概要
戦闘に至るまでの背景
ロードレア国との決戦である
ゼイレアンの戦いは、事実上の引き分けで終わった。
だが、その決戦ですら、戦いの始まりを告げる鐘に過ぎず、両国はこの後五度にわたる長き戦いを繰り広げることとなる。
その最中、
バルディゴスの遺児ともいえる
ルディック国は、
ロードレア国に目をとらわれている
ロー・レアルス国の後背を突いて、いまこそ領地を取り返すべしという意見があがっていた。これを採用するか、外交によって
ルディック国を存続させるべきか、意見はまとまらず、結論は先延ばしを繰り返していた。
しかし、
カルディスの目線が
ゼイレアン平原に向き続けていたことから、691年1月、
テレサはついに戦う道を選択することとなる。
かつての大帝国は、大陸の片隅に追いやられていた。だが、
ルディック国にとって唯一の利点は、その片隅の地だったからこそ、後背を狙う国が存在せず、全兵力を傾けることができたことである。対する
ロー・レアルス国は、ゼイレアンで対陣中の
ロードレア国を筆頭に、数ヶ国からの進軍に備えて、兵力を分散しなければならなかった。
ソルドレイカの戦いにおいては、
ルディック国軍の兵力は
ロー・レアルス国軍を上回ることに成功するが、
ロー・レアルス国は、
カルディス自らが出陣し、
メファイザス、
ゼノスといった直属部隊を率いてきた。
これは、にらみ合いのまま膠着状態が続くゼイレアンより、今はこの一戦が重要と、瞬時に判断しての行動であった。このとき
メファイザスは、
カルディスの「
ルディック国軍と同数の兵力を揃えられるか?」という問いに対して、「同数は無理ですが、半数もあれば勝利できるかと」と答えたという。
両軍の戦力
戦闘経緯
戦いの結末
この一戦により、
ルディック国はもはや
ロー・レアルス国に対して正面から立ち向かう力はなくなる。
しかし、
カルディス自身は、
ルディック国にある程度の義理を感じていたのか、外交による威圧に徹し、ついに武力制圧には至らなかった。既に抵抗する力をもっていなかったにも関わらず、
ルディック国が滅亡するのは
メファイザスの代になってからである。
なお、この戦いの戦勝の宴で、唯一壊滅した
リィドに対して諸将は嫌味を言うが、
カルディスは「人には適材適所がある、リィドの働くべき場所が戦場ではなかっただけのこと、今回は急ぎの戦いだった為、彼を戦場に連れ出してしまった自分に非がある」と、彼をかばった。
最終更新:2011年12月02日 20:38