概要
暁の守人とは、
ラグライナ帝国に存在した組織の一つ。
情報収集、情報伝達、斥候といった
隠密部隊行動から、破壊工作、暗殺、誘拐といった国の「暗部」まで背負った組織である。この組織に選ばれると、その人物は戸籍からも抹消され、「存在しない人」となる。
紅の本名が正確に残っていない、等がその例である。
どの国にもそれに類する部隊は存在するが、暁の守人は、
帝国内乱戦争において、皇族であった
セリーナ自らが指揮を執り、堂々と歴史の表舞台に姿を現した為、他国に比べてその存在感が際立って強い。
帝国内乱戦争終結にともない、本来なら帝位についた
ルディに仕えるべき組織だったが、暗部だった自分達を高く評価し、自ら指揮をとったセリーナに恩義を感じ、「真の帝位はセリーナのもの、今は一時的に追い落とされているだけで、それを取り戻す戦い」と認識し、引き続きセリーナに仕えた。「個人ではなく国に仕えるべき」と考えた半数はセリーナの元より脱退し、ラグライナ帝国に残留したが、ルディが謀略を好まなかった為、残留組はその後大きな仕事をしていない。
後世の物語ではこれ以後、セリーナが率いた部隊を「暁の剣」として、本家暁の守人と別扱いにすることがあるが、あくまでも混乱を避ける為に使われた物語上の演出で、セリーナ本人がその言葉を使ったという記録はない。
1260年、
ミナによって壊滅させられるが、
セリーナと
紅は、火薬を使い自分達の遺体を残さなかった。
その為、ミナはあえてセリーナ生存説を唱えた。これは、
ラグライナ帝国、
ガルデス共和国、
クレアムーンの完全和睦を唱えるルディにとって、三国共通の敵であるセリーナが生存していてくれた方が都合がいいと考えた為である。
暁の守人が行ったといわれる行動
- 1256年9周期22日目、ラヴェリア事件によりラヴェリアを討ったミズハを、帝国に送る最中に謀殺。
- 1257年5周期、クレアムーンとガルデス共和国の間で起きた国境断絶事件の仕掛け人。
- 1258年5周期、ハルバートの戦いにおけるオーディス将軍暗殺未遂。
- 1258年9周期、レディス行方不明事件への関与。(ただし現在ではほぼ無関係となっている)
- 1259年4周期、シュツットガルドにおいて扇動を行い、ラグライナ帝国軍とカルディアの戦いを引き起こさせる。
- 1259年5周期、ゴゥド暗殺。
- 1259年7周期、レディス暗殺未遂により、ルディとの和平会談を頓挫させる。(これはイリスが真犯人であった可能性が高い)
- 1259年10周期、イリス戦死後、その私邸に細工をしてキリグアイの戦いを彼女のせいとすることで、更なる共和国の怒りを誘う。(ただし、本当にイリスが犯人だった場合、濡れ衣を着せた筈が真犯人ということになる)
- 1260年5周期、ラグライナ帝国とクレアムーンの国境で放火を実行しようとするが、ミナによって先手を打たれ、煌槍の彩音を失う。
- 1260年6周期、ミナを捕らえて私刑を実行。この時、瀕死にしながらあえて命を奪わないことで帰還させ、ルディに対する精神的ダメージを与えるという冷酷な手を使う。
いかに混乱の戦乱時代とはいえ、あまりにも要人誘拐・暗殺成功率が高かったこともあり、よほど優秀な部隊であったと推測されるが、同時に「物語上の演出」として、本当の病死や事故、あるいは、権力者が行った後ろめたい行動を「暁の守人が行った謀略」に差し替えられている可能性も否定できない。
どちらにしても、いくら表舞台に立ったとはいえ、元々が闇の組織である為、自分達の功績を国の正史には残さない。
その為、暁の守人の行動は、「状況証拠」や、「前後の状況から考えて」という注釈をつけなければならない、歴史家泣かせの組織である。
関連項目
- 紅 セリーナが政権を手にした時、紅を暁の守人司令官にするため、前司令官を暗殺したと言われている。
- セリーナ
最終更新:2011年04月22日 14:25