いを挑んでも、結果は眼に見えていた、そこで彼らは、連合軍首脳部と和議を結ぶための会談をしたいと持ちかけ、その席で彼らを暗殺する策に出た。
連合軍においても、本来ならベレル国、ランクヘン国を連合側につける為に行った戦いではあったが、その実現は難しいと判断、せめてこの二国が中立化させることで目的を果たしたとして、陸路部隊と合流を果たしたかった。
しかし、首脳部が集まるということは、当然暗殺の危険性もあった為、彼らの警戒は当然最高レベルにまで達していた。

エマルゲートの会談

こうして、ランクヘン国王ロムスティベレル国王リコルトは、両国にとって縁のある神話の舞台となった土地エマルゲートに、それぞれシャクティアナ帝国、六界連合軍重要人物を率いて会談を行った。
最初は滞りなく、両国の正式な国境などが調印されたが、和議を祝して、ランクヘン国の将軍ラルディーノが剣舞を舞うといい始める。
会合の席では、両国の将軍共に剣を帯同していない為、剣舞を理由に武器を持ち込んだが、ロリスザードは素早く合図を送り、外で待機していたシーナを呼び寄せ、剣舞の相手をさせることでこれを回避する。
その後も、両者の武器なき駆け引きの戦いが続くが、ついに決着はつかず、両国はそのまま本当に和議を結ぶこととなった。

会談の結果

六界連合軍海路部隊の目的は、ベレル国を制圧し、ランクヘン国は戦わずに連合側につけ、手に入れた海路からシャクティアナ帝国へ上陸し、陸路部隊と共にシャクティアナ帝国へのニ路同時進行を仕掛けることであった。
しかし、当初の予定から大きく路線ははずれ、ベレル国とは泥沼の戦いを演じてしまい、ランクヘン国は後継者争いにより連合側へなびかず、結局両国を中立化させるためだけに多大な損害を払った上、「海路」を手に入れることもできず、別ルートから陸路部隊への合流を余儀なくされる。
その意味では、海路部隊の首脳部は「作戦は失敗だった」と捉えていたが、戦いには全て勝利し、両国を中立化させている段階で、本人達が思っているほど失敗の行軍ではなく、単に彼らの理想があまりにも高すぎただけと言える。

関連項目


最終更新:2011年04月22日 13:39