ロヴェリア遠征

概要

ロヴェリア遠征とは、アルファ1737年5月に、メッツ帝国、ティネゼリア帝国という、本来犬猿の仲である国が、ロヴェリア国の豊富な資源という餌の為に連合を組んで行った戦いである。

戦闘に至るまでの背景


ヴァン・フレイ国のルナティスは、ガルゾーマを打ち破るために、アリアス国を橋頭堡として確保したが、次なる布石として、メッツ、ティネゼリアという二大帝国を仲間に取り込み、ガルゾーマのフェローラ国側にいたガライザラルーン国を牽制させようとした。
しかし、プライドが高い上に、両国は長き歴史の因縁からとにかく不仲であった。
ルナティスは、この二国を取り込む為の餌として、北のロヴェリアに眠る豊富な資源を選んだ。
ロヴェリア国の凍土地帯、その氷の大地の下には法術を蓄積させる媒体となる水晶(魔導師でなくとも法術を道具として扱える)が数多く存在する。その豊富な資源を狙われ、ロヴェリア国は南方諸国の進軍を受け続けていたが、ヴァン・フレイ国は、二国にロヴェリア国に攻め込む諸国を撃退し、ロヴェリアを解放する様に促した。しかし、その見返りとして水晶を手に入れる(しかも、ヴァン・フレイ国にも水晶の輸送を要求)という、「解放という名の侵略」であった。
水晶はどの国も、喉から手が出るほど欲する資源であり、メッツ、ティネゼリアは、先を争いそれぞれのルートで北上を開始した。

両軍の戦力

メッツ帝国は、グラシスを指揮官に総兵力32000、傭兵サヌアダイルーガレイアも戦列に加わった。
ティネゼリア帝国は、シュバインを指揮官に総兵力38000、客将ロリスザードティアナシーナも戦列に加わった。

それに対して、ロヴェリア国に進軍していた敵軍は、ほとんどが異形魔族系の集団であり、軍勢として機能している敵ではなかった。

戦闘経緯

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戦場での戦いは、もはや戦闘というより駆逐に近いものであり、メッツ、ティネゼリア両国はそれぞれのルートからロヴェリア国に進入し、彼らより先に侵略していた魔物を撃退していった。
彼らにとって敵とは、お互いのことであり、「相手より先にロヴェリア首都に到達し、自分が主導権を握る」という意思をぶつけあっていた。

しかし、ティネゼリア帝国軍の進軍速度はもはや常軌を逸したものであり、これに不安を感じた客将ロリスザードは、偽の情報を使ってわざとティネゼリア帝国軍の進軍を鈍らせた。
同時刻、同じように見境なく進軍を続けていたメッツ帝国軍は、ウリア渓谷において敵軍の伏兵にあい、苦戦を強いられていた。
そこに、進軍ルートを変えたため、ティネゼリア帝国軍が到達、当初は見捨てるつもりだったシュバインだが、メッツ帝国に借りを作らせる方がいいと、援軍として敵を駆逐する。

その後、両国は合流して、同時にロヴェリア首都に入ることとなる。

戦いの結末

不定期に魔族の侵攻を受けていたロヴェリア国民は、それらを駆逐した二大帝国の軍勢を最初は歓迎した。
しかし、彼らが見返りとして水晶発掘許可を求めてきたとき、侵略者の顔が魔物から人間に代わっただけということを知らされ、落胆する。
結局ロヴェリア国にとっては、大国のかけひきに利用されるだけの戦いであった。

そして、このロヴェリアの永久凍土には、水晶の他にも眠るものがあった。
それは、神座ガウデバであった。
家に伝わる古文書から、そのことを知っていたティネゼリア帝国の兵卒フランツィスカは、ひそかに抜け出してガウデバを発見すると、いずれこれを自分のものにしようと考え、その為の協力者を見つけるべく、帰国するサヌア達の後をつけ、ヴァン・フレイ国へと向かった。

最終更新:2011年04月22日 14:25