メリーベル


基本情報


略歴
ルディック城にあるトゥエルウル教会で働くシスターで、蜉蝣時代前半の687年頃スパイとしてロー・レアルス国に捕らえられ処刑されたとされる。
本来決して歴史に名を残すことのない人物だが、後にトルティナ国で発表された人気作品赤い花束のヒロインとして世に広く知られるようになる。

685年頃トゥエルウル教会にアルディアが逗留しており、彼女の手記に十数行にわたりメリーベル及びその周辺に関する記述を残している。
それによると、父は当教会の司祭であるロイド・トゥエルウル、母はメノウ・トリエステでメリーベルは一人娘であった。父のもとで教育を受け、蟠踞乱戦争の直前に父の知人であるヴァイナックの紹介でゲーリー国内の教会で1年半程修行を積んだ後、帰郷して父の手伝いをしていた。
アルディアは彼女の修行時代の話に興味を覚えたのか、本来なら2日間の滞在予定を数日延長し、次の旅の目的地にゲーリー国を選ぶなど関心を寄せていたことが伺わせる。また婚期を逃しつつあることに悩む両親を尻目に笑顔で孤児の世話や家事を手伝う彼女の姿を見て、世が乱れたときこそ彼女のような存在には幸せになってほしいとも記している。

しかし数年後、アルディアが再びトゥエルウル教会に立ち寄ったところ、教会は廃墟となっており、彼女が近所の者に尋ねたところ、2年前(時期的に687年頃と思われる)にゲーリー国に情報を渡していたとして逮捕され、家族共々処刑されたとのことだった。
このようなことは当時珍しくなかったためか、アルディアのメリーベルに関する手記はここで途絶えているため、これ以外彼女の資料は存在していない。しかし、ヴァイナックの手記からも知人であるメリーベルの父から娘を預かり、修行の場として国内の教会を紹介した旨の記述があるため、少なくともゲーリー国で修行していたことは事実とみていいだろう。

彼女が本当にスパイであったのか、どのような諜報活動を行なっていたのか、さらには本当に処刑されたのか、現在においてどの歴史家も明らかにできていない。
ただ686年から687年にかけてロー・レアルス国はリファードの戦いの敗北のよる周辺諸国の攻勢により苦境に立たされていた時期にあたり、各国とも互いに諜報活動を活発化させていたため、ゲーリー国とつながりのある彼女を含む一家が国内の不平不満を緩和するための一環としてスケープゴートにされたのではないかとの説もある。


関連項目




最終更新:2011年12月18日 01:56