リルル



略歴

バーン国王ガデスの娘。
第2次リアリッピの戦いが行われている最中に父ガデスが崩御、それに伴い王位につくが、年端も行かない幼女であり、大臣達の傀儡に過ぎなかった。
兄が数名いたが、ガデスが晩年の末っ子としてリルルを溺愛し、リルルを操り人形にしようと画策した大臣達の入れ知恵によって兄を差し置いて王位を継がされ、大臣達の思惑通り用意した書状をただ読み上げるだけの存在として祭り上げられていた。

1739年リヴォル帝国、バーン国、フェングランド共和国の間に三国同盟が結ばれると、この時も同盟の意味も判らないまま、誓いの杯だけ飲まされた。
国内においてもリルル、というより彼女を操る大臣たちに対しての懐疑的な目は蔓延していた。そこから目を背けさせるためリルルに「英雄」を演じさせるべく、リルルは「勝利の決まっている戦い」に担ぎ出されて出陣させられた。
だが、その戦いこそが、カオスギアの戦いであり、当初同盟国フェングランドの援軍として形だけの出陣だった筈が、アルビス国の遠謀によって、合計六ヶ国が動く総力戦となってしまう。
この戦いにバーン国は敗れ、主力部隊は瓦解する。
大臣達は方針を転換し、リルルを戦犯として処刑しようとするが、偶然乱入したガミランがリルルを連れ出していく。

ガミランに連れられ、彼の母国であるフェローラ国に渡り、ガミランの縁者の家にて養われていたリルルだが、ガミランが戦死したことにより後ろ盾を失う。居候生活の中で、必要以上に波風を立てない性格に育っていたリルルは、徐々に自分の立場に不安を感じ始め、やがて自らの成長を理由に居候先より独り立ちし、機織職人として生計を立てはじめる。
フェローラ国には彼女がかつて王女だったことを知る者はいないが、他人に利用されたという過去の経験から、潜在的になるべく人目につく事を避ける様になり、心許せる近所の人々との僅かな交友関係しか持たなかった。
なお、織物職人としての腕前はかなりのものであり、彼女の織物をわざわざ名指し(ただし、フェローラ国ではルミアという偽名を使っていた)で注文する客も多かった。

人物

  • 国民の目からもリルルが大臣の傀儡だということは明白だったため、彼女が処刑されても、民衆が納得するとは思えなかったが、そこまで判断力を失うほど事態が切迫していた事が伺える。
  • 身分を隠していた為、フェローラに渡ってからのリルルは表舞台に出ることはないが、織物職人としてその姿が記録に残っている。

フェローラ国時代のリルル(ルミア

関連項目



最終更新:2014年02月04日 14:53