アザル

正式名称 / 統治体制

アザル国 / 君主制

エンブレム


ラコルニア帝国内乱時に幾度と無く侵入した山賊団の称号。
物語によって「義賊」であったり、「侵略者」であったりと、二つの顔を持つ謎多き山賊団である。

特徴

山賊として生まれ、乱世を生き抜き、国として成立した珍しい経緯を持つ国家。
The End of ELEGYにも山賊団アザルとして登場するが、エピローグで国家成立の経緯が僅かに触れられる。

彼らは山賊でありながら、「結果的に」国家へと成長した。
その為、アザル国と、その友好側に位置する国の歴史では、「義賊」として描かれ、自由山賊団アザルの自由は「権力者からの独立、自由を求めた一団」と解釈された。
その一方で、アザル国と敵対側に位置した国の歴史では、「侵略者」として描かれ、新天地を求めて他国を荒らして、そこに自分達の国を建国、「自由に略奪する者」という意味に解釈された。

中立に見て、ラコルニア内乱に介入し、ティアの領土を侵食しようとした経緯から、決して義賊ではなかったと思われる。その一方で、ただの侵略者に国をまとめる事はできない為、それなりのカリスマは秘めていたとも推測され、結局は他の国同様、光と影を持ち合わせているということになる。


山賊組織の創設者はバッシュ・ランドルフであるが、彼は山賊団を立ち上げてから間もなく処刑されたため、バッシュの娘であるルイーザ・ランドルフを創始者として認識している史書も多い。
ラコルニア帝国の内乱期には、帝国領東部を中心に活動を展開していたが、ラコルニア帝国の再統一とクレアクライシスとの和平交渉が開始されるのと同時にアザル地方を放棄し、その活動拠点をベステロス王国領の最南部に移動した。だが、この動きは再統一が進んでいたベステロス王国側の反発を招き、王国の再統一者となったベオウルフ・ハランドやその同盟者・バシュルカ湖賊との戦いの中で、ルイーザは暗殺によってその命を落としてしまう。

ルイーザ没後のアザルは、ルイーザ時代からの側近グループとルイーザの養子・アルナスが中心となって活動を展開。1540年にバシュルカ湖賊を併合し、1553年にアルナス・ランドルフを初代執政官とする独立国・アザルが建国された。
建国当初は小規模な国家であったアザルであるが、その後は移民受け入れなど国力増強を積極的に推し進めた。そして、建国から約80年にして、(ゴゥド族との連携が存在したことは考慮すべきであるが)宿敵であったベステロス王国の打倒を果たすこととなる。

なお、ベステロス王国に移動してからの彼らは、王国南部で活動していた反政府組織の糾合を進める過程において、現地人の支持を得る為に、自らが吸収合併した山賊団「ミルド」を名乗っていた時期が存在し、ミルド名義で公布された公文書も存在が確認されている。

歴史

  • 1521年 自由山賊団を名乗る一団がアザル山脈に居を構え、アザル山賊団として恐れられる。
  • 1524年 ラコルニア帝国のカルカシア領主ティアの軍勢と数度にわたり激突。
  • 1525年 ラコルニア帝国の再建によって居場所を失った山賊団アザルが、新天地を求めて北へ旅立つ。
  • 1534年 他の山賊を吸収して巨大化したアザルだったが、宴会の席でバシュルカ湖賊が放った暗殺者によってルイーザが暗殺される。
  • 1540年 バシュルカ湖賊を併合。
  • 1553年 ルイーザの長女アルナスが小さな国「アザル」を建国する。その創立メンバーはかつて母親の右腕だった山賊達であったと言われる。
  • 1629年 アザルとゴゥド・ハン国との間で、ベステロス王国を仮想敵国とした軍事同盟を締結。

主な出身者


この国を舞台とした物語


最終更新:2011年04月22日 13:10