ガミラン


基本情報


略歴

フェローラ国の猛将、気さくな男だが、主君にすら憎まれ口を叩く性格から、ガルゾーマと出会うまでは仕える先々で騒動を起こして出奔を繰り返してきた。

ヴァン・フレイ国がアリアス国に攻め込んだ時、フェローラ国の援軍として出陣、アリアスの戦いにおいてサヌアと剣を交え、互いの実力を認めると、以後ライバル関係となる。

リヴォル帝国と共に、援軍として派遣されたノアルスの戦いでは、火攻めを進言し、ラ・ディアス帝国軍を打ち破る。
この敗戦の屈辱を晴らす為にフェローラ本土にラ・ディアス帝国軍が迫るが、ガミランはこの時留守部隊を命じられた。しかし、このラ・ディアス帝国の進軍はヴァン・フレイ国軍の遠大な策謀で踊らされたものであり、ヴァン・フレイ国軍が攻撃を仕掛けてくる。
ガミランはこれを迎撃する為国境に向かい、カインヴァルザの戦いに挑むが、その出陣すら陽動作戦で、本命のサヌア達少数奇襲部隊がガルゾーマに迫っていた。
ガミランは本能で危険を察知し、国境の戦いから離脱して、単身ガルゾーマの元へ向かう。しかし、彼が到着するより早くガルゾーマサヌアによって討ち取られた。

行き場を失ったガミランはヴィルと共に放浪の身となるが、ガルゾーマの敵討ちの為、サヌアを執拗に追い続ける事となる。
サヌアアルビス国で傭兵活動をしていると知ると、アルビス国と敵対していたバーン国にヴィルと共に仕官、第4次リアリッピの戦いストリアブの戦いでは、その私怨が戦意高揚に繋がるだろうとサザンクロスにより先陣をまかされ、戦場にてサヌアと遭遇すると、将軍という地位を捨て、まるで兵卒の様にサヌア個人を討ち取る事だけに執心して剣を交えた。

この戦い方は以後も続き、アルビス国においてのガミランは将として兵を統率することはほとんどなかった。
これは、彼自身がガルゾーマの敵討ちのみを考え、バーン国の兵力を私的な目的の為に利用していた為である。共に仕官したヴィルが既に敵討ちの考えを捨て、捕虜となった後サヌア達の仲間となったのに対して、正反対の人生を歩み続けた。

第5次リアリッピの戦いでも、持ち前の「戦士の勘」で、サヌアの奇襲の邪魔をするが、戦局そのものはバーン国の大敗により、彼も本国へ帰国する。
そして、両国最大の決戦となるカオスギアの戦いにも参戦、ここでもサヌアと遭遇するが、流石にこの決戦においてはあまりにも混戦であった為、一騎打ちに集中する訳にはいかなかった。この決戦にバーン国は敗れ、アルビス国との力関係は一瞬にして逆転。ガミランは出奔を考えるが、そこで王女リルルを処刑しようとする大臣達と遭遇、成り行きからリルルを救出して、彼女の安全を図るため、一旦フェローラ国へ帰国することとなる。

リルルを信頼できる親族に預けたガミランは、特に目的もなくリヴォル帝国に逗留していたが、そこで偶然にも隠密ギルドで人体発火事件に関わる形でサヌアの名前を耳にすると、ベルバットと決着をつけるべくダルミシア山脈に現れたサヌアに横槍を入れる。しかし、ベルバット人魔融合を完成させ、その圧倒的な力の前に傭兵団が撤退した為、ガミランも手を引く。

彼がサヌアを追いかけるのは、当初の目的であった敵討ちというより、彼と剣を交える事そのものが生命を賭けてまで彼に生きがいを与えてくれる人生の目標そのものとなり、互いに憎しみはなく、純粋にどちらが強いかを決める為に剣を交える関係となっていた。

その後、傭兵としてシーフィールド国との戦いに戦果をあげると、ガルゾーマとの縁もあり、そのまま三魔王シャラダンが治めるリヴォル帝国に将軍として仕官、再び軍勢を指揮する立場となる。
リヴォル帝国の将となっての初陣は、ティファーナの戦いであったが、この戦いではベルンハルトと共に、敵部隊を食い止め勝利に貢献した。

ミリィ誘拐からはじまったアディス国再侵攻では、イズ部隊に編入されていた為、シャラダンイズと共に遠征軍から離れて途中帰国する。

しかし、その直後にアルビス国軍迎撃の為、スカルオーネの戦いに出陣。ここでは敵陣にサヌアもいたが、互いをライバルを認めていた二人の別れは、互いが臨むものと全く違う結末となっていた。
[アルビス国が考案した法術一斉攻撃によってリヴォル帝国軍は手も足も出ずに壊滅し。ガミランは敵陣を突破しようと全身に法術を受けながらも突き進み、サヌアにたどり着くことなく目の前で力尽きる。

皮肉な事にこの戦い直前まで傭兵から将軍になろうとしたサヌアは、目の前で力尽きるライバルと決着をつけることも許されない将軍という地位に嫌気が差し、再び自由傭兵へと戻ることとなる。また、この時サヌアと共にいたかつての同僚ヴィルは、戦後ガミランの墓を建立した。

人物

  • ストリアブの戦いにおいて、サヌア傭兵団の奇襲を受け、ほとんどのバーン国将軍が浮き足立ち本陣の防衛が疎かになった中、ガミランだけが本陣に強襲を仕掛けるサヌアを迎撃できたのは、彼が将軍ではなく一人の戦士であり、混乱する兵のことなど最初から無視していたからだと言われている。

関連項目


最終更新:2011年04月22日 14:32