オルリア


基本情報


略歴

シーザルス国将軍。国主ディアルの親族にあたる。
バルディゴス討伐連合軍(684)にも共に従軍するが、本来は内政面からディアルを補佐する立場であり、これ以後は戦場にたつことはなく、国務を担当する。
しかし、ディアルルーディアが、アニスの戦いヴァーグリア国遠征に失敗し、生死不明の行方不明になると、混乱したシーザルス国を治めるため、偽の「国主譲り状」をつくり国主となる。
その後国内を統治するが、688年、ディアルたちの生死がわからないまま既に2年が経過したことから、己の肩書きを「代理」から正式に国主として、ディアルの壮大な葬儀を行う。
その直後、ディアルベルザフィリス国の建国に取り掛かるが、シーザルス国とは距離が離れていたこともあり、その情報はまだオルリアの元にはしばらく入ってはこなかった。
のちにベルザフィリス国は一定の規模となり、その存在が周辺諸国にも知られるが、オルリアはこれに対して特に動きは見せていない。
一説によると、自分が国主になった経緯を詳細に書いた書状を送り、ディアルにしても、既にシーザルス国よりも、自分が無から作り出したベルザフィリス国に興味がうつっていた為、これを承認したと言われているが、信頼できる史書には残っていない。

地形的に離れていたこともあり、蜉蝣時代の戦乱と直接関わることは少なかったが、ヴァーグリア国が戦乱の終結を旗印にの南方統一部隊を派遣すると戦わずして降伏、ヴァーグリア国の目的は侵略ではなかった為、他の南方諸国と共に以後は国の発展に集中していくこととなる。

蜉蝣時代終結後の735年、大寒波による大規模な移民がはじまるが、ガイヴェルドシーザルス国へ「凱旋」と称して多くの流民を引き連れて強引に入国、オルリアはこれを受け入れるが(暴動を恐れて受け入れざるを得なかった)、突然の人口増加によって食糧問題、治安悪化等、様々な問題が生じる。それらの問題の解決に奔走させられた心労から、741年に病没した。

人物

  • 小説などでは、ディアルが行方不明になったことを利用して国主の座を奪い、アルルの嘆願を鼻で笑った悪者として書かれることが多いが、実際は混乱の国をまとめた有能な政治家で、国主の座も本人の意思ではなく、民、将に薦められての就任であった。
  • 故国救済を願うアルルをあしらったことも、物語的には冷酷さをだしているが、実際は娘一人の嘆願だけで国の軍勢を動かす方が難しい。それが海の向こうの国となればなおさらだ。それでも彼に同情があったからこそ、ヴァーグリア国を紹介したと思った方が妥当だ。
  • ヴァーグリア国の南方統一に対して戦わずしての降伏したことも、最初から勝てない相手と判っていたからこそ一人の民も殺すことなく事態を解決させ発展の道をとれた。格好だけではなく、結果を見つめなおしていけば、彼はもっと評価されるべき男であるということが判る。

関連項目


最終更新:2014年01月24日 03:05